〔事例で使える〕中小企業会計指針・会計要領
《外貨建取引等》編
【第3回】
「為替予約等が締結されている場合~一括計上」
公認会計士・税理士 前原 啓二
はじめに
【第2回】に引続き、為替予約契約がある場合を取り上げます。前回は振当処理を取引発生日以後に為替予約が締結された場合の例としてご紹介しました。今回は為替予約が取引発生日前に締結されている場合に認められる処理方法についてご紹介します。
【設例3】
(1) 当社(3月31日決算)は下記のような一連の輸入取引を行いました。
- ×1年1月31日 ×1年2月15日に輸入することが決まっている代金決済(10,000ドル、決済期日×1年5月31日)について為替予約(為替予約相場@97円/ドル)を契約締結しました。
- ×1年2月15日 輸入契約に基づく輸入商品(仕入原価10,000ドル)を受け取りました。
- ×1年5月31日 10,000ドルを支払いました。
(2) 直物為替相場は、次のとおりです。
- ×1年2月15日TTM:@80円/ドル
- ×1年2月29日TTM:@100円/ドル
- ×1年3月31日TTM:@110円/ドル
- ×1年5月31日TTM:@120円/ドル
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