〈一角塾〉
図解で読み解く国際租税判例
【第33回】
「移転価格税制と住民訴訟(地判平7.3.6、高判平8.3.28)(その2)」
~旧日米租税条約11条、25条1項、租税条約実施特例法7条、8条、国税通則法23条2項3号、同施行令6条1項4号~
税理士 中野 洋
5 Xの主張
本件地方税還付は、本件日米合意に端を発する手続きの流れによってもたらされた(前回図解参照)。Xは、この流れを遮断すべく、まず(1)Zらに相互協議を申し立てる権利がなかったとし、次いで(2)合意後の国税の減額更正処分の手続きに、さらに(3)国税に連動する地方税の減額更正手続きに、各々瑕疵があると主張した。
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