公開日: 2013/12/26 (掲載号:No.50)
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〔税の街.jp「議論の広場」編集会議 連載49〕 平成26年度税制改正の概要と留意点

筆者: 竹内 陽一

〔税の街.jp「議論の広場」編集会議 連載49〕

平成26年度税制改正の概要と留意点

 

税理士 竹内 陽一

 

1 法人実効税率の引下げの見送りと復興特別法人税の1年前倒し廃止

今回の改正においてもっとも重要な課題は、我が国競争力強化の観点からの法人実効税率の引下げであったが、財務省の抵抗によって見送りとなり、代わりとして復興特別法人税の1年前倒し廃止が実現した。

法人税率は、基本の国税分は平成23年度改正において4.5%減額されたが、平成24年度改正において、10%の付加税として2.55%増加し、差引2%の減少にとどまった。この2.55%の増加が廃止となる。

法人実効税率は、平成23年度改正前の40.69%から、平成24年度改正において38.01%となっていたが、今回の前倒し廃止により、平成23年度改正で予定された35.64%となる。

〈法人実効税率の今後の推移(3月決算法人を想定)〉

 

2 秋の大綱(民間投資活性化等のための税制改正大網)決定事項

(1) 「生産性向上設備投資促進税制」及び「中小企業投資促進税制」

産業競争力強化法の施行日(平成26年1月下旬の見込み)以後、平成28年3月31日までの取得について、即時償却又は5%(建物・構築物は3%)の税額控除の適用となる。

ただし税額控除は、中小企業投資促進税制により、資本金3,000万円以下の中小企業は10%の税額控除、資本金1億円以下の中小企業は7%の税額控除とされた。

対象設備には、「生産設備」「生産ライン等の刷新・改善」がある。

「生産設備」の要件は、機械・装置については用途についての限定はなく、

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平成26年度税制改正の概要と留意点

 

税理士 竹内 陽一

 

1 法人実効税率の引下げの見送りと復興特別法人税の1年前倒し廃止

今回の改正においてもっとも重要な課題は、我が国競争力強化の観点からの法人実効税率の引下げであったが、財務省の抵抗によって見送りとなり、代わりとして復興特別法人税の1年前倒し廃止が実現した。

法人税率は、基本の国税分は平成23年度改正において4.5%減額されたが、平成24年度改正において、10%の付加税として2.55%増加し、差引2%の減少にとどまった。この2.55%の増加が廃止となる。

法人実効税率は、平成23年度改正前の40.69%から、平成24年度改正において38.01%となっていたが、今回の前倒し廃止により、平成23年度改正で予定された35.64%となる。

〈法人実効税率の今後の推移(3月決算法人を想定)〉

 

2 秋の大綱(民間投資活性化等のための税制改正大網)決定事項

(1) 「生産性向上設備投資促進税制」及び「中小企業投資促進税制」

産業競争力強化法の施行日(平成26年1月下旬の見込み)以後、平成28年3月31日までの取得について、即時償却又は5%(建物・構築物は3%)の税額控除の適用となる。

ただし税額控除は、中小企業投資促進税制により、資本金3,000万円以下の中小企業は10%の税額控除、資本金1億円以下の中小企業は7%の税額控除とされた。

対象設備には、「生産設備」「生産ライン等の刷新・改善」がある。

「生産設備」の要件は、機械・装置については用途についての限定はなく、

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連載目次

〔税の街.jp「議論の広場」編集会議〕 第1回~第50回

〔税の街.jp「議論の広場」編集会議〕 第51回~

筆者紹介

竹内 陽一

(たけうち よういち)

税理士
一般社団法人FIC 代表理事

【著書】
平成26年度税制改正の要点解説』(清文社)
『グループ法人税制対応 実践ガイド 企業組織再編税制』(清文社)
自社株評価Q&A』(清文社)
『新公益法人の実務ハンドブック』(清文社)
『詳解グル-プ法人税制』(法令出版)
『医療法人の法務と税務』(法令出版)
『会社合併実務必携』(法令出版)
『Q&A自己株式の実務』(新日本法規)
『Q&A株主資本の実務」(新日本法規)ほか

【事務所】
大阪市北区南森町1-4-19 サウスホレストビル4階
TEL 06-6312-5788
FAX 06-6312-5799

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