事例でわかる[事業承継対策]
解決へのヒント
【第64回】
「合同会社の事業承継における留意点」
太陽グラントソントン税理士法人
(事業承継対策研究会)
パートナー 税理士 佐藤 達夫
相談内容
私は、電子部品の製造・販売を行っているX社(上場会社)の社長です。X社の株式については、資産管理会社所有分を含めて4%(内訳:個人2%、資産管理会社2%)所有しています。
10年ほど前に、X社が株主還元を目的に自己株式取得を進め、その自己株式を消却したことをきっかけに、私のX社株式の所有比率が3%以上となりました。そのため、X社からの配当金が総合課税になることを避けるため、私個人で所有しているX社株式の一部を資産管理会社へ現物出資しました。
現物出資財産であるX社株式の時価が10億円でしたので、設立時の登録免許税を節約するため、資産管理会社の会社形態を合同会社とし、現在も私1人が社員である合同会社の運営を行っています。
私には2人の子供がいるため、合同会社の持分を2人の子供に承継させたいと考えていますが、承継にあたり、合同会社のままでよいのか、株式会社へ組織変更した方がよいのか悩んでいます。その選択にあたっての留意点をご教示ください。
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