公開日: 2022/11/02 (掲載号:No.493)
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暗号資産(トークン)・NFTをめぐる税務 【第4回】

筆者: 泉 絢也

暗号資産(トークン)・NFTをめぐる税務

【第4回】

 

千葉商科大学商経学部准教授
泉 絢也

 

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第2節 所得税における暗号資産の税務と課税問題

1 所得税法の暗号資産関連規定

(1) 暗号資産の定義

所得税法には暗号資産に関連する個別の規定が存在する。
この暗号資産関連規定は、暗号資産に対して適用される個別のルールであるから、かかるルールが発動するための要件の根幹に位置付けられる「暗号資産」の意義が重要な問題となる。

この点について、棚卸資産の定義規定である所得税法2条1項16号は次のとおり定めている。

事業所得を生ずべき事業に係る商品、製品、半製品、仕掛品、原材料その他の資産(有価証券、第48条の2第1項(暗号資産の譲渡原価等の計算及びその評価の方法)に規定する暗号資産及び山林を除く。)で棚卸しをすべきものとして政令で定めるものをいう。

上記のうち、所得税法48条の2第1項の暗号資産とは、資金決済法に規定する暗号資産を指している。

よって、上記の所得税法2条1項16号は、棚卸資産について、事業所得を生ずべき事業に係る商品等で棚卸しをすべきものとして政令で定めるものであるとしつつ、この場合の商品等から資金決済法上の暗号資産を除いていることになる。

逆にいえば、このような定めがなければ暗号資産が棚卸資産に該当する可能性があることを、この規定は示唆している。

また、この規定は、暗号資産については、別段の定めがない限り、所得税法上の棚卸資産に関連する規定の適用がないことを示している。例えば、次の規定は暗号資産には適用されない。

① 棚卸資産等の自家消費の場合に時価相当額を事業所得、山林所得又は雑所得に係る総収入金額に算入する所得税法39条

② 事業所得の必要経費の計算に係る期末棚卸資産の評価方法を定める所得税法47条(具体的には、個別法、先入先出法、最終仕入原価法、低価法、その他の特別な評価方法などは適用できない。所令99、99の2等)

上記②について、所得税法は暗号資産の評価方法に関する特別の定めを有しているため、後述する。

ここでは、上記①の規定について確認しておく。
所得税法39条は、居住者が棚卸資産(※)を家事のために消費した場合又は山林を伐採して家事のために消費した場合には、その消費した時におけるこれらの資産の価額に相当する金額は、その者のその消費した日の属する年分の事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入することを定めている。

(※) 次のものを含む(所令81、86)。

・不動産所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務に係る棚卸資産に準ずる資産

・その者の業務の性質上基本的に重要なもの以外の一定の少額減価償却資産及び一括償却資産

この規定によれば、棚卸資産等を自家消費した場合には、現実には販売収益を稼得していないにもかかわらず、消費時におけるその資産の価額で総収入金額に算入することになる。

この場合の価額とは、一般には時価ないし通常販売価額と説明されるが、実務上は、事業者が、通常販売価額のおおむね70%以上、かつ、取得価額以上の金額をもって帳簿に記載し、これを事業所得の金額の計算上総収入金額に算入しているときは、当該金額でも認められる(所基通39-1、39-2)。

この規定は、自己の有する財産や自己の労働から得られる経済的利益(帰属所得)に対して、外部から経済的利益の流入(収入)がないにもかかわらず、課税を行うという側面を有する。

この規定の趣旨について、次のように解されている(大阪地裁昭和50年4月22日判決・税資81号277頁、大阪地裁昭和63年11月30日判決・税資166号538頁参照)。

  • 棚卸資産は通常販売価額で譲渡されるものであって、自家消費の場合にも、経済的には、当該商品を顧客に販売した後にその売上代金でもって自家消費用に同一商品を他の販売業者から購入した場合とその効果を一にする、あるいは事業主が当該資産を自己に売却したものとみることができる。
  • 総収入金額の算定上、自家消費分を事業用の消費と区分するとすれば、事業所得の把握に際し、種々の困難と弊害も予測されるため、かかる困難と弊害を避けている。

また、所得税法39条の規定は、次のような考慮の上に定められているという指摘もある(金子宏「租税法における所得概念の構成」『所得概念の研究』89頁以下(有斐閣1995)参照)。

