公開日: 2026/10/29 (掲載号:No.692)
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谷口教授と学ぶ「税法基本判例」 【第62回】「生命保険年金に対する雑所得課税」-生命保険年金二重課税訴訟・最判平成22年7月6日民集64巻5号1277頁の租税手続法的意義を中心に-

筆者: 谷口 勢津夫

谷口教授と学ぶ

税法基本判例

【第62回】

「生命保険年金に対する雑所得課税」

-生命保険年金二重課税訴訟・最判平成22年7月6日民集64巻5号1277頁の租税手続法的意義を中心に-

 

大阪学院大学法学部教授
谷口 勢津夫

 

Ⅰ はじめに

第51回から所得税法上の所得区分に関連する問題を取り上げて検討してきたが、今回は、そのような検討の最後において、被相続人の死亡により相続人が年金方式で受け取る生命保険金(以下「生命保険年金」という)に対する雑所得課税の問題について検討することにし、しかもその検討を主として生命保険年金に係る源泉徴収という租税手続法の観点から行うことにする。

生命保険年金は、所得税において課税要件法(課税標準に関する規定)上は、雑所得(所税35条1項)に該当するものと解され、租税手続法上は、源泉徴収の対象とされてきた(同207条)。ただ、その源泉徴収の定めは、給与等に係る源泉徴収の定めが給与等の給与所得(所税28条1項)該当性を明文の要件として定めるのとは異なり、生命保険年金の所得区分を明文の要件として定めるものでない点に、特徴がある(品川芳宣「判批」税研132号(2007年)90頁、93頁、小島俊朗「遺族が年金形式で受け取る生命保険金への所得課税は違法か―いわゆる生保年金二重課税の最高裁判決について―」税大ジャーナル19号(2012年)15頁、33-34頁等参照)。

 

Ⅱ 生命保険年金に対する雑所得課税

生命保険年金に対する雑所得課税については、第46回でみたとおり、生命保険年金二重課税訴訟・最判平成22年7月6日民集64巻5号1277頁(以下「平成22年最判」という)によって、その取扱いが変更されることになった。平成22年最判以前は、「所得課税においては受取年金に対応する支払保険料が必要経費として按分控除され、α+β相当額[=資産価値増加所得]が雑所得として課税される」(篠原克岳「相続税と所得税の関係について―『生保年金二重課税事件』を素材とした考察―」税大論叢74号(2012年)1頁、36頁)というような取扱いが、課税実務(所得税個別通達「家族収入保険の保険金に関する課税について」(昭和43年3月官審(所)2、官審(資)9))において長年にわたって定着していた。

これに対して、平成22年最判は、所得税法9条1項15号(=現行17号)の趣旨について下記の【①】のとおり判示した上で、生命保険年金の受取額のうち年金受給権の取得時の時価と「同一の経済的価値」相当額の部分を非課税所得とし、その余の部分を「運用益」として課税の対象とする旨の判断(下記の【②】)を示した。

【①】

所得税法9条1項は、その柱書きにおいて「次に掲げる所得については、所得税を課さない。」と規定し、その15号において「相続、遺贈又は個人からの贈与により取得するもの(相続税法の規定により相続、遺贈又は個人からの贈与により取得したものとみなされるものを含む。)」を掲げている。同項柱書きの規定によれば、同号にいう「相続、遺贈又は個人からの贈与により取得するもの」とは、相続等により取得し又は取得したものとみなされる財産そのものを指すのではなく、当該財産の取得によりその者に帰属する所得を指すものと解される。そして、当該財産の取得によりその者に帰属する所得とは、当該財産の取得の時における価額に相当する経済的価値にほかならず、これは相続税又は贈与税の課税対象となるものであるから、同号の趣旨は、相続税又は贈与税の課税対象となる経済的価値に対しては所得税を課さないこととして、同一の経済的価値に対する相続税又は贈与税と所得税との二重課税を排除したものであると解される。

【②】

相続税法3条1項1号は、被相続人の死亡により相続人が生命保険契約の保険金を取得した場合には、当該相続人が、当該保険金のうち被相続人が負担した保険料の金額の当該契約に係る保険料で被相続人の死亡の時までに払い込まれたものの全額に対する割合に相当する部分を、相続により取得したものとみなす旨を定めている。上記保険金には、年金の方法により支払を受けるものも含まれると解されるところ、年金の方法により支払を受ける場合の上記保険金とは、基本債権としての年金受給権を指し、これは同法24条1項所定の定期金給付契約に関する権利に当たるものと解される。

