〈一角塾〉
図解で読み解く国際租税判例
【第10回】
「ワールドファミリー事件
-移転価格税制における機能分析の考え方-
(地判平29.4.11)(その1)」
~租税特別措置法66条の4第1項、第2項1号ロ、第8項~
税理士 中野 亘
1 移転価格税制における機能分析の考え方
本稿では、租税特別措置法66条の4第2項及び第8項で表す独立企業間価格を算定する方法について勘案すべき「当事者が果たす機能その他の事情」についてどのように解釈しているか検討する。
移転価格税制の適用に当たっての広義の「機能」とは、「取引の当事者の経済的に重要な活動及び責任、当事者が使用又は提供する資産並びに引き受けるリスク」とし、また、多国籍企業グループの経営の中においては「どのように影響を与えているか」としている(※1)。つまり「機能分析」とは「その頻度、性格及び当該取引の各当事者にとっての価値の観点からみたそれら機能の経済的重要性」を特定すること(※2)である。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。