  • 事業を営んでいる者が、棚卸資産を自家消費に充てた場合に得られる帰属所得(帰属収益)に課税することは、これらの物品を市場価格で購入しなければならない消費者との間の負担の公平の維持に役立つ。
  • 記帳慣行のある事業所得者の場合には、帰属収益の算定は比較的容易であるから、これに対する課税は、比較的制度になじみやすい。
  • 個々の場合に帰属収益の金額が相当の高額に達することもありうる。

さて、暗号資産は、主に決済手段や交換手段として使われており、あるいは投資対象にされており、少なくとも現在のところ、それ自体に固有の使用用途が認められることは稀であることや使用によって消滅する類のものではないことなどを考慮すると、上記のような趣旨で定められている所得税法39条の射程範囲に暗号資産を含める必要性は低いといえよう。

なお、所得税法上の固定資産とは、土地(土地の上に存する権利を含む)、減価償却資産、電話加入権その他の資産(山林を除く)で政令で定めるものをいい、政令では、棚卸資産、有価証券、資金決済法の暗号資産及び繰延資産以外の資産のうち、土地、減価償却資産、電話加入権、これらに準ずるものを掲げている(所法2①十八、所令5)。

このように、所得税法上の固定資産の範囲からも暗号資産が除かれている。

同様に、法人税法でも固定資産の範囲から暗号資産が除外されている(法法2①二十、法令12)。この規定については、「国際会計基準審議会において仮想通貨の無形資産への該当性の議論がされたことを踏まえ、仮想通貨が固定資産に該当しないことが明確化されたもの」と説明されている(財務省HP『令和元年度 税制改正の解説』290頁参照)。なお、令和元年の資金決済法等の改正で「仮想通貨」から「暗号資産」に呼称変更されている。

〔凡例〕
通貨・・・通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律
日銀法・・・日本銀行法
信託・・・信託法
所法・・・所得税法
所令・・・所得税法施行令
所基通・・・所得税基本通達
法法・・・法人税法
法令・・・法人税法施行令
消法・・・消費税法
(例)所法9①九・・・所得税法9条1項9号

(了)

この連載の公開日程は、下記の連載目次をご覧ください。

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【第4回】

 

千葉商科大学商経学部准教授
泉 絢也

 

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第2節 所得税における暗号資産の税務と課税問題

1 所得税法の暗号資産関連規定

(1) 暗号資産の定義

所得税法には暗号資産に関連する個別の規定が存在する。
この暗号資産関連規定は、暗号資産に対して適用される個別のルールであるから、かかるルールが発動するための要件の根幹に位置付けられる「暗号資産」の意義が重要な問題となる。

この点について、棚卸資産の定義規定である所得税法2条1項16号は次のとおり定めている。

事業所得を生ずべき事業に係る商品、製品、半製品、仕掛品、原材料その他の資産(有価証券、第48条の2第1項(暗号資産の譲渡原価等の計算及びその評価の方法)に規定する暗号資産及び山林を除く。)で棚卸しをすべきものとして政令で定めるものをいう。

上記のうち、所得税法48条の2第1項の暗号資産とは、資金決済法に規定する暗号資産を指している。

よって、上記の所得税法2条1項16号は、棚卸資産について、事業所得を生ずべき事業に係る商品等で棚卸しをすべきものとして政令で定めるものであるとしつつ、この場合の商品等から資金決済法上の暗号資産を除いていることになる。

逆にいえば、このような定めがなければ暗号資産が棚卸資産に該当する可能性があることを、この規定は示唆している。

また、この規定は、暗号資産については、別段の定めがない限り、所得税法上の棚卸資産に関連する規定の適用がないことを示している。例えば、次の規定は暗号資産には適用されない。

① 棚卸資産等の自家消費の場合に時価相当額を事業所得、山林所得又は雑所得に係る総収入金額に算入する所得税法39条

② 事業所得の必要経費の計算に係る期末棚卸資産の評価方法を定める所得税法47条(具体的には、個別法、先入先出法、最終仕入原価法、低価法、その他の特別な評価方法などは適用できない。所令99、99の2等)