そうすると、年金の方法により支払を受ける上記保険金(年金受給権)のうち有期定期金債権に当たるものについては、同項1号の規定により、その残存期間に応じ、その残存期間に受けるべき年金の総額に同号所定の割合を乗じて計算した金額が当該年金受給権の価額として相続税の課税対象となるが、この価額は、当該年金受給権の取得の時における時価(同法22条)、すなわち、将来にわたって受け取るべき年金の金額を被相続人死亡時の現在価値に引き直した金額の合計額に相当し、その価額と上記残存期間に受けるべき年金の総額との差額は、当該各年金の上記現在価値をそれぞれ元本とした場合の運用益の合計額に相当するものとして規定されているものと解される。したがって、これらの年金の各支給額のうち上記現在価値に相当する部分は、相続税の課税対象となる経済的価値と同一のものということができ、所得税法9条1項15号により所得税の課税対象とならないものというべきである。

この判断を受けて、生命保険年金のうち上記の「運用益」相当額が雑所得に該当するものとされ、その雑所得の金額の計算方法が新たに定められた(平成22年10月20日政令第214号による改正後の所税令185条。以上については国税庁タックスアンサー「No.1620 相続等により取得した年金受給権に係る生命保険契約等に基づく年金の課税関係」参照)。

 

Ⅲ 生命保険年金に係る源泉徴収

このように、生命保険年金に対する雑所得課税に係る取扱いは、平成22年最判によって変更されたが、ただ、生命保険年金が源泉徴収の対象である点については変更はされなかった(所税207条)。平成22年最判は、生命保険年金に係る源泉徴収について、次のとおり判示した(下線筆者)。

なお、所得税法207条所定の生命保険契約等に基づく年金の支払をする者は、当該年金が同法の定める所得として所得税の課税対象となるか否かにかかわらず、その支払の際、その年金について同法208条所定の金額を徴収し、これを所得税として国に納付する義務を負うものと解するのが相当である。

したがって、第一生命が本件年金についてした同条所定の金額の徴収は適法であるから、上告人が所得税の申告等の手続において上記徴収金額を算出所得税額から控除し又はその全部若しくは一部の還付を受けることは許されるものである。

では、平成22年最判は、前記Ⅱのとおり生命保険年金の受取額に非課税所得が含まれることを認めながら、なぜ上記の判示においてその全額(支払者側ではその支払額全額)を(「所得税の課税対象となるか否かにかかわらず」)源泉徴収の対象とする判断を示したのであろうか。しかもその判断を「傍論」として示したのはなぜであろうか。以下では、これらの疑問についていわば「謎解き」のような検討を行うことにしたい。まず、後者の疑問から検討を始めることにしよう。

平成22年最判が前記の判断を「傍論」として示したのは、本件に係る上告受理申立て理由書で生命保険年金に係る源泉徴収の問題を争っていなかったからであると解することに異論はないであろう。ただ、そうであるとしても、なぜ平成22年最判がその問題について「傍論」とはいえ敢えて前記の判断を示したのはなぜかという疑問は残るところである。

この疑問については、生命保険年金に係る源泉徴収規定(所税207条)に関する本件第一審・長崎地判平成18年11月7日民集64巻5号1304頁の解釈(下記【①】。下線筆者)と本件控訴審・福岡高判平成19年10月25日民集64巻5号1316頁の解釈(下記【②】。下線筆者)との違いを視野に入れて、検討する必要があるように思われる。

【①】

また、所得税法207条ないし209条は、生命保険契約等の年金に係る契約に基づく年金の支払をする者の源泉徴収に関する定めをしているが、この規定も、上記と同様、被保険者ないし年金受取人の死亡という保険事故ないしその事実を支給の要件としない年金の支払に関する規定と解することができる。

【②】

所得税法の規定について所得税法207条は、居住者に対し国内において同法76条3項1号から4号までに掲げる契約等に基づく年金の支払をする者は、その支払の際、その年金について所得税を源泉徴収しなければならない旨を規定しているところ、同法76条3項1号は、生命保険会社の締結した生命保険契約のうち「生存又は死亡に基因して一定額の保険金が支払われるもの」で、当該契約に基づく保険金、年金等の受取人のすべてをその保険料等の払込みをする者又はその配偶者その他の親族とするものを掲げている。上記各規定によれば、居住者に対し所定の生命保険契約に基づく死亡保険金として年金の支払をする者が、その支払の際、その年金について所得税を源泉徴収しなければならないことは明らかである。したがって、上記各規定は、所得税法が、所定の生命保険契約に基づいて、死亡保険金として年金の支払を受ける者に所得が生じることを当然の前提としているものと解される。

両判決による解釈の違いは、生命保険年金の非課税所得該当性を前提にして所得税法207条を解釈するか(上記【①】)否か(上記【②】)に基因するものであるが、「[本件]下級審では結論こそ異なるものの、年金が所得税の課税対象となるか否かとそれが源泉徴収の対象となるか否かとが連動する問題として捉えられていた」(佐藤英明「判批」金融法務事情1908号(2010年)18頁、26頁。下線筆者)のである。このような問題の捉え方(以下では「課税対象=源泉徴収対象の連動把握法」という)については後で検討することにして、前記の疑問に関する検討を進めることにしよう。

