公開日: 2019/04/11 (掲載号:No.314)
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M&Aに必要なデューデリジェンスの基本と実務-財務・税務編- 【第23回】「事業環境の分析(その1)」

筆者: 石田 晃一

に必要な

デューデリジェンス基本実務

-財務・税務編-

 

公認会計士 石田 晃一

 

 

《第2章》
-収益力の把握と事業計画の検討-

第1節 事業環境の分析

【第23回】

「事業環境の分析(その1)」

 

▷事業環境分析の必要性

M&Aによって他の会社を買収する場合、実態純資産の把握を通じて、買収後、自社に帰属する資産負債の内容や性質を把握すると同時に、買収対象会社の収益性についても評価する必要がある。

買収対象会社の有する収益力の源泉を把握した上で、これを活用することで得られる効果を分析することは、M&Aの対価の決定に直結する事項であると同時に、M&Aの効果を今後の自社の事業計画に織り込むという意味で、買収後の「のれん」の評価にも関連する重要な事項である。

買収対象会社の収益力は損益計算書やキャッシュフロー計算書に表示されているはずであるから、過年度の損益計算書等を分析する必要があることは当然であるが、それでは買収対象会社の過年度の損益計算書に表示されている収益性は、買収後も同様に継続すると言えるであろうか。

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に必要な

デューデリジェンス基本実務

-財務・税務編-

 

公認会計士 石田 晃一

 

 

《第2章》
-収益力の把握と事業計画の検討-

第1節 事業環境の分析

【第23回】

「事業環境の分析(その1)」

 

▷事業環境分析の必要性

M&Aによって他の会社を買収する場合、実態純資産の把握を通じて、買収後、自社に帰属する資産負債の内容や性質を把握すると同時に、買収対象会社の収益性についても評価する必要がある。

買収対象会社の有する収益力の源泉を把握した上で、これを活用することで得られる効果を分析することは、M&Aの対価の決定に直結する事項であると同時に、M&Aの効果を今後の自社の事業計画に織り込むという意味で、買収後の「のれん」の評価にも関連する重要な事項である。

買収対象会社の収益力は損益計算書やキャッシュフロー計算書に表示されているはずであるから、過年度の損益計算書等を分析する必要があることは当然であるが、それでは買収対象会社の過年度の損益計算書に表示されている収益性は、買収後も同様に継続すると言えるであろうか。

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連載目次

M&Aに必要なデューデリジェンスの基本と実務

▷財務・税務編

《第1章》 実態純資産の分析

第1節 純有利子負債の分析

第2節 運転資本の分析

第3節 固定資産の分析

第4節 投融資の分析

第5節 労働債務の分析

第6節 偶発債務・後発事象の分析

第7節 関連当事者取引

第8節 税務関連項目の調査

第9節 検出事項の評価

《第2章》 収益力の把握と事業計画の検討

第1節 事業環境の分析

第2節 収益性の分析

第3節 コスト構造の分析

第4節 正常収益力の把握

第5節 事業計画の検討

▷法務編

《第1章》 会社組織

《第2章》 株式及び株主

《第3章》 業務関連主要契約

《第4章》 不動産

《第5章》 労務

《第6章》 許認可・法規制

《第7章》 ストラクチャー及び契約条件

《第8章》 改正民法とM&A契約の関係

筆者紹介

石田 晃一

(いしだ・こういち)

公認会計士
みなとファイナンシャルアドバイザリー株式会社 代表取締役

大手会計事務所にて会計監査や株式公開支援業務に従事した後、M&A/事業再生の専門部署に移籍、執行役員を経て現職。
食品、機械、自動車部品、自動車ディーラー、光学機器、建設、印刷、小売、通販、教育/レジャー、飲食、ホテル/旅館、地方交通、アパレル、調剤薬局から、宝飾、倉庫、スポーツクラブ、船主、青果市場、葬祭場、宴会場、貸しおしぼりまで、広範な業種のM&Aや組織再編、経営改善や事業再生を手掛ける傍ら、関与先企業のハンズオン支援や金融機関に対する業績モニタリングの支援を通して中小企業の経営改善にも従事。大手金融機関に出向し、グループ再編や資本政策、事業承継のためのMBO提案等に従事した経験も持つ。

【講師】
「きんざい 中小企業事業再生セミナー」講師(~2016年)

【著書】
「再生案件にみる粉飾決算の見分け方」(共著 週間金融財政事情 金融財政事情研究会)
「銀行員のためのM&A入門」(共著 銀行研修社)

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