上記②について、所得税法は暗号資産の評価方法に関する特別の定めを有しているため、後述する。

ここでは、上記①の規定について確認しておく。
所得税法39条は、居住者が棚卸資産(※)を家事のために消費した場合又は山林を伐採して家事のために消費した場合には、その消費した時におけるこれらの資産の価額に相当する金額は、その者のその消費した日の属する年分の事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入することを定めている。

(※) 次のものを含む(所令81、86)。

・不動産所得、山林所得又は雑所得を生ずべき業務に係る棚卸資産に準ずる資産

・その者の業務の性質上基本的に重要なもの以外の一定の少額減価償却資産及び一括償却資産

この規定によれば、棚卸資産等を自家消費した場合には、現実には販売収益を稼得していないにもかかわらず、消費時におけるその資産の価額で総収入金額に算入することになる。

この場合の価額とは、一般には時価ないし通常販売価額と説明されるが、実務上は、事業者が、通常販売価額のおおむね70%以上、かつ、取得価額以上の金額をもって帳簿に記載し、これを事業所得の金額の計算上総収入金額に算入しているときは、当該金額でも認められる(所基通39-1、39-2)。

この規定は、自己の有する財産や自己の労働から得られる経済的利益(帰属所得)に対して、外部から経済的利益の流入(収入)がないにもかかわらず、課税を行うという側面を有する。

この規定の趣旨について、次のように解されている(大阪地裁昭和50年4月22日判決・税資81号277頁、大阪地裁昭和63年11月30日判決・税資166号538頁参照)。

  • 棚卸資産は通常販売価額で譲渡されるものであって、自家消費の場合にも、経済的には、当該商品を顧客に販売した後にその売上代金でもって自家消費用に同一商品を他の販売業者から購入した場合とその効果を一にする、あるいは事業主が当該資産を自己に売却したものとみることができる。
  • 総収入金額の算定上、自家消費分を事業用の消費と区分するとすれば、事業所得の把握に際し、種々の困難と弊害も予測されるため、かかる困難と弊害を避けている。

また、所得税法39条の規定は、次のような考慮の上に定められているという指摘もある(金子宏「租税法における所得概念の構成」『所得概念の研究』89頁以下(有斐閣1995)参照)。

  • 事業を営んでいる者が、棚卸資産を自家消費に充てた場合に得られる帰属所得(帰属収益)に課税することは、これらの物品を市場価格で購入しなければならない消費者との間の負担の公平の維持に役立つ。
  • 記帳慣行のある事業所得者の場合には、帰属収益の算定は比較的容易であるから、これに対する課税は、比較的制度になじみやすい。
  • 個々の場合に帰属収益の金額が相当の高額に達することもありうる。

さて、暗号資産は、主に決済手段や交換手段として使われており、あるいは投資対象にされており、少なくとも現在のところ、それ自体に固有の使用用途が認められることは稀であることや使用によって消滅する類のものではないことなどを考慮すると、上記のような趣旨で定められている所得税法39条の射程範囲に暗号資産を含める必要性は低いといえよう。

なお、所得税法上の固定資産とは、土地(土地の上に存する権利を含む)、減価償却資産、電話加入権その他の資産(山林を除く)で政令で定めるものをいい、政令では、棚卸資産、有価証券、資金決済法の暗号資産及び繰延資産以外の資産のうち、土地、減価償却資産、電話加入権、これらに準ずるものを掲げている(所法2①十八、所令5)。

このように、所得税法上の固定資産の範囲からも暗号資産が除かれている。

同様に、法人税法でも固定資産の範囲から暗号資産が除外されている(法法2①二十、法令12)。この規定については、「国際会計基準審議会において仮想通貨の無形資産への該当性の議論がされたことを踏まえ、仮想通貨が固定資産に該当しないことが明確化されたもの」と説明されている(財務省HP『令和元年度 税制改正の解説』290頁参照)。なお、令和元年の資金決済法等の改正で「仮想通貨」から「暗号資産」に呼称変更されている。

〔凡例〕
通貨・・・通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律
日銀法・・・日本銀行法
信託・・・信託法
所法・・・所得税法
所令・・・所得税法施行令
所基通・・・所得税基本通達
法法・・・法人税法
法令・・・法人税法施行令
消法・・・消費税法
(例)所法9①九・・・所得税法9条1項9号

(了)

