租税争訟レポート
【第84回】
「所得税「同族会社との不動産賃貸借契約における経済的合理性」
(第1審:大阪地方裁判所令和6年3月13日判決、
控訴審:大阪高等裁判所令和7年4月25日判決)」
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
【判決の概要】
〈第1審判決の概要〉
大阪地方裁判所令和6年3月13日判決
大阪地方裁判所令和4年(行ウ)
第〇〇号所得税更正処分取消請求事件
TAINSコード:Z888-2668
[原告]
司法書士業及び不動産賃貸業を営む個人
[被告]
国
処分行政庁:東住吉税務署長
[争点]
(1) 接待交際費の必要経費該当性の有無(所得税等に係る争点)及び本件交際費の課税仕入れ該当性の有無(消費税等に係る争点)
(2) 原告が所有する車両に係る減価償却費の必要経費該当性の有無(所得税等に係る争点)
(3) 原告とA社との間の賃貸借契約に係る所得税法157条1項適用の可否及び効果(所得税等に係る争点)
ア 「これを容認した場合にはその株主等である居住者又はこれと政令で定める特殊の関係のある居住者の所得税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」という要件の充足性の有無
イ 本件賃貸借契約の適正賃貸料の金額
(4) 本件各処分の信義則違反の違法性の有無(前回調査結果通知と本件各更正処分との関係)(所得税等及び消費税等に係る争点)
[判決]
一部認容(国側控訴)
〈控訴審判決の概要〉
大阪高等裁判所令和7年4月25日判決
大阪高等裁判所令和6年(行コ)
第〇〇号所得税更正処分取消請求控訴事件
TAINSコード:Z888-2774
[控訴人]
国
処分行政庁:東住吉税務署長
[被控訴人]
司法書士業及び不動産賃貸業を営む個人
[争点]
本件賃貸借契約に係る所得税法157条1項適用の可否及び効果(第1審争点(3))
[判決]
原判決中、控訴人敗訴部分を取り消す
(上告受理申立て)
【事案の概要】
司法書士業及び不動産賃貸業を営む原告は、東住吉税務署長(処分行政庁)から、平成27年分から平成29年分までの所得税及び復興特別所得税(所得税等)に関し、事業所得について原告が納税申告において必要経費に算入した接待交際費の全部及び減価償却費の一部を必要経費に算入することができないとし、不動産所得について所得税法157条1項を適用して原告が同族会社に賃貸した不動産に係る約定賃貸料を適正賃貸料に引き直して算定するなどとして、令和2年11月5日付けで、本件各年分の所得税等の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分を受けた。
原告は、東住吉税務署長から、平成27年課税期間(平成27年1月1日から平成27年12月31日までの課税期間をいい、その他の課税期間も同様に表記する)から平成29年課税期間までの消費税及び地方消費税(消費税等)に関し、納税申告において課税仕入れに係る支払対価の額に算入された交際費が課税仕入れに当たらずこれに係る消費税額を控除することができないなどとして、消費税等の各更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分を受けた。
本件は、原告が、被告を相手に、本件各更正処分のうち申告額を超える部分及び本件各賦課決定処分の取消しを求める事案である。
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