その検討に関して、次の見解(藤谷武史「生保年金二重課税最判の租税手続法上のインパクト―源泉徴収・還付を中心に」ジュリスト1410号(2010年)28頁、29頁)は的確かつ有益な示唆を与えてくれるように思われる。

本件の控訴審判決(・・・・・・)は、本件年金に係る所得が非課税所得に該当しないという国側の主張を容れて、原告の請求を認容した第1審判決(・・・・・・)を取り消したため、国側が提起した上記問題に答える必要がなかった。翻って本件判決は、本件年金(被保険者の死亡と同時に支払われる第1回目の特約年金)の全額が法9条1項15号(・・・・・・)にいう非課税所得に当たると判断したため、国側の上記主張にも応答する必要を認めたものと推測される。少なくとも、本件判示部分[=平成22年最判の傍論判示]の第2段落は、国側の主張に応答したものとみて間違いないであろう。

ここで「国側が提起した上記問題」ないし「国側の上記主張」というのは、本件控訴審判決において「仮に本件年金に係る所得が非課税所得に当たるとすれば、そもそも上記の源泉徴収自体が誤りであったことになり、被控訴人は、上記源泉徴収税額の全部又は一部の還付を受けることができない(最高裁判所平成4年2月18日第三小法廷判決・民集46巻2号77頁参照)」と記載されている、控訴審において国側が提起した問題ないしこの問題に関する国側の主張のことである。

この国側の主張に対して、納税者側は次のとおり反論した(下線筆者)。

所得税法207条は、年金に係る契約に基づき年金を支払う場合について徴収する旨規定し、取得原因を問わず一律に徴収する義務を定めているから、本件年金のように本来非課税とされる年金であっても、支払者には一律に源泉徴収義務があるものと解される。

そうすると、本件源泉徴収税額は、誤って徴収されたものではなく、前記最高裁判所判決[=最判平成4年2月18日民集46巻2号77頁]にいう所得税法の規定に基づき正当に徴収された所得税の額である。

この納税者側の反論(特に下線部)にみられる考え方は、平成22年最判が傍論判示で述べた考え方と同じものと解される。平成22年最判は、控訴審における国側と納税者側との主張の対立について後者を支持する判断を通じて源泉徴収に関する判例の立場との抵触を回避したものと解される(藤谷・前掲論文30-31頁参照。これに対して、その抵触を問題にする見解として、渡辺充「判批」判例評論624号(2011年)169頁、173頁参照。なお、浅妻章如「判批」法学教室362号(2010年)45頁、52頁、山田二郎「判批」自治研究87巻8号(2011年)150頁、157-158頁も参照)。

もっとも、納税者側は前記の反論に先立って下記のとおり主張していたことからすると、前記の反論は、所得税法207条について本件第一審判決が前記【①】の判示で示した解釈とは異なり、課税対象=源泉徴収対象の連動把握法からの脱却を前提にしたものと解される。

所得税法207条については、源泉徴収制度は徴税技術の面から定められた規定であり、その対象となる経済的事実が所得税の課税対象であるか否かは別の条文で規定されている。本件年金については、同法35条の雑所得に該当するか否かが問題であって、同法207条はその根拠となるものではない。

平成22年最判の傍論判示は、このこと(特に本件第一審判決との違い)を明らかにするためにも行われたものと解される。

さて、前記の疑問に関する検討は以上で一先ず擱くとして、以下では、平成22年最判の傍論判示の内容について検討することにしよう。

平成22年最判は傍論判示において生命保険年金を「当該年金が同法の定める所得として所得税の課税対象となるか否かにかかわらず」源泉徴収の対象とする旨を判示しているが、このことからすると、平成22年最判が本件の第一審判決及び控訴審判決と異なり、課税対象=源泉徴収対象の連動把握法を採用しないという判断をしたことは明らかである。

この判断は、控訴審における納税者側の前記の反論にもその一端がみられるものであるが、源泉徴収の法律関係に関する二分法(最判昭和45年12月24日民集24巻13号2243頁、最判平成4年2月18日民集46巻2号77頁、拙著『税法基本講義〔第8版〕』(弘文堂・2025年)【152】参照)に基づき、「源泉所得税と申告所得税との各租税債務の間には同一性がなく、源泉所得税の納税に関しては、国と法律関係を有するのは支払者のみで、受給者との間には直接の法律関係を生じないものとされていること」(最判平成4年2月18日民集46巻2号77頁)とする判例法理から導き出された判断であると解される。この判例法理は「源泉所得税債務と申告所得税債務との同一性否定説」と呼ぶことができようが、これが課税対象=源泉徴収対象の連動把握法と相容れないことは明らかである(なお、浅妻章如「判批」法学教室362号(2010年)45頁、52頁は「最高裁の結論が不当であるとは思えないが、平成4年最判との関係をどう考えるかは将来の課題である。」と述べている。また、平成22年最判が上記の平成4年最判に触れていない点について両者の事案の違いを指摘するものとして行政判例研究会編『平成22年 行政関係判例解説』(ぎょうせい・2012年)116頁、123頁[澤田久文執筆]参照)。