この連載の公開日程は、下記の連載目次をご覧ください。

連載目次

暗号資産(トークン)・NFT をめぐる税務

【特別編:第1回】 ★無料公開中★

「暗号資産の分離課税の全体像」-令和8年度税制改正-

1 特別編を設ける理由

2 改正に至る経緯 ―「金商法への移管」が扉を開いた

3 改正の全体マップ

4 3つの柱

5 いつから適用されるのか

【特別編:第2回】

「分離課税ルート ― 適用要件と計算」

1 4つの関門

2 何が「特定暗号資産」か

3 「譲渡」であること

4 経路が課税方式を決める

5 税額はどう計算されるか

6 「箱」の中では通算でき、外へは出せない

7 3年間の繰越控除と連年申告

8 源泉徴収も申告不要制度もない

【特別編:第3回】

「総合課税ルートと経路選択」

1 総合課税ルートは消えない

2 総合課税側でも所得税法本法が改正された

3 経路選択という新しい論点

4 経路選択にあたっての留意点

5 消費税でも位置付けが変わる

6 令和8年度税制改正を振り返って

*  *  *

【第1回】 ★無料公開中★

〔連載に当たって〕

【第2回】

第1章 暗号資産の税務と課税問題

第1節 暗号資産とは

1 暗号資産の定義

2 通貨該当性・強制通用力の有無

【第3回】

3 暗号資産の私法上の性質・位置付け

(1) 総論

(2) 各論

《更なる考察》 「占有=所有」構成

《更なる考察》 私法の議論から得られる示唆

【第4回】

第2節 所得税における暗号資産の税務と課税問題

1 所得税法の暗号資産関連規定

(1) 暗号資産の定義

【第5回】

(2) 暗号資産の贈与・低額譲渡に関する規定

【第6回】

(3) 暗号資産を譲渡した場合の計算に関する規定

ア 棚卸資産と売上原価の計算

イ 暗号資産の譲渡原価の計算

ウ 暗号資産の取得価額

【第7回】

エ 年末時点での1単位当たりの取得価額

(ア) 総平均法と移動平均法

(イ) 評価方法の選定・変更等

【第8回】

(ウ) 相続等により取得した暗号資産の取得価額

【第9回】

(エ) 暗号資産の取得価額がわからない場合と5%通達の問題

NFTに関する税務上の取扱いに係るFAQ詳解

【第10回】

◆本連載の今後の進め方について◆

問1 NFTを組成して第三者に譲渡した場合(一次流通)

1 所得の定義

2 「デジタルアートの閲覧に関する権利」が前提とされたことに伴うリスク

3 NFT取引の着眼点とNFTに係る権利の設定という構成

4 一次流通の場合の所得区分

5 法人税の取扱い

【第11回】

問2 NFTを組成して知人に贈与した場合(一次流通)

1 贈与した個人の取扱い

2 贈与した法人の取扱い

問3 非居住者がNFTを組成して、日本のマーケットプレイスで譲渡した場合(一次流通)

【第12回】

問4 購入したNFTを第三者に転売した場合(二次流通)

1 二次流通の場合の所得区分

2 譲渡所得金額の計算

3 「デジタルアートの閲覧に関する権利」という前提

4 法人税の取扱い

【第13回】

問5 第三者の不正アクセスにより購入したNFTが消失した場合

問6 役務提供の対価として取引先が発行するトークンを取得した場合

【第14回】

問7 商品の購入の際に購入先が発行するトークンを取得した場合

【第15回】

問8 ブロックチェーンゲームの報酬としてゲーム内通貨を取得した場合

【第16回】

問9 NFTを贈与又は相続により取得した場合

【第17回】

問10 NFT取引に係る源泉所得税の取扱い

【第18回】

問11 NFT取引に係る消費税の取扱い①(デジタルアートの制作者)

【第19回】

問12 NFT取引に係る消費税の取扱い②(デジタルアートに係るNFTの転売者)

【第20回】

問13 財産債務調書への記載の要否

問14 財産債務調書へのNFTの価額の記載方法

問15 国外財産調書への記載の要否

【第21回】

2 暗号資産取引と所得区分(所得の種類)

(1) 暗号資産取引と所得区分の概要

【第22回】

(2) 譲渡所得該当性を否定する国税庁の根拠

【第23回】

(3) 国会における議論①:譲渡所得該当性を否定する根拠

【第24回】

(4) 国会における議論②:資産ではあるが、譲渡所得の基因となる資産ではない?

