公開日: 2023/02/16 (掲載号:No.507)
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暗号資産(トークン)・NFTをめぐる税務 【第11回】

筆者: 泉 絢也

暗号資産(トークン)・NFTをめぐる税務

【第11回】

「NFTに関する税務上の取扱いに係るFAQ詳解②」

 

千葉商科大学商経学部准教授
泉 絢也

 

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連載の目次はこちら

 

問2 NFTを組成して知人に贈与した場合(一次流通)

(問)私は、デジタルアートを制作し、そのデジタルアートを紐づけたNFTを知人に無償で贈与しました。これにより、当該知人は、当該デジタルアートを閲覧することができるようになります。この場合の所得税の取扱いを教えて下さい。

(答)デジタルアートを制作し、そのデジタルアートを紐づけたNFTを知人に贈与しても、所得税の課税関係は生じません。

【関係法令等】
所法36
法法22、22の2、37

 

1 贈与した個人の取扱い

この問いが想定するのは、デジタルアートを制作し、そのデジタルアートを紐付けたNFTを知人に無償で贈与し、これにより、その知人は、そのデジタルアートを閲覧することができるようになるケースであり、他人が製作したNFTを購入して、誰かに贈与するケースではないことに注意が必要である。

FAQの解説では、「所得税法における所得とは、収入等の形で新たに取得する経済的価値と解されており、ご質問の場合、収入等の形で新たに経済的価値を取得したと認められないことから、所得税の課税関係は生じません。」と説明されている。

収入等の形で新たに経済的価値を取得したと認められないのであれば、FAQに記載はないものの、NFTを問1のように譲渡した場合に算入が認められる必要経費の額は、この問2の場合には控除が認められないと解される。

個人が無償で資産を贈与した場合には、贈与した側は対価すなわち収入(所法36)がないので、所得税は課されないのが原則である。ただし、例外規定がいくつかあって、例えば、次の場合には、たとえ対価の受け取りがなくても、譲渡した側(資産を手放した側)に所得税が課されたり、その他特別な課税関係となったりすることがある。

① 棚卸資産等や暗号資産の場合(所法40、所令87)

② 譲渡所得の場合(所法59。ただし、基本的には、相手方が法人の場合に適用される規定)

いずれの適用関係を検討する場合にも、FAQの前提がデジタルアートの製作者であることに注意が必要である。

上記①について、国税庁は、問1で紐付いているデジタルアート自体は移転していないと構成したこと(NFTの売上原価にデジタルアートの制作費を含めていないことから推察)と一次流通については(資産の譲渡ではなく)権利の設定と構成したことを前提として、デジタルアートを紐付けたNFTは棚卸資産・準棚卸資産に該当しないと解している可能性がある。

また、トークンそのものに着目して棚卸資産の贈与と解する見解もありうるが、そうすると、トークンであれば何でも、あるいはトークン化してしまえば何でも、棚卸資産・準棚卸資産の贈与になる可能性があるため採用しなかったのであろうか。

これらの点に関して、FAQのシンプルな記載から国税庁の正確な見解を推測することは難しい。

少なくとも、このFAQによれば、国税庁は、上記のようなデジタルアートの製作者が製作したNFTを贈与する場合については、同人の棚卸資産・準棚卸資産の贈与に該当するとは見ていないことが明らかになったといえよう。

この辺りについては、プロの画家による実物絵画の贈与の場合とデジタル絵画の贈与の場合とを比較させて議論する余地がある。

逆にいえば、仮に二次流通におけるNFTの移転がNFTの利用権ないし利用に係る契約上の地位の「譲渡」として構成される場合には、上記②の規定の適用の有無を検討しなければならない。

NFTの贈与を受けた場合の贈与税の課税関係については、問9参照。

 

2 贈与した法人の取扱い

NFTを贈与したのが法人である場合のその法人の課税関係について、FAQは、次のとおり、解説している。

法人が、デジタルアートを制作して、そのデジタルアートを紐づけたNFTを贈与した場合、法人税の課税対象となります。この場合、法人の所得の金額の計算上、当該事業年度の益金の額に算入すべき金額は、そのNFTの贈与の時における価額(時価)となります。

