公開日: 2016/07/21 (掲載号:No.178)
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連結納税適用法人のための平成28年度税制改正 【第5回】「雇用促進税制の見直し」

筆者: 足立 好幸

連結納税適用法人のための

平成28年度税制改正

【第5回】

「雇用促進税制の見直し」

 

公認会計士・税理士
税理士法人トラスト パートナー
足立 好幸

 

連載の目次はこちら

[7] 雇用促進税制の見直し

1 改正の内容

(1) 雇用促進税制の適用地域の限定

雇用促進税制(地方拠点強化実施計画の雇用促進税制及び移転型計画の雇用促進税制を除く。以下、「特定地域の雇用促進税制」という)について、適用の基礎となる増加雇用者数を、雇用機会が不足している有効求人倍率が低い地域(地域雇用開発促進法の同意雇用開発促進地域(※)内)にある事業所における無期雇用かつフルタイムの雇用者の増加数 (新規雇用に限るものとし、 その事業所の増加雇用者数及び法人全体の増加雇用者数を上限とする)に限定した上、その適用期限が2年延長された(措法68の15の2)。

(※) 「同意雇用開発促進地域」は、厚生労働省のホームページで地域一覧が公表されている。

具体的には、連結法人が、適用年度(注1)において、次に掲げる要件のすべてを満たす場合には、適用年度の連結法人税額から、40万円に連結親法人及び各連結子法人の適用年度の特定地域基準雇用者数(注2)の合計(注3)を乗じて計算した金額(税額控除限度額)が控除される(措法68の15の2①)。

この場合において、税額控除限度額が、連結法人税額の10%(連結親法人が中小連結親法人である場合には、20%)に相当する金額を超えるときは、税額控除額はその10%相当額を限度とする(措法68の15の2①)。

(注1)
適用年度は、連結親法人事業年度が平成23年4月1日から平成30年3月31日までの間に開始する各連結事業年度に限る(措法68の15の2⑤一)。

(注2)
特定地域基準雇用者数とは、連結親法人又は各連結子法人ごとに、適用年度開始日において地域雇用開発促進法第7条に規定する同意雇用開発促進地域内に所在する連結親法人又はその連結子法人の事業所(適用年度において地方拠点強化実施計画の雇用促進税制の適用を受ける場合には、その適用に係る特定業務施設を除く)において適用年度に新たに雇用された次に掲げる要件を満たす雇用者で適用年度終了日において当該事業所に勤務するものの数(その数が当該事業所のみを連結親法人又はその連結子法人の事業所とみなした場合における適用年度の基準雇用者数(※1)を超える場合には、その超える部分の数を控除した数)をいう(措法68の15の2⑤五)。

(イ) 連結親法人又はその連結子法人との間で労働契約法第17条第1項に規定する有期労働契約以外の労働契約を締結していること。

(ロ) 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律第2条に規定する短時間労働者でないこと。

(※1) 基準雇用者数とは、連結親法人又は各連結子法人ごとに、適用年度に係る連結親法人事業年度終了日における雇用者(※2)の数から連結親法人事業年度開始日の前日における雇用者(連結親法人事業年度終了日において高年齢雇用者に該当する者を除く)の数を減算した数をいう(措法68の15の2⑤四)。

(※2) 雇用者とは、連結親法人又は連結子法人の使用人(役員の特殊関係者及び使用人兼務役員を除く)のうち一般被保険者(雇用保険法第60条の2第1項第1号に規定する一般被保険者)に該当するものをいう(措法68の15の2⑤二)。

(注3)
特定地域基準雇用者数の合計が、調整基準雇用者数(※3)を超える場合には、調整基準雇用者数とする。

(※3) 調整基準雇用者数とは、連結親法人及びその各連結子法人の適用年度の基準雇用者数の合計(適用年度において地方拠点強化実施計画の雇用促進税制の適用を受ける場合には、地方事業所税額控除限度額の計算の基礎となった連結親法人及び各連結子法人の地方事業所基準雇用者数の合計を控除した数)をいう。

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連結納税適用法人のための

平成28年度税制改正

【第5回】

「雇用促進税制の見直し」

 

公認会計士・税理士
税理士法人トラスト パートナー
足立 好幸

 

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[7] 雇用促進税制の見直し

1 改正の内容

(1) 雇用促進税制の適用地域の限定

雇用促進税制(地方拠点強化実施計画の雇用促進税制及び移転型計画の雇用促進税制を除く。以下、「特定地域の雇用促進税制」という)について、適用の基礎となる増加雇用者数を、雇用機会が不足している有効求人倍率が低い地域(地域雇用開発促進法の同意雇用開発促進地域(※)内)にある事業所における無期雇用かつフルタイムの雇用者の増加数 (新規雇用に限るものとし、 その事業所の増加雇用者数及び法人全体の増加雇用者数を上限とする)に限定した上、その適用期限が2年延長された(措法68の15の2)。