【第25回】

(5) 国会における議論③:譲渡所得を肯定する学説と外貨の取扱い

【第26回】

(6) 国税庁の見解に対する疑問

ア 「①清算課税説」

【第27回】

イ 「②支払手段性」

【第28回】

ウ 「③暗号資産の譲渡益の性質」と「④結論」

【第29回】

《更なる考察》邦貨と外貨の交換(両替)と所得税法33条の「譲渡」

【第30回】

3 所得税における暗号資産の信用取引

【第31回】

4 その他雑所得と必要経費

(1) 必要経費の問題

【第32回】

(2) 業務に係る雑所得とその他雑所得の区分とその判断基準

【第33回】

5 マイニング所得と雑所得

(1) マイニングとは

(2) 事案の概要

(3) 基礎事実(請求人による仮想通貨のマイニングについて)

(4) 当事者の主張と争点

(5) 審判所の判断

ア 審判所の判断枠組み

イ 結論と理由

【第34回】

6 異なる種類の暗号資産同士の交換は課税イベントか

【第35回】

7 暗号資産同士の交換時に課税しないという改正要望

【第36回】

8 暗号資産の所得は誰に帰属するか

【第37回】

9 暗号資産の節税コンサルティングの被害と損害賠償

(1) 事案の概要

(2) 事実関係

(3) 裁判所の判断

(4) 類似事案における重加算税の賦課

【第38回】

10 暗号資産に係る所得を分離課税にしてほしいという改正要望

【第39回】

11 詐欺・盗難等による暗号資産の損失①(譲渡原価等と現金類似の取扱い)

【第40回】

12 詐欺・盗難等による暗号資産の損失②(雑所得の基因となる資産の損失)

【第41回】

13 詐欺・盗難等による暗号資産の損失③(雑損控除)

【第42回】

14 秘密鍵を紛失した場合

【第43回】

15 暗号資産交換業者から暗号資産に代えて金銭の補償を受けた場合

(1) 国税庁の見解

(2) 損害賠償金の課税関係

【第44回】

(3) 補償金の非課税所得該当性

(4) タックスアンサーの回答の検討

【第45回】

16 暗号資産の損失と立証責任

(1) 事案の概要

(2) 基礎事実

(3) 争点

(4) 争点についての当事者の主張

【第46回】

(5) 審判所の判断

(6) コメント

【第47回】

17 ビットコインETFと分離課税(その1):概要

(1) SECによるビットコインETFの承認

(2) ETFとは

(3) ビットコインETFの特徴

【第48回】

18 ビットコインETFと分離課税(その2):問題意識①

【第49回】

19 ビットコインETFと分離課税(その3):問題意識②

【第50回】

20 ビットコインETFと分離課税(その4):本信託の概要

(1) 本信託と本件持分

(2) 本信託の設立

(3) 本信託の投資目的等

(4) 本信託とビットコイン等

(5) その他

【第51回】

21 ビットコインETFと分離課税(その5):本信託のスキーム図と主な関係者

(1) スキーム図

(2) 主な関係者

ア スポンサー(Sponsor)

イ 受託者(Trustee)

ウ 管理者(Administrator)

エ 名義書換代理人(Transfer Agent)

オ ビットコインカストディアン(Bitcoin Custodian)

カ キャッシュカストディアン(Cash Custodian)

キ 指定参加者(Authorized Participant)

ク 持分所有者(Shareholder)

ケ その他の関係者

【第52回】

22 ビットコインETFと分離課税(その6):本信託の仕組み

(1) 設定と償還(指定参加者による買注文と売注文)