なお、その贈与は法人税法上寄附となりますので、寄附金の額となるそのNFTの贈与の時における価額(時価)のうち法人税法の規定により計算した一定の金額を超える金額は、法人の所得の金額の計算上、損金の額に算入されません。

寄附金の損金不算入規定の適用に関して述べられているが、これはあくまで典型例であって、法人の役員やその関係者等に贈与した場合には定期同額給与等に該当しない役員給与として損金不算入(法法34)、取引先の従業員に贈与した場合には交際費等の損金不算入(措法61の4)、自社制作NFTやコンテンツの販売促進のために贈与した場合には単純損金(法法22③二)該当性などを検討する必要がある。

 

問3 非居住者がNFTを組成して、日本のマーケットプレイスで譲渡した場合(一次流通)

(問)私は、アメリカに居住する非居住者です。今般、デジタルアートを制作し、そのデジタルアートを紐づけたNFTを日本のマーケットプレイスを通じて第三者に有償で譲渡しました。これにより、当該第三者は、当該デジタルアートを閲覧することができるようになります。この場合の所得税の取扱いを教えて下さい。

(答)非居住者の方が、日本のマーケットプレイスでNFTを売却したとしても、原則として、日本の所得税の課税対象となりません。

【関係法令等】
所法161

FAQは、次のとおり解説している。

日本の所得税では、日本に居住する方は、全世界で稼得した所得が課税対象となり、日本に居住していない方(非居住者)は、日本で発生した所得(国内源泉所得)が課税対象となります。

ご質問の取引は、「デジタルアートの閲覧に関する権利」の設定に係る取引に該当し、当該取引から生じた所得は、原則として、国内源泉所得に該当せず、所得税の課税対象となりません。

(注)著作権に係る取引についての源泉所得税の取扱いについては、問10を参照ください。

所得税法161条1項11号は、「国内において業務を行う者から受ける次に掲げる使用料又は対価で当該業務に係るもの」が国内源泉所得に該当することを定めており、同号ロは「著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の使用料又はその譲渡による対価」が上記に含まれることを明らかにしている。

上記について、FAQでは特に触れられていないが、FAQは、「デジタルアートの閲覧に関する権利」は著作物の利用に係る権利ではなく(著作権法63)、上記括弧書の「出版権及び著作隣接権その他これに準ずるもの」にも含まれないと解している可能性がある。

また、NFTは実物絵画などの有体物や不動産などの権利、国内のサーバーに保管されているデータにも紐付けうるため、NFT取引に係る所得の国内源泉所得該当性については、主として、国内にある資産の運用又は保有により生ずる所得や国内にある資産の譲渡により生ずる所得に該当するか(国内にある資産といえるか)、国内においてした行為に伴い取得するものといえるか、という点に関心が向けられる(所法161①二・三・十七、所令281①八、289二・五・六)。

この点について、上記問いは非居住者の有体物ではない「デジタルアートの閲覧に関する権利」の設定に係る取引に該当するためであろうか、踏み込んだ記述はなされていないが、原則として、上記のいずれにも該当しないため、国内源泉所得に該当しないと解している可能性がある。

当該取引から生じた所得は「原則として」国内源泉所得に該当しないと簡潔に述べているにすぎないことからすれば、国税庁内部では詳細な検討が進んでいない(あるいはNFTの課税関係について実務的影響を小さくするため、今回のFAQでは、差し当たり、課税対象外という回答になるような前提事実を設定した)のかもしれないし、あるいは国税庁外部での議論が進展することを待っているのかもしれない。

結局、非居住者や外国法人の課税関係について、NFTにどのような資産や権利が紐付けられているのかなど、個別の事例に応じた検討が必要となる。もちろん、租税条約の適用関係も検討しなければならない。

 

〔凡例〕
通貨・・・通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律
日銀法・・・日本銀行法
信託・・・信託法
所法・・・所得税法
所令・・・所得税法施行令
所基通・・・所得税基本通達
法法・・・法人税法
法令・・・法人税法施行令
消法・・・消費税法
措法・・・租税特別措置法
国税庁FAQ・・・暗号資産に関する税務上の取扱いについて(情報)(令和4年12月22日改訂)
(例)所法9①九・・・所得税法9条1項9号

(了)