(※) 「同意雇用開発促進地域」は、厚生労働省のホームページで地域一覧が公表されている。

具体的には、連結法人が、適用年度(注1)において、次に掲げる要件のすべてを満たす場合には、適用年度の連結法人税額から、40万円に連結親法人及び各連結子法人の適用年度の特定地域基準雇用者数(注2)の合計(注3)を乗じて計算した金額(税額控除限度額)が控除される(措法68の15の2①)。

この場合において、税額控除限度額が、連結法人税額の10%(連結親法人が中小連結親法人である場合には、20%)に相当する金額を超えるときは、税額控除額はその10%相当額を限度とする(措法68の15の2①)。

(注1)
適用年度は、連結親法人事業年度が平成23年4月1日から平成30年3月31日までの間に開始する各連結事業年度に限る(措法68の15の2⑤一)。

(注2)
特定地域基準雇用者数とは、連結親法人又は各連結子法人ごとに、適用年度開始日において地域雇用開発促進法第7条に規定する同意雇用開発促進地域内に所在する連結親法人又はその連結子法人の事業所(適用年度において地方拠点強化実施計画の雇用促進税制の適用を受ける場合には、その適用に係る特定業務施設を除く)において適用年度に新たに雇用された次に掲げる要件を満たす雇用者で適用年度終了日において当該事業所に勤務するものの数(その数が当該事業所のみを連結親法人又はその連結子法人の事業所とみなした場合における適用年度の基準雇用者数(※1)を超える場合には、その超える部分の数を控除した数)をいう(措法68の15の2⑤五)。

(イ) 連結親法人又はその連結子法人との間で労働契約法第17条第1項に規定する有期労働契約以外の労働契約を締結していること。

(ロ) 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律第2条に規定する短時間労働者でないこと。

(※1) 基準雇用者数とは、連結親法人又は各連結子法人ごとに、適用年度に係る連結親法人事業年度終了日における雇用者(※2)の数から連結親法人事業年度開始日の前日における雇用者(連結親法人事業年度終了日において高年齢雇用者に該当する者を除く)の数を減算した数をいう(措法68の15の2⑤四)。

(※2) 雇用者とは、連結親法人又は連結子法人の使用人(役員の特殊関係者及び使用人兼務役員を除く)のうち一般被保険者(雇用保険法第60条の2第1項第1号に規定する一般被保険者)に該当するものをいう(措法68の15の2⑤二)。

(注3)
特定地域基準雇用者数の合計が、調整基準雇用者数(※3)を超える場合には、調整基準雇用者数とする。

(※3) 調整基準雇用者数とは、連結親法人及びその各連結子法人の適用年度の基準雇用者数の合計(適用年度において地方拠点強化実施計画の雇用促進税制の適用を受ける場合には、地方事業所税額控除限度額の計算の基礎となった連結親法人及び各連結子法人の地方事業所基準雇用者数の合計を控除した数)をいう。

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連載目次

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税制改正における『連結納税制度』改正事項の解説 

▷令和3年度税制改正(全7回)

▷令和2年度税制改正(全9回)

▷平成31年度税制改正(全8回)

▷平成30年度税制改正(全9回)

▷平成29年度税制改正(全9回)

※クリックすると表示されます

【第1回】 非特定連結子法人の時価評価資産の対象範囲の見直し

はじめに

[1] 非特定連結子法人の時価評価資産の対象範囲の見直し

1 改正内容

2 『自己創設営業権』の評価問題が解消!

3 連結納税開始日・加入日が平成29年10月1日の場合は旧税制が適用に!

4 どうせ時価課税されるなら、合併で時価譲渡になる方がいいのか、スクイーズアウトで時価評価される方がいいのか?(時価課税の有利・不利)

【第2回】 スクイーズアウトにおける特定連結子法人の範囲の拡大

[2] スクイーズアウトにおける特定連結子法人の範囲の拡大

1 改正内容

2 連結納税の不利益を受けずに少数株主排除が可能に!

3 連結納税開始日が平成29年10月1日以後であっても、株式交換等が平成29年9月30日以前に行われた場合は旧税制が適用される!

4 全部取得条項付種類株式方式又は株式併合方式により連結納税に加入した場合、「完全支配関係を有することとなった日」はいつになるのか?

【第3回】 研究開発税制の見直し

[3] 研究開発税制の見直し

【第4回】 所得拡大促進税制の見直し他

[4] 所得拡大促進税制の見直し

[5] 役員給与等の見直し

[6] 地域未来投資促進税制の創設

【第5回】 中小企業者向け設備投資促進税制の拡充(その1)

[7] 中小企業者向け設備投資促進税制の拡充

1 中小企業経営強化税制の創設

【第6回】 中小企業者向け設備投資促進税制の拡充(その2)

2 中小企業投資促進税制の見直しと適用期限の延長

3 商業・サービス業活性化税制の適用期限の延長

【第7回】 中小企業者向け租税特別措置の適用法人の制限、災害特例措置

[8] 震災・災害に関する税制措置の整備

[9] 中小企業者向け租税特別措置の適用法人の制限

【第8回】 連結法人の申告期限の延長の見直し

[10] 連結法人の申告期限の延長の見直し

1 法人税の申告期限の延長について

2 事業税の申告期限の延長について

【第9回】 地方税率の改正時期の変更他

[11] 地方税率の改正時期の変更

[12] 組織再編税制に係る改正

[13] タックス・ヘイブン税制の総合的見直し

▷平成28年度税制改正(全12回)