ア バスケット単位による設定と償還

イ 発行プロセス

ウ 償還プロセス

(2) 資金の使途

(3) ハードフォークによって生ずる付随的権利等の取扱い

(4) 持分所有者に対する分配

(5) 本信託の終了

【第53回】

(6) 受益権と本件持分

ア 概要

イ 本件持分の発行方式等

ウ 本件持分の譲渡方式等

(7) 米国連邦所得税の課税関係

ア スポンサーの意図

イ 信託課税

ウ 米国持分所有者に対する課税

(8) 非米国持分所有者への課税

(9) 米国における情報申告とバックアップ源泉徴収

【第54回】

23 ビットコインETFと分離課税(その7):本件分離課税特例「株式等」及び「上場株式等」

(1) 本件分離課税特例における「株式等」及び「上場株式等」の意義

(2) 「投資信託の受益権」該当性

ア 特定資産の意義と「投信法上の投資信託」該当性①

【第55回】

イ 特定資産の意義と「投信法上の投資信託」該当性②

ウ 「外国投資信託」該当性

【第56回】

エ 外国信託が投信法上の投資信託に類するものといえるかどうかは種々の事情を総合勘案すべきという見解

(3) 「特定受益証券発行信託の受益権」該当性

【第57回】

(4) 「法人課税信託」該当性

ア 「受益権を表示する証券を発行する旨の定めのある信託」該当性

(ア) 受益権を表示する「紙片」を発行する旨の定めがない信託は含まれないとする見解

【第58回】

(イ) 特定受益証券発行信託とそれ以外の受益証券発行信託で異なる課税方式を採用した趣旨

【第59回】

イ 紙片を発行せずに振替式を利用する定めのある外国信託も含まれるとする見解①(規定の趣旨との関係)

【第60回】

ウ 紙片を発行せずに振替式を利用する定めのある外国信託も含まれるとする見解②(社債等振替法に係る振替受益権との関係)

(ア) 信託法と社債等振替法

(イ) 法人税法

【第61回】

エ 「集団投資信託」該当性

(ア) 合同運用信託と紙片を発行する旨の定めがない外国投資信託

(イ) 「信託会社」該当性

【第62回】

(ウ) 「金銭信託で、共同しない多数の委託者の信託財産を合同して運用するもの」及び「信託」等該当性

オ 「信託」該当性

カ 本信託の法人課税信託該当性とその効果

(5) 「株式等で金融商品取引所に上場されているものに類するもの」

(6) 本件分離課税特例(分離課税)の適用の可否

【第63回】

24 ビットコインETFと分離課税(その8):まとめ

【第64回】

25 ビットコインETFと分離課税(その9):国税庁の回答

【第65回】

26 DeFi取引と課税①:DeFiとDEX

(1) DeFiとは

(2) スマートコントラクトとは

(3) DEXとは

【第66回】

(4) Uniswap

【第67回】

27 DeFi取引と課税②:流動性供給開始は課税イベントか

(1) 課税イベントになるという見解

(2) 課税イベントと実現

【第68回】

(3) 暗号資産(トークン)の含み損益の課税イベント

【第69回】

(4) 権利義務の帰属主体の不存在

(5) 課税イベントの候補

【第70回】

28 DeFi取引と課税③:トークンのラップは課税イベントか

(1) ラップとブリッジ

【第71回】

(2) BTCからWBTCへのラップ

(3) ラップは課税イベントか

ア 課税イベントと捉える見解

【第72回】

イ カストディアンがいるケース

ウ カストディアンがいないケース

【第73回】

29 CARF(暗号資産等報告枠組み)と日本版CARF

(1) CARF・日本版CARFの概要①

【第74回】

(2) CARF・日本版CARFの概要②

【第75回】

(3) CARF・日本版CARFの概要③

ア 暗号資産

【第76回】

イ RCASPと報告暗号資産交換業者等

【第77回】

30 暗号資産と税務調査①

(1) 問題意識と方向性

【第78回】

(2) 匿名性・分散性と税務執行上の問題

ア スーパータックスヘイブンとしての暗号資産の特徴

【第79回】

イ 暗号資産の匿名性

【第80回】

ウ 匿名性・分散性の相互関連性

【第81回】

エ 匿名性がもたらす税務執行上の問題

【第82回】

オ 暗号資産の分散性

【第83回】

カ 分散性がもたらす税務執行上の問題

【第84回】

キ CARFの限界

【第85回】

ク CARFとプライベートウォレットアドレスの情報

【第86回】

ケ 日本における状況と国税庁が直面する問題

(ア) 暗号資産利用者の増加への対応

【第87回】

(イ) 税務調査による税務コンプライアンスの確保とCEXへの着目

【第88回】

(ウ) 海外CEX、DEX、プライベートウォレットの利用がもたらす問題

【第89回】

(エ) 海外CEX、DEX、プライベートウォレットと税務調査

【第90回】

31 暗号資産と税務調査②:ブロックチェーン分析

(1) ブロックチェーン分析とは何か

ア ブロックチェーン分析とは

イ パブリックブロックチェーンの「公開性」と「仮名性」

【第91回】

ウ オンランプ・オフランプという現実世界との接点

【第92回】

(2) ブロックチェーン分析の税務調査利用

ア ブロックチェーン分析による追跡・調査選定

【第93回】

イ 実際のブロックチェーン分析ツール

【第94回】

ウ ブロックチェーン分析を用いた暗号資産脱税事件(米国の事例)

