〈一角塾〉
図解で読み解く国際租税判例

【第107回】
「上村工業第二事件
-原価基準法の適用が否認され、残余利益分割法が適用された事例-
(地判令2.2.28)(その2)」
~租税特別措置法66条の4第2項1号ハほか~
税理士・特定社会保険労務士
森田 國弘
《(その1)はこちら》
[1] はじめに
1 第一事件と第二事件の関連
2 第一事件と第二事件の違い
[2] 上村工業第二事件
1 概 要
2 争 点
(1) 「本件ライセンス取引」について
(2) 「本件棚卸資産販売取引」について
(3) 「本件ライセンス取引」と「本件棚卸資産販売取引」を一体のものとして捉えた上で「本件国外関連取引」の独立企業間価格を算定することの可否
原告の主張
① BB品自体は、混合された原料の価格の合計額以上の価値を有するものではなく、BB品を含むノウハウの開示を受けた原料の販売に係る対価の額と完全なノウハウの開示を受けた原料の販売に係る対価の額は、同一であって、ノウハウを含むものとして高値で取引されているものでもないから、BB品の価格がロイヤリティの影響を受けている事実も、ロイヤリティの額がBB品の価格の影響を受けている事実もない。
② BB品を用いたライセンス契約のロイヤリティ料率がBB品を含まないライセンス契約のロイヤリティ料率よりも低く設定されるという事実はなく、「本件ライセンス取引」と「本件棚卸資産販売取引」とを一つの単位として独立企業間価格を算定することはできないと主張する。
これに対して裁判所は次のように判示している。
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