※クリックすると表示されます

【第1回】 法人税率等の改正

~はじめに~

[1] 連結法人税、連結地方法人税、住民税、事業税の税率の改正

【第2回】 欠損金の繰越控除制度の見直し

[2] 連結欠損金の繰越控除制度の見直し

[3] 事業税に係る繰越欠損金の繰越控除制度の見直し

[4] 控除対象個別帰属調整額及び控除対象個別帰属税額の繰越控除制度の見直し

【第3回】 減価償却制度の見直し

[5] 減価償却制度の見直し

【第4回】 役員給与の見直し

[6] 役員給与の見直し

【第5回】 雇用促進税制の見直し

[7] 雇用促進税制の見直し

【第6回】 地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の創設

[8] 地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の創設

【第7回】 組織再編関連税制の見直し

[9] 適格現物出資の見直し

[10] 組織再編税制の見直し

【第8回】 移転価格文書化制度(その1)

[11] 移転価格文書化制度

1 多国籍企業グループの移転価格文書化制度

(1) 国別報告書

【第9回】 移転価格文書化制度(その2)

(2) マスターファイル(事業概況報告事項)

【第10回】 移転価格文書化制度(その3)

(3) ローカルファイル(独立企業間価格を算定するために必要と認められる書類)

2 国外事業所等との内部取引に係る移転価格文書化制度

【第11回】 日台民間租税取決めに規定された内容の実施に係る国内法の整備

[12] 日台民間租税取決めに規定された内容の実施に係る国内法の整備

【第12回】 その他国際税務の改正・固定資産税の特例措置

[13] 外国子会社合算税制(タックス・ヘイブン税制)の見直し

[14] 国際課税原則の帰属主義への変更の円滑な実施

[15] 機械装置の固定資産税の特例措置の創設

▷平成27年度税制改正(全12回)

※クリックすると表示されます

【第1回】 法人税率の引下げ

~はじめに~

[1] 連結法人税率の引下げ

【第2回】 欠損金の繰越控除制度の見直し(その1)

[2] 連結欠損金の控除限度額の段階的引下げ

(1) 連結欠損金の控除限度額の段階的引き下げ

(2) 連結所得金額の100%を控除限度額とする特例

① 中小法人等

② 経営再建中の法人

【第3回】 欠損金の繰越控除制度の見直し(その2)

③ 新設法人

【第4回】 欠損金の繰越控除制度の見直し(その3)

[3] 連結欠損金の繰越期間の延長

[4] 事業税に係る繰越欠損金の繰越控除制度の見直し

[5] 控除対象個別帰属調整額及び控除対象個別帰属税額の繰越控除制度の見直し

【第5回】 受取配当等の益金不算入制度の見直し

[6] 連結納税適用法人に係る受取配当等の益金不算入制度の見直し

【第6回】 研究開発税制の見直し

[7] 連結納税適用法人に係る研究開発税制の見直し

【第7回】 地方拠点強化税制の創設(その1)

[8] 連結納税適用法人に係る地方拠点強化税制の創設

(1) 改正の概要

(2) 地方拠点建物等の取得費の特例措置

【第8回】 地方拠点強化税制の創設(その2)

(3) 雇用促進税制の拡充

【第9回】 特定資産の買換えの場合の課税の特例の縮減・延長

[9] 特定資産の買換えの場合の課税の特例の縮減・延長

【第10回】 所得拡大促進税制・その他の租税特別措置法上の見直し

[10] 連結納税適用法人に係る所得拡大促進税制の見直し

[11] その他の租税特別措置法上の見直し

【第11回】 事業税の改正

[12] 連結納税適用法人に係る事業税の改正

【第12回】 国際税務の改正

[13] 連結納税適用法人に係る国際税務の改正

筆者紹介

足立 好幸

(あだち・よしゆき)

公認会計士・税理士
税理士法人トラスト

グループ通算制度・連結納税制度・組織再編税制を専門にグループ企業の税制最適化、企業グループ税制に係る業務を行う。

著書に、『令和5年11月改訂 プロフェッショナル グループ通算制度』『グループ通算制度への移行・採用の有利・不利とシミュレーション』『グループ法人税制Q&A』『M&A・組織再編のスキーム選択』(以上、清文社)、『グループ通算制度の実務Q&A』『グループ通算制度の税効果会計』『早わかり 連結納税制度の見直しQ&A-グループ通算制度の創設で何が変わる?』『ケーススタディでわかる連結納税申告書の作り方』『連結納税の組織再編税制ケーススタディ』『連結納税の清算課税ケーススタディ』『連結納税の欠損金Q&A』『連結納税導入プロジェクト』(以上、中央経済社)など多数。

 

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