要するに、平成22年最判が課税対象=源泉徴収対象の連動把握法によらず生命保険年金を「当該年金が同法の定める所得として所得税の課税対象となるか否かにかかわらず」源泉徴収の対象とする旨を判示したのは、源泉所得税債務と申告所得税債務との同一性否定説という判例法理からの帰結であると解される(佐藤英明『スタンダード所得税法〔第4版〕』(弘文堂・2024年)456頁も同旨)。そこから、さらに、「第一生命が本件年金についてした同条所定の金額の徴収は適法であるから、上告人が所得税の申告等の手続において上記徴収金額を算出所得税額から控除し又はその全部若しくは一部の還付を受けることは許されるものである」(前掲傍論判示の後段)ということが帰結されるのである。

なお、平成22年最判の上記判示の実質的な意味ないし根拠は次の点(古田孝夫「判解」最判解民事篇(平成22年度(下))431頁、451頁)に見出すことができよう。

これは、①給与所得等に関する所得税法183条1項等の規定が源泉徴収の対象を同法の定める関税所得に限る旨を明示しているのに対し、同法207条の規定がその旨を明示していないという文理上の理由[前記Ⅰ参照]と、②本判決[=平成22年最判]の考え方によれば、生命保険契約等に基づく年金の中に所得税が課される年金とそうでない年金とがあり、更に一つの年金の中にも所得税の課税対象となる部分とそうでない部分とがあることになり、これらを細かく仕分けさせることが支払者の手間と費用を増大させる結果にもなりかねないことから、一律に所得税法207条、208条を適用し、確定申告において個別に精算させるのが相当であるとの実質上の理由によるものと考えられる。

 

Ⅳ おわりに

今回は、平成22年最判について租税手続法の観点から生命保険年金に係る源泉徴収の問題を検討した。同最判については、第46回で検討したように租税実体法上の二重課税問題に関する判断が注目を集め、今日でもその射程をめぐる議論がなされているが(とりわけ最判令和8年6月23日[未公刊・裁判所ウェブサイト]参照)、租税手続法の観点からみても、受取人において非課税所得に該当する生命保険年金の支払を源泉徴収の対象と認めた点で、意義のある判決である。

その意義は、源泉徴収の法律関係に関する判例法理としての法律関係二分法及び源泉所得税債務と申告所得税債務との同一性否定説を、非課税所得の領域にまで貫徹した点にあるといえよう。もっとも、そのような判例法理の貫徹は論理的には十分に可能であり、その意味では平成22年最判に問題はないと考えられるものの、そうすることが立法政策上妥当であるかどうかは別途検討を要する問題であるように思われる。

すなわち、平成22年最判の傍論判示に対する、「もともと所得税法の定める源泉徴収制度が、所得税の前どりであることにかんがみ、支払う年金のうち、所得税の対象となる部分についてのみ源泉徴収義務が生ずると解すべきであろう。」(金子宏『租税法〔第24版〕』(弘文堂・2021年)1017頁。大淵博義「判批」税理53巻14号(2010年)94頁、99頁注6も参照)というような批判に加えて、「『非課税であるのに、何故、源泉徴収の対象となり、その還付を受けるために、別途、確定申告の手続を採らなければならないのか。』という素朴な納税者感情からの疑問」(佐藤孝一「判批」月刊税務事例43巻4号(2011年)7頁、11頁)にも配慮して、前記の調査官解説中の「②」にいう「支払者の手間と費用」の考慮に基づき課税対象=源泉徴収対象の連動把握法により「一律に」生命保険年金の支払額全額を源泉徴収の対象としないことも、立法論としては十分に検討に値するように思われる。そうであるが故に、平成23年度税制改正(平成23年6月30日法律第82号)によって生命保険年金が「源泉徴収を要しない年金」として追加されたこと(所税209条2号)にも、十分に理由があると考えるところである。

(了)

この連載の公開日程は、下記の連載目次をご覧ください。

谷口教授と学ぶ

税法基本判例

【第62回】

「生命保険年金に対する雑所得課税」

-生命保険年金二重課税訴訟・最判平成22年7月6日民集64巻5号1277頁の租税手続法的意義を中心に-

 

大阪学院大学法学部教授
谷口 勢津夫

 

Ⅰ はじめに

第51回から所得税法上の所得区分に関連する問題を取り上げて検討してきたが、今回は、そのような検討の最後において、被相続人の死亡により相続人が年金方式で受け取る生命保険金(以下「生命保険年金」という)に対する雑所得課税の問題について検討することにし、しかもその検討を主として生命保険年金に係る源泉徴収という租税手続法の観点から行うことにする。

