公開日: 2024/01/18 (掲載号:No.552)
文字サイズ

〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第35回】「大和鋼管工業代表者事件-特定外国子会社と租税条約-(地判平20.8.28、高判平21.2.26、最判平21.12.4)(その1)」~租税特別措置法40条の4、日星租税条約7条1項~

筆者: 西川 浩史

〈一角塾〉

図解で読み解く国際租税判例

【第35回】

「大和鋼管工業代表者事件
-特定外国子会社と租税条約-
(地判平20.8.28、高判平21.2.26、最判平21.12.4)(その1)」

~租税特別措置法40条の4、日星租税条約7条1項~

 

公認会計士・税理士 西川 浩史

 

1 はじめに

タックス・ヘイブン対策税制(特定外国子会社利益合算制度、CFC税制、TH税制)が、日本とシンガポールとの間の租税条約(以下「日星租税条約」)に違反しないと最高裁で判断された事例には、グラクソ事件(※1)(法人税事案)と今回のテーマである大和鋼管工業代表者事件(※2)(所得税事案)がある。大和鋼管工業代表者事件の最高裁判決では、グラクソ事件での最高裁判決内容が参照されており、グラクソ事件と同一の論点となるが、法人税法の取扱い(内国法人の収益の額に合算)と所得税法の取扱い(個人の雑所得の総収入金額に合算)の違いがあるため、グラクソ事件判決内容との比較も含めて検討を行う。

(※1) 最高裁平成21年10月29日判決 税務訴訟資料 第259号-189(順号11302)。一角塾では中野洋氏がすでに担当しており、その内容は本連載の【第1回】【第3回】において解説されている。

(※2) 東京地裁平成20年8月28日判決 税務訴訟資料 第258号-155(順号11013)、東京高裁平成21年2月26日判決 税務訴訟資料 第259号-36(順号11149)、最高裁平成21年12月4日判決 税務訴訟資料 第259号-231(順号11344)。なお、大和鋼管工業代表者事件を取り扱っている論文としては、藤井保憲「タックス・ヘイブン対策税制と租税条約」月刊税務事例(Vol.42 No.4)(2010.4)10-14頁、泉潤慈「タックス・ヘイブン対策税制(特定外国子会社利益合算課税制度)と租税条約第7条について」税法学(565)(2011.5)301-311頁、加藤義幸「個人所得税とタックスヘイブン税制-適用条件について-」税法学(569)(2013.6)305-322頁などがある。

この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。

プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。

〈一角塾〉

図解で読み解く国際租税判例

【第35回】

「大和鋼管工業代表者事件
-特定外国子会社と租税条約-
(地判平20.8.28、高判平21.2.26、最判平21.12.4)(その1)」

~租税特別措置法40条の4、日星租税条約7条1項~

 

公認会計士・税理士 西川 浩史

 

1 はじめに

タックス・ヘイブン対策税制(特定外国子会社利益合算制度、CFC税制、TH税制)が、日本とシンガポールとの間の租税条約(以下「日星租税条約」)に違反しないと最高裁で判断された事例には、グラクソ事件(※1)(法人税事案)と今回のテーマである大和鋼管工業代表者事件(※2)(所得税事案)がある。大和鋼管工業代表者事件の最高裁判決では、グラクソ事件での最高裁判決内容が参照されており、グラクソ事件と同一の論点となるが、法人税法の取扱い(内国法人の収益の額に合算)と所得税法の取扱い(個人の雑所得の総収入金額に合算)の違いがあるため、グラクソ事件判決内容との比較も含めて検討を行う。

(※1) 最高裁平成21年10月29日判決 税務訴訟資料 第259号-189(順号11302)。一角塾では中野洋氏がすでに担当しており、その内容は本連載の【第1回】【第3回】において解説されている。

(※2) 東京地裁平成20年8月28日判決 税務訴訟資料 第258号-155(順号11013)、東京高裁平成21年2月26日判決 税務訴訟資料 第259号-36(順号11149)、最高裁平成21年12月4日判決 税務訴訟資料 第259号-231(順号11344)。なお、大和鋼管工業代表者事件を取り扱っている論文としては、藤井保憲「タックス・ヘイブン対策税制と租税条約」月刊税務事例(Vol.42 No.4)(2010.4)10-14頁、泉潤慈「タックス・ヘイブン対策税制(特定外国子会社利益合算課税制度)と租税条約第7条について」税法学(565)(2011.5)301-311頁、加藤義幸「個人所得税とタックスヘイブン税制-適用条件について-」税法学(569)(2013.6)305-322頁などがある。

この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。

プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。

連載目次

〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例

◆最新テーマ

▷ヤオハン・ファイナンス事件(地判平7.11.9、高判平8.6.19、最判平9.9.12)〔松田祐弥〕

  • 【第43回】 ヤオハン・ファイナンス事件(地判平7.11.9、高判平8.6.19、最判平9.9.12)(その1)~租税特別措置法66条の6第3項~ 4/18公開
  • 【第44回】 ヤオハン・ファイナンス事件(地判平7.11.9、高判平8.6.19、最判平9.9.12)(その2)~租税特別措置法66条の6第3項~ 4/25公開

◆これまでに取り上げたテーマ

筆者紹介

西川 浩史

(にしかわ・ひろし)

公認会計士・税理士 西川浩史税理士事務所所長 近畿税理士会西支部所属
奈良県出身 1962年生まれ 関西大学経済学部卒業 関西大学大学院商学研究科修了

1985年に監査法人に入社し監査業務に従事後、税務業務に従事しました。2004年には税理士法人に転籍し、上場企業に対する税務アドバイザリーサービス等を行いました。その後、2015年に独立、友人と西川浩史税理士事務所を開業し、主に個人企業及び中小企業の申告業務を中心とした税務サービスを提供しています。また、大学や大学院で財務諸表論や税制論の非常勤講師の経験があり、現在も簿記の非常勤講師をしています。

塾頭の村井名誉教授には関西大学大学院在籍時から師事しており、一角塾では国際租税法に関連する判例を塾頭から学ぶ貴重な体験をさせていただいております。

#