公開日: 2016/04/07 (掲載号:No.164)
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租税争訟レポート 【第27回】「分掌変更に伴う役員退職金の分割支給(東京地方裁判所判決)」

筆者: 米澤 勝

租税争訟レポート

【第27回】

「分掌変更に伴う役員退職金の分割支給(東京地方裁判所判決)

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

東京地方裁判所平成27年2月26日判決
全部取消し(納税者勝訴)。確定

[原告]

生産設備の設計製作及び販売を目的とする株式会社

[被告]

[争点]

(1) 本件第二金員が退職基因要件を満たしているか否か

(2) 本件第二金員が労務対価要件を満たしているか否か

(3) 本件第二金員が一時金要件を満たしているか否か

(4) 本件第二金員が法人税法上の退職給与に該当するか否か

(5) 本件第二金員を平成20年8月期における損金の額に算入することができるか否か

(6) 本件更正通知書における理由付記に不備があるか否か

[判決]

(1) 処分行政庁が平成23年5月27日付けでした原告の平成19年9月1日から平成20年8月31日までの事業年度に係る法人税の更正処分のうち、所得金額■■■■■■■■円、納付すべき法人税額■■■■■■■円を超える部分及び過少申告加算税の賦課決定処分を取り消す。

(2) 処分行政庁が平成23年5月27日付けでした原告の平成20年8月分の源泉徴収に係る所得税の納税告知処分及び不納付加算税の賦課決定処分を取り消す。

 

【事案の概要】

本件は、原告が、創業者であり、前代表取締役である非常勤取締役(以下「本件役員」という)に対して退職慰労金として支給することを決議した2億5,000万円について、平成19年8月期に7,500万円、平成20年8月期1億2,500万円と分割して支給した退職慰労金のうち、平成20年8月期に支給した役員退職慰労金(「以下「本件第二金員」という)について、(1)退職給与に該当するかどうか、(2)支給した事業年度の損金の額に算入できるかどうかをめぐって、争われた裁判である。

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【第27回】

「分掌変更に伴う役員退職金の分割支給(東京地方裁判所判決)

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

東京地方裁判所平成27年2月26日判決
全部取消し(納税者勝訴)。確定

[原告]

生産設備の設計製作及び販売を目的とする株式会社

[被告]

[争点]

(1) 本件第二金員が退職基因要件を満たしているか否か

(2) 本件第二金員が労務対価要件を満たしているか否か

(3) 本件第二金員が一時金要件を満たしているか否か

(4) 本件第二金員が法人税法上の退職給与に該当するか否か

(5) 本件第二金員を平成20年8月期における損金の額に算入することができるか否か

(6) 本件更正通知書における理由付記に不備があるか否か

[判決]

(1) 処分行政庁が平成23年5月27日付けでした原告の平成19年9月1日から平成20年8月31日までの事業年度に係る法人税の更正処分のうち、所得金額■■■■■■■■円、納付すべき法人税額■■■■■■■円を超える部分及び過少申告加算税の賦課決定処分を取り消す。

(2) 処分行政庁が平成23年5月27日付けでした原告の平成20年8月分の源泉徴収に係る所得税の納税告知処分及び不納付加算税の賦課決定処分を取り消す。

 

【事案の概要】

本件は、原告が、創業者であり、前代表取締役である非常勤取締役(以下「本件役員」という)に対して退職慰労金として支給することを決議した2億5,000万円について、平成19年8月期に7,500万円、平成20年8月期1億2,500万円と分割して支給した退職慰労金のうち、平成20年8月期に支給した役員退職慰労金(「以下「本件第二金員」という)について、(1)退職給与に該当するかどうか、(2)支給した事業年度の損金の額に算入できるかどうかをめぐって、争われた裁判である。

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連載目次

租税争訟レポート

第1回~第60回

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

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