生命保険年金は、所得税において課税要件法(課税標準に関する規定)上は、雑所得(所税35条1項)に該当するものと解され、租税手続法上は、源泉徴収の対象とされてきた(同207条)。ただ、その源泉徴収の定めは、給与等に係る源泉徴収の定めが給与等の給与所得(所税28条1項)該当性を明文の要件として定めるのとは異なり、生命保険年金の所得区分を明文の要件として定めるものでない点に、特徴がある(品川芳宣「判批」税研132号(2007年)90頁、93頁、小島俊朗「遺族が年金形式で受け取る生命保険金への所得課税は違法か―いわゆる生保年金二重課税の最高裁判決について―」税大ジャーナル19号(2012年)15頁、33-34頁等参照)。

 

Ⅱ 生命保険年金に対する雑所得課税

生命保険年金に対する雑所得課税については、第46回でみたとおり、生命保険年金二重課税訴訟・最判平成22年7月6日民集64巻5号1277頁(以下「平成22年最判」という)によって、その取扱いが変更されることになった。平成22年最判以前は、「所得課税においては受取年金に対応する支払保険料が必要経費として按分控除され、α+β相当額[=資産価値増加所得]が雑所得として課税される」(篠原克岳「相続税と所得税の関係について―『生保年金二重課税事件』を素材とした考察―」税大論叢74号(2012年)1頁、36頁)というような取扱いが、課税実務(所得税個別通達「家族収入保険の保険金に関する課税について」(昭和43年3月官審(所)2、官審(資)9))において長年にわたって定着していた。

これに対して、平成22年最判は、所得税法9条1項15号(=現行17号)の趣旨について下記の【①】のとおり判示した上で、生命保険年金の受取額のうち年金受給権の取得時の時価と「同一の経済的価値」相当額の部分を非課税所得とし、その余の部分を「運用益」として課税の対象とする旨の判断(下記の【②】)を示した。

【①】

所得税法9条1項は、その柱書きにおいて「次に掲げる所得については、所得税を課さない。」と規定し、その15号において「相続、遺贈又は個人からの贈与により取得するもの(相続税法の規定により相続、遺贈又は個人からの贈与により取得したものとみなされるものを含む。)」を掲げている。同項柱書きの規定によれば、同号にいう「相続、遺贈又は個人からの贈与により取得するもの」とは、相続等により取得し又は取得したものとみなされる財産そのものを指すのではなく、当該財産の取得によりその者に帰属する所得を指すものと解される。そして、当該財産の取得によりその者に帰属する所得とは、当該財産の取得の時における価額に相当する経済的価値にほかならず、これは相続税又は贈与税の課税対象となるものであるから、同号の趣旨は、相続税又は贈与税の課税対象となる経済的価値に対しては所得税を課さないこととして、同一の経済的価値に対する相続税又は贈与税と所得税との二重課税を排除したものであると解される。

【②】

相続税法3条1項1号は、被相続人の死亡により相続人が生命保険契約の保険金を取得した場合には、当該相続人が、当該保険金のうち被相続人が負担した保険料の金額の当該契約に係る保険料で被相続人の死亡の時までに払い込まれたものの全額に対する割合に相当する部分を、相続により取得したものとみなす旨を定めている。上記保険金には、年金の方法により支払を受けるものも含まれると解されるところ、年金の方法により支払を受ける場合の上記保険金とは、基本債権としての年金受給権を指し、これは同法24条1項所定の定期金給付契約に関する権利に当たるものと解される。

そうすると、年金の方法により支払を受ける上記保険金(年金受給権)のうち有期定期金債権に当たるものについては、同項1号の規定により、その残存期間に応じ、その残存期間に受けるべき年金の総額に同号所定の割合を乗じて計算した金額が当該年金受給権の価額として相続税の課税対象となるが、この価額は、当該年金受給権の取得の時における時価(同法22条)、すなわち、将来にわたって受け取るべき年金の金額を被相続人死亡時の現在価値に引き直した金額の合計額に相当し、その価額と上記残存期間に受けるべき年金の総額との差額は、当該各年金の上記現在価値をそれぞれ元本とした場合の運用益の合計額に相当するものとして規定されているものと解される。したがって、これらの年金の各支給額のうち上記現在価値に相当する部分は、相続税の課税対象となる経済的価値と同一のものということができ、所得税法9条1項15号により所得税の課税対象とならないものというべきである。

この判断を受けて、生命保険年金のうち上記の「運用益」相当額が雑所得に該当するものとされ、その雑所得の金額の計算方法が新たに定められた(平成22年10月20日政令第214号による改正後の所税令185条。以上については国税庁タックスアンサー「No.1620 相続等により取得した年金受給権に係る生命保険契約等に基づく年金の課税関係」参照)。

 

Ⅲ 生命保険年金に係る源泉徴収

このように、生命保険年金に対する雑所得課税に係る取扱いは、平成22年最判によって変更されたが、ただ、生命保険年金が源泉徴収の対象である点については変更はされなかった(所税207条)。平成22年最判は、生命保険年金に係る源泉徴収について、次のとおり判示した(下線筆者)。

