公開日: 2026/02/26 (掲載号:No.658)
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〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第91回】「株式譲渡と株式交換による買収スキームにおける低額譲渡による課税処分取消事件(東地令3.10.29)(その2)」~法人税法22条2項、25条の2、37条、130条~

筆者: 青木 幹

〈一角塾〉

図解で読み解く国際租税判例

【第91回】

「株式譲渡と株式交換による買収スキームにおける
低額譲渡による課税処分取消事件(東地令3.10.29)(その2)」

~法人税法22条2項、25条の2、37条、130条~

 

税理士 青木 幹

 

《(その1)はこちら

1 事案の概要

2 当事者間の合意事項

3 本件訴訟にいたる経緯

4 争点

5 争点1に関する原告の主張

6 争点1に関する被告の主張

 

7 争点1に関する裁判所の判断

(1) 法人税法22条2項は、内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、無償による資産の譲受けも収益の発生原因となるものと規定しているところ、その趣旨は、法人が資産を無償で譲り受ける場合には、譲受時における適正な価額(時価)に相当する収益があると認識すべきものであることを明らかにしたものであると解される。
 譲受時における適正な価額より低い対価をもってする資産の低額譲受けの場合にも、当該資産には譲受時における適正な価額に相当する経済的価値が認められるところ、たまたまそのうちの一部のみについて対価を現に支出したからといってその額と適正な価額との差額部分の収益が認識され得ないものとすれば、無償譲受けの場合との間で公平を欠くことになるから、その趣旨からして、その場合に益金の額に算入すべき収益の額は、当該資産の譲受けの対価の額と同資産の譲渡時における適正な価額との差額であると解される(※1)

(※1) 最高裁平成7年12月19日第三小法廷判決(平成6年(行ツ)第75号)・民集49巻10号3121頁を引用して説示。

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【第91回】

「株式譲渡と株式交換による買収スキームにおける
低額譲渡による課税処分取消事件(東地令3.10.29)(その2)」

~法人税法22条2項、25条の2、37条、130条~

 

税理士 青木 幹

 

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1 事案の概要

2 当事者間の合意事項

3 本件訴訟にいたる経緯

4 争点

5 争点1に関する原告の主張

6 争点1に関する被告の主張

 

7 争点1に関する裁判所の判断

(1) 法人税法22条2項は、内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、無償による資産の譲受けも収益の発生原因となるものと規定しているところ、その趣旨は、法人が資産を無償で譲り受ける場合には、譲受時における適正な価額(時価)に相当する収益があると認識すべきものであることを明らかにしたものであると解される。
 譲受時における適正な価額より低い対価をもってする資産の低額譲受けの場合にも、当該資産には譲受時における適正な価額に相当する経済的価値が認められるところ、たまたまそのうちの一部のみについて対価を現に支出したからといってその額と適正な価額との差額部分の収益が認識され得ないものとすれば、無償譲受けの場合との間で公平を欠くことになるから、その趣旨からして、その場合に益金の額に算入すべき収益の額は、当該資産の譲受けの対価の額と同資産の譲渡時における適正な価額との差額であると解される(※1)

(※1) 最高裁平成7年12月19日第三小法廷判決(平成6年(行ツ)第75号)・民集49巻10号3121頁を引用して説示。

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連載目次

〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例

◆最新テーマ

▷株式譲渡と株式交換による買収スキームにおける低額譲渡による課税処分取消事件(東地令3.10.29)〔青木幹〕

◆これまでに取り上げたテーマ

筆者紹介

青木 幹

(あおき・みき)

青木幹税理士事務所 所長 / 税理士

【略歴】
1953年11月愛知県生まれ
1976年3月南山大学経営学部卒業
2011年3月愛知学院大学法学研究課修士課程(租税法専攻)修了
2011年8月税理士登録
2012年7月青木幹税理士事務所開業
海外子会社がある法人の税務、外資系法人の税務・合併・分割その他税務一般、カリフォルニア州の会計事務所と提携

【職歴】
大学卒業後、2年間繊維関係の商社で営業職に就いた後、子会社に転籍し、経理職に1年数ヶ月従事しました。その後、監査法人系の会計事務所に転職し、銀行系関係会社、製造系関係会社、外資系子会社、一般同族会社及び個人事業主等の幅広い税務に従事しました。独立後は、引き続き、上場会社の連結対象法人、外資系子会社、一般同族会社、外国人の所得税等の税務(英語対応)などを含む申告所得税、その他税務等を業務として行っております。

【修士論文】
「日本のコーポレート・インバージョン対策税制の問題点と課題 日米比較からの考察」

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