公開日: 2024/10/17 (掲載号:No.590)
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〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第56回】「中央出版事件-旧信託法下における外国籍の孫への海外信託贈与-(地判平23.3.24、高判平25.4.3、最判平26.7.15)(その1)」~(平成19年改正前)相続税法4条1項、2項4号、5~9条、(平成18年改正前)信託法1条、(平成18年改正後)信託法2条~

筆者: 中野 洋

〈一角塾〉

図解で読み解く国際租税判例

【第56回】

「中央出版事件
-旧信託法下における外国籍の孫への海外信託贈与-
(地判平23.3.24、高判平25.4.3、最判平26.7.15)(その1)」

~(平成19年改正前)相続税法4条1項、2項4号、5~9条、
(平成18年改正前)信託法1条、(平成18年改正後)信託法2条~

 

税理士 中野 洋

 

  • 名古屋地裁:平成23年3月24日判決【税資第261号(順号11654)】(TAINSコード:Z261-11654)
  • 名古屋高裁:平成25年4月3日判決【税資第263号(順号12192)】(TAINSコード:Z263-12194)
  • 最高裁:平成26年7月15日決定(不受理)【税資第264号(順号12505)】(TAINSコード:Z264-12505)

 

1 事案の概要

X(原告・被控訴人)の祖父Fは、平成16年8月4日に米国ニュージャージー州法に準拠して、Fを委託者、米国の信託銀行G社を受託者(以下単に「G」)、Xを受益者とし、券面額500万ドルの米国債を信託財産とする信託を設定したところ、処分行政庁(以下「Y」)はこの信託行為につき平成19年改正前相続税法4条1項(以下、単に「4条1項」)を適用して贈与税の決定処分等をしたことから、Xがその取消しを求めて提訴した事案である。

Xの母Bは、日本を出国した直後に米国でXを出産し、Xは米国籍のみを取得している。Xは、信託行為時において生後約8ヶ月の乳児であったが、本件信託契約後に日本に帰国している。日本国籍を有する父A及び母Bとの間には、Xの他にも長男C、三男Dがおり、Xは二男である。FはAの父親であり、Xからみれば祖父にあたる。

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〈一角塾〉

図解で読み解く国際租税判例

【第56回】

「中央出版事件
-旧信託法下における外国籍の孫への海外信託贈与-
(地判平23.3.24、高判平25.4.3、最判平26.7.15)(その1)」

~(平成19年改正前)相続税法4条1項、2項4号、5~9条、
(平成18年改正前)信託法1条、(平成18年改正後)信託法2条~

 

税理士 中野 洋

 

  • 名古屋地裁:平成23年3月24日判決【税資第261号(順号11654)】(TAINSコード:Z261-11654)
  • 名古屋高裁:平成25年4月3日判決【税資第263号(順号12192)】(TAINSコード:Z263-12194)
  • 最高裁:平成26年7月15日決定(不受理)【税資第264号(順号12505)】(TAINSコード:Z264-12505)

 

1 事案の概要

X(原告・被控訴人)の祖父Fは、平成16年8月4日に米国ニュージャージー州法に準拠して、Fを委託者、米国の信託銀行G社を受託者(以下単に「G」)、Xを受益者とし、券面額500万ドルの米国債を信託財産とする信託を設定したところ、処分行政庁(以下「Y」)はこの信託行為につき平成19年改正前相続税法4条1項(以下、単に「4条1項」)を適用して贈与税の決定処分等をしたことから、Xがその取消しを求めて提訴した事案である。

Xの母Bは、日本を出国した直後に米国でXを出産し、Xは米国籍のみを取得している。Xは、信託行為時において生後約8ヶ月の乳児であったが、本件信託契約後に日本に帰国している。日本国籍を有する父A及び母Bとの間には、Xの他にも長男C、三男Dがおり、Xは二男である。FはAの父親であり、Xからみれば祖父にあたる。

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連載目次

〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例

◆最新テーマ

▷ファイナイト再保険事件(地判平20.11.27、高判平22.5.27)〔西川浩史〕

◆これまでに取り上げたテーマ

筆者紹介

中野 洋

(なかの・ひろし)

中野洋税理士事務所 所長 / 税理士
神戸大学経済学部卒業。近畿税理士会/葛城支部 所属。複数の会計事務所勤務を経て平成24年12月に独立。バランス感覚を重視しており、特定の分野に特化し過ぎることなく、チャレンジ精神をモットーに、幅広く精力的に活動中(自作HP:https://yes-nakano-office.com/)。

国際租税法との出会いは大阪北浜の社会人大学院でした。村井正先生の国際租税法の講義やゼミのご指導に感銘を受け、この度一角塾の企画にお誘い頂いたことで、国際租税法をさらに深く研究する機会を頂きました。令和2年11月から、塾生として研究活動をする傍ら事務局も兼任し、一角塾のホームページの管理やZoomによる研究会の運営も担当しております。

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