なお、所得税法207条所定の生命保険契約等に基づく年金の支払をする者は、当該年金が同法の定める所得として所得税の課税対象となるか否かにかかわらず、その支払の際、その年金について同法208条所定の金額を徴収し、これを所得税として国に納付する義務を負うものと解するのが相当である。

したがって、第一生命が本件年金についてした同条所定の金額の徴収は適法であるから、上告人が所得税の申告等の手続において上記徴収金額を算出所得税額から控除し又はその全部若しくは一部の還付を受けることは許されるものである。

では、平成22年最判は、前記Ⅱのとおり生命保険年金の受取額に非課税所得が含まれることを認めながら、なぜ上記の判示においてその全額(支払者側ではその支払額全額)を(「所得税の課税対象となるか否かにかかわらず」)源泉徴収の対象とする判断を示したのであろうか。しかもその判断を「傍論」として示したのはなぜであろうか。以下では、これらの疑問についていわば「謎解き」のような検討を行うことにしたい。まず、後者の疑問から検討を始めることにしよう。

平成22年最判が前記の判断を「傍論」として示したのは、本件に係る上告受理申立て理由書で生命保険年金に係る源泉徴収の問題を争っていなかったからであると解することに異論はないであろう。ただ、そうであるとしても、なぜ平成22年最判がその問題について「傍論」とはいえ敢えて前記の判断を示したのはなぜかという疑問は残るところである。

この疑問については、生命保険年金に係る源泉徴収規定(所税207条)に関する本件第一審・長崎地判平成18年11月7日民集64巻5号1304頁の解釈(下記【①】。下線筆者)と本件控訴審・福岡高判平成19年10月25日民集64巻5号1316頁の解釈(下記【②】。下線筆者)との違いを視野に入れて、検討する必要があるように思われる。

【①】

また、所得税法207条ないし209条は、生命保険契約等の年金に係る契約に基づく年金の支払をする者の源泉徴収に関する定めをしているが、この規定も、上記と同様、被保険者ないし年金受取人の死亡という保険事故ないしその事実を支給の要件としない年金の支払に関する規定と解することができる。

【②】

所得税法の規定について所得税法207条は、居住者に対し国内において同法76条3項1号から4号までに掲げる契約等に基づく年金の支払をする者は、その支払の際、その年金について所得税を源泉徴収しなければならない旨を規定しているところ、同法76条3項1号は、生命保険会社の締結した生命保険契約のうち「生存又は死亡に基因して一定額の保険金が支払われるもの」で、当該契約に基づく保険金、年金等の受取人のすべてをその保険料等の払込みをする者又はその配偶者その他の親族とするものを掲げている。上記各規定によれば、居住者に対し所定の生命保険契約に基づく死亡保険金として年金の支払をする者が、その支払の際、その年金について所得税を源泉徴収しなければならないことは明らかである。したがって、上記各規定は、所得税法が、所定の生命保険契約に基づいて、死亡保険金として年金の支払を受ける者に所得が生じることを当然の前提としているものと解される。

両判決による解釈の違いは、生命保険年金の非課税所得該当性を前提にして所得税法207条を解釈するか(上記【①】)否か(上記【②】)に基因するものであるが、「[本件]下級審では結論こそ異なるものの、年金が所得税の課税対象となるか否かとそれが源泉徴収の対象となるか否かとが連動する問題として捉えられていた」(佐藤英明「判批」金融法務事情1908号(2010年)18頁、26頁。下線筆者)のである。このような問題の捉え方(以下では「課税対象=源泉徴収対象の連動把握法」という)については後で検討することにして、前記の疑問に関する検討を進めることにしよう。

その検討に関して、次の見解(藤谷武史「生保年金二重課税最判の租税手続法上のインパクト―源泉徴収・還付を中心に」ジュリスト1410号(2010年)28頁、29頁)は的確かつ有益な示唆を与えてくれるように思われる。

本件の控訴審判決(・・・・・・)は、本件年金に係る所得が非課税所得に該当しないという国側の主張を容れて、原告の請求を認容した第1審判決(・・・・・・)を取り消したため、国側が提起した上記問題に答える必要がなかった。翻って本件判決は、本件年金(被保険者の死亡と同時に支払われる第1回目の特約年金)の全額が法9条1項15号(・・・・・・)にいう非課税所得に当たると判断したため、国側の上記主張にも応答する必要を認めたものと推測される。少なくとも、本件判示部分[=平成22年最判の傍論判示]の第2段落は、国側の主張に応答したものとみて間違いないであろう。

ここで「国側が提起した上記問題」ないし「国側の上記主張」というのは、本件控訴審判決において「仮に本件年金に係る所得が非課税所得に当たるとすれば、そもそも上記の源泉徴収自体が誤りであったことになり、被控訴人は、上記源泉徴収税額の全部又は一部の還付を受けることができない(最高裁判所平成4年2月18日第三小法廷判決・民集46巻2号77頁参照)」と記載されている、控訴審において国側が提起した問題ないしこの問題に関する国側の主張のことである。