(ア) 事案の概要

(イ) ブロックチェーン分析の関与

(ウ) 捜査・立証活動

(エ) 公開情報と情報分析・変換能力

(オ) 総括

【第95回】

エ ブロックチェーン分析を利用した大規模選定

(ア) ブロックチェーン分析の選定利用

(イ) データソリューションズ × リアクターによる効率的大規模選定

【第96回】

(3) 期待と限界

ア ブロックチェーン分析の有効性:期待と限界

イ 国税庁がとるべき対応策

ウ まとめ

【第97回】

32 暗号資産と税務調査③:損益計算の困難性と税務執行上の問題

(1) 暗号資産の損益計算の手順と重要性

ア 概要

イ 損益計算の基本的手順

(2) 暗号資産の損益計算に必要な知識やスキル

【第98回】

(3) 暗号資産の損益計算の困難性

ア 概要

イ 各段階で生じる問題

① 取引所やブロックチェーンからデータを取得等

【第99回】

② データを損益計算ソフトに取込み

③ 確認を要する取引や年末数量不一致の問題を解消

【第100回】  

④ 取引金額・損益計上の有無・タイミング等を判断し、損益を確定

(ア) ブロックチェーンの記録からわかること・わからないこと

(イ) トランザクション別取引タイプと問題点・注意点

(ウ) その他損益計算時の問題点・注意点

【第101回】  10/29公開予定

(4) 問題への対処方法とその困難性

ア 対処方法

【第102回】  11/12公開予定

イ 納税者が直面するギャップ

【第103回】  11/26公開予定

ウ ブロックチェーンエクスプローラーの不完全性

【第104回】  12/10公開予定

エ 国税庁が直面する問題

オ 国税庁がとるべき対応策

【第105回】  12/24公開予定

33 暗号資産と税務調査④:まとめ

・・・  以下、順次公開 ・・・

筆者紹介

泉 絢也

(いずみ・じゅんや)

東洋大学法学部教授
博士(会計学)

2023年3月末まで千葉商科大学商経学部准教授、2023年4月から2025年3月末まで東洋大学法学部准教授の後、2025年4月より東洋大学法学部教授。中央大学ビジネススクール非常勤講師。
(一社)アコード租税総合研究所研究顧問。
早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。博士(会計学・中央大学)。
Twitter:@taxlaw17
ブログ:https://note.com/cryptotax/

【著書】
・泉絢也『暗号資産の税金はこう変わる-分離課税の仕組みと実務』(清文社2026)(単著)
・泉絢也『逐条解説 法人税法第22条の2 収益認識会計基準に対応する法令・通達の論点整理』(清文社2023)(単著)
・泉絢也=藤本剛平『事例でわかる! NFT・暗号資産の税務』(中央経済社2022)(共著)
・泉絢也『パブリックコメントと租税法』(日本評論社2020)(単著)
・酒井克彦編『30年分申告・31年度改正対応 キャッチアップ仮想通貨の最新税務』(ぎょうせい2019)(共著)
・松嶋 隆弘=渡邊涼介編著『仮想通貨はこう変わる!!暗号資産の法律・税務・会計』(ぎょうせい2019)(共著)

【論文】
・「仮想通貨(暗号通貨、暗号資産)の譲渡による所得の譲渡所得該当性-アメリカ連邦所得税におけるキャピタルゲイン及び為替差損益の取扱いを手掛かりとして-」税法学581号3頁以下
・「NFT(ノンファンジブルトークン)の譲渡による所得は 譲渡所得か?もしそうであれば非課税所得か?」千葉商大論叢59巻3号143頁など
・「法人税法における暗号資産税制の問題点(1)・(2完)-期末時価評価課税の改正提言-」千葉商大論叢60巻1号73頁、千葉商大紀要60巻1号61頁
など多数

 

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