この国側の主張に対して、納税者側は次のとおり反論した(下線筆者)。

所得税法207条は、年金に係る契約に基づき年金を支払う場合について徴収する旨規定し、取得原因を問わず一律に徴収する義務を定めているから、本件年金のように本来非課税とされる年金であっても、支払者には一律に源泉徴収義務があるものと解される。

そうすると、本件源泉徴収税額は、誤って徴収されたものではなく、前記最高裁判所判決[=最判平成4年2月18日民集46巻2号77頁]にいう所得税法の規定に基づき正当に徴収された所得税の額である。

この納税者側の反論(特に下線部)にみられる考え方は、平成22年最判が傍論判示で述べた考え方と同じものと解される。平成22年最判は、控訴審における国側と納税者側との主張の対立について後者を支持する判断を通じて源泉徴収に関する判例の立場との抵触を回避したものと解される(藤谷・前掲論文30-31頁参照。これに対して、その抵触を問題にする見解として、渡辺充「判批」判例評論624号(2011年)169頁、173頁参照。なお、浅妻章如「判批」法学教室362号(2010年)45頁、52頁、山田二郎「判批」自治研究87巻8号(2011年)150頁、157-158頁も参照)。

もっとも、納税者側は前記の反論に先立って下記のとおり主張していたことからすると、前記の反論は、所得税法207条について本件第一審判決が前記【①】の判示で示した解釈とは異なり、課税対象=源泉徴収対象の連動把握法からの脱却を前提にしたものと解される。

所得税法207条については、源泉徴収制度は徴税技術の面から定められた規定であり、その対象となる経済的事実が所得税の課税対象であるか否かは別の条文で規定されている。本件年金については、同法35条の雑所得に該当するか否かが問題であって、同法207条はその根拠となるものではない。

平成22年最判の傍論判示は、このこと(特に本件第一審判決との違い)を明らかにするためにも行われたものと解される。

さて、前記の疑問に関する検討は以上で一先ず擱くとして、以下では、平成22年最判の傍論判示の内容について検討することにしよう。

平成22年最判は傍論判示において生命保険年金を「当該年金が同法の定める所得として所得税の課税対象となるか否かにかかわらず」源泉徴収の対象とする旨を判示しているが、このことからすると、平成22年最判が本件の第一審判決及び控訴審判決と異なり、課税対象=源泉徴収対象の連動把握法を採用しないという判断をしたことは明らかである。

この判断は、控訴審における納税者側の前記の反論にもその一端がみられるものであるが、源泉徴収の法律関係に関する二分法(最判昭和45年12月24日民集24巻13号2243頁、最判平成4年2月18日民集46巻2号77頁、拙著『税法基本講義〔第8版〕』(弘文堂・2025年)【152】参照)に基づき、「源泉所得税と申告所得税との各租税債務の間には同一性がなく、源泉所得税の納税に関しては、国と法律関係を有するのは支払者のみで、受給者との間には直接の法律関係を生じないものとされていること」(最判平成4年2月18日民集46巻2号77頁)とする判例法理から導き出された判断であると解される。この判例法理は「源泉所得税債務と申告所得税債務との同一性否定説」と呼ぶことができようが、これが課税対象=源泉徴収対象の連動把握法と相容れないことは明らかである(なお、浅妻章如「判批」法学教室362号(2010年)45頁、52頁は「最高裁の結論が不当であるとは思えないが、平成4年最判との関係をどう考えるかは将来の課題である。」と述べている。また、平成22年最判が上記の平成4年最判に触れていない点について両者の事案の違いを指摘するものとして行政判例研究会編『平成22年 行政関係判例解説』(ぎょうせい・2012年)116頁、123頁[澤田久文執筆]参照)。

要するに、平成22年最判が課税対象=源泉徴収対象の連動把握法によらず生命保険年金を「当該年金が同法の定める所得として所得税の課税対象となるか否かにかかわらず」源泉徴収の対象とする旨を判示したのは、源泉所得税債務と申告所得税債務との同一性否定説という判例法理からの帰結であると解される(佐藤英明『スタンダード所得税法〔第4版〕』(弘文堂・2024年)456頁も同旨)。そこから、さらに、「第一生命が本件年金についてした同条所定の金額の徴収は適法であるから、上告人が所得税の申告等の手続において上記徴収金額を算出所得税額から控除し又はその全部若しくは一部の還付を受けることは許されるものである」(前掲傍論判示の後段)ということが帰結されるのである。

なお、平成22年最判の上記判示の実質的な意味ないし根拠は次の点(古田孝夫「判解」最判解民事篇(平成22年度(下))431頁、451頁)に見出すことができよう。

これは、①給与所得等に関する所得税法183条1項等の規定が源泉徴収の対象を同法の定める関税所得に限る旨を明示しているのに対し、同法207条の規定がその旨を明示していないという文理上の理由[前記Ⅰ参照]と、②本判決[=平成22年最判]の考え方によれば、生命保険契約等に基づく年金の中に所得税が課される年金とそうでない年金とがあり、更に一つの年金の中にも所得税の課税対象となる部分とそうでない部分とがあることになり、これらを細かく仕分けさせることが支払者の手間と費用を増大させる結果にもなりかねないことから、一律に所得税法207条、208条を適用し、確定申告において個別に精算させるのが相当であるとの実質上の理由によるものと考えられる。

 

Ⅳ おわりに

今回は、平成22年最判について租税手続法の観点から生命保険年金に係る源泉徴収の問題を検討した。同最判については、第46回で検討したように租税実体法上の二重課税問題に関する判断が注目を集め、今日でもその射程をめぐる議論がなされているが(とりわけ最判令和8年6月23日[未公刊・裁判所ウェブサイト]参照)、租税手続法の観点からみても、受取人において非課税所得に該当する生命保険年金の支払を源泉徴収の対象と認めた点で、意義のある判決である。

その意義は、源泉徴収の法律関係に関する判例法理としての法律関係二分法及び源泉所得税債務と申告所得税債務との同一性否定説を、非課税所得の領域にまで貫徹した点にあるといえよう。もっとも、そのような判例法理の貫徹は論理的には十分に可能であり、その意味では平成22年最判に問題はないと考えられるものの、そうすることが立法政策上妥当であるかどうかは別途検討を要する問題であるように思われる。

すなわち、平成22年最判の傍論判示に対する、「もともと所得税法の定める源泉徴収制度が、所得税の前どりであることにかんがみ、支払う年金のうち、所得税の対象となる部分についてのみ源泉徴収義務が生ずると解すべきであろう。」(金子宏『租税法〔第24版〕』(弘文堂・2021年)1017頁。大淵博義「判批」税理53巻14号(2010年)94頁、99頁注6も参照)というような批判に加えて、「『非課税であるのに、何故、源泉徴収の対象となり、その還付を受けるために、別途、確定申告の手続を採らなければならないのか。』という素朴な納税者感情からの疑問」(佐藤孝一「判批」月刊税務事例43巻4号(2011年)7頁、11頁)にも配慮して、前記の調査官解説中の「②」にいう「支払者の手間と費用」の考慮に基づき課税対象=源泉徴収対象の連動把握法により「一律に」生命保険年金の支払額全額を源泉徴収の対象としないことも、立法論としては十分に検討に値するように思われる。そうであるが故に、平成23年度税制改正(平成23年6月30日法律第82号)によって生命保険年金が「源泉徴収を要しない年金」として追加されたこと(所税209条2号)にも、十分に理由があると考えるところである。

(了)

この連載の公開日程は、下記の連載目次をご覧ください。

連載目次

谷口教授と学ぶ「税法基本判例」

第1回~第20回

第21回~

筆者紹介

谷口 勢津夫

(たにぐち・せつお)

大阪学院大学法学部教授

1956年高知県生まれ。京都大学法学部卒業、同大学大学院法学研究科博士後期課程単位修得退学。甲南大学法学部教授、大阪大学大学院高等司法研究科教授を経て2022年4月より現職。大阪大学名誉教授。ほかに大阪大学大学院高等司法研究科長・大阪大学法務室長、アレクサンダー・フォン・フンボルト財団奨励研究員(Forschungsstipendiat der Alexander von Humboldt-Stiftung)・ミュンヘン大学客員研究員、日本税法学会理事長、租税法学会理事、IFA(International Fiscal Association)日本支部理事、資産評価政策学会理事、司法試験考査委員、公認会計士試験試験委員、独立行政法人造幣局契約監視委員会委員・委員長、大阪府収用委員会委員・会長、大阪府行政不服審査会委員・会長、公益財団法人日本税務研究センター評議員・同センター理事・同センター「日税研究賞」選考委員・同センター編集委員会委員、公益財団法人納税協会連合会「税に関する論文」選考委員、公益社団法人商事法務研究会「商事法務研究会賞」審査委員、近畿税理士会・近畿税務研究センター顧問など(一部現職。ほか歴任)。

主要著書は『租税条約論』(清文社・1999年)、『租税回避論』(清文社・2014年)、『租税回避研究の展開と課題〔清永敬次先生謝恩論文集〕』(共著・ミネルヴァ書房・2015年)、『税法の基礎理論』(清文社・2021年)、『税法創造論』(清文社・2022年)、『税法基本判例Ⅰ』(清文社・2023年)、『基礎から学べる租税法〔第4版〕』(共著・弘文堂・2025年)、『税法基本講義〔第8版〕』(弘文堂・2025年)、『税法基本判例Ⅱ』(清文社・2025年)など。
 
   

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