この連載の公開日程は、下記の連載目次をご覧ください。

暗号資産(トークン)・NFTをめぐる税務

【第11回】

「NFTに関する税務上の取扱いに係るFAQ詳解②」

 

千葉商科大学商経学部准教授
泉 絢也

 

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問2 NFTを組成して知人に贈与した場合(一次流通)

(問)私は、デジタルアートを制作し、そのデジタルアートを紐づけたNFTを知人に無償で贈与しました。これにより、当該知人は、当該デジタルアートを閲覧することができるようになります。この場合の所得税の取扱いを教えて下さい。

(答)デジタルアートを制作し、そのデジタルアートを紐づけたNFTを知人に贈与しても、所得税の課税関係は生じません。

【関係法令等】
所法36
法法22、22の2、37

 

1 贈与した個人の取扱い

この問いが想定するのは、デジタルアートを制作し、そのデジタルアートを紐付けたNFTを知人に無償で贈与し、これにより、その知人は、そのデジタルアートを閲覧することができるようになるケースであり、他人が製作したNFTを購入して、誰かに贈与するケースではないことに注意が必要である。

FAQの解説では、「所得税法における所得とは、収入等の形で新たに取得する経済的価値と解されており、ご質問の場合、収入等の形で新たに経済的価値を取得したと認められないことから、所得税の課税関係は生じません。」と説明されている。

収入等の形で新たに経済的価値を取得したと認められないのであれば、FAQに記載はないものの、NFTを問1のように譲渡した場合に算入が認められる必要経費の額は、この問2の場合には控除が認められないと解される。

個人が無償で資産を贈与した場合には、贈与した側は対価すなわち収入(所法36)がないので、所得税は課されないのが原則である。ただし、例外規定がいくつかあって、例えば、次の場合には、たとえ対価の受け取りがなくても、譲渡した側(資産を手放した側)に所得税が課されたり、その他特別な課税関係となったりすることがある。

① 棚卸資産等や暗号資産の場合(所法40、所令87)

② 譲渡所得の場合(所法59。ただし、基本的には、相手方が法人の場合に適用される規定)

いずれの適用関係を検討する場合にも、FAQの前提がデジタルアートの製作者であることに注意が必要である。

上記①について、国税庁は、問1で紐付いているデジタルアート自体は移転していないと構成したこと(NFTの売上原価にデジタルアートの制作費を含めていないことから推察)と一次流通については(資産の譲渡ではなく)権利の設定と構成したことを前提として、デジタルアートを紐付けたNFTは棚卸資産・準棚卸資産に該当しないと解している可能性がある。

また、トークンそのものに着目して棚卸資産の贈与と解する見解もありうるが、そうすると、トークンであれば何でも、あるいはトークン化してしまえば何でも、棚卸資産・準棚卸資産の贈与になる可能性があるため採用しなかったのであろうか。

これらの点に関して、FAQのシンプルな記載から国税庁の正確な見解を推測することは難しい。

少なくとも、このFAQによれば、国税庁は、上記のようなデジタルアートの製作者が製作したNFTを贈与する場合については、同人の棚卸資産・準棚卸資産の贈与に該当するとは見ていないことが明らかになったといえよう。

この辺りについては、プロの画家による実物絵画の贈与の場合とデジタル絵画の贈与の場合とを比較させて議論する余地がある。

逆にいえば、仮に二次流通におけるNFTの移転がNFTの利用権ないし利用に係る契約上の地位の「譲渡」として構成される場合には、上記②の規定の適用の有無を検討しなければならない。

NFTの贈与を受けた場合の贈与税の課税関係については、問9参照。

 

2 贈与した法人の取扱い

NFTを贈与したのが法人である場合のその法人の課税関係について、FAQは、次のとおり、解説している。

法人が、デジタルアートを制作して、そのデジタルアートを紐づけたNFTを贈与した場合、法人税の課税対象となります。この場合、法人の所得の金額の計算上、当該事業年度の益金の額に算入すべき金額は、そのNFTの贈与の時における価額(時価)となります。

なお、その贈与は法人税法上寄附となりますので、寄附金の額となるそのNFTの贈与の時における価額(時価)のうち法人税法の規定により計算した一定の金額を超える金額は、法人の所得の金額の計算上、損金の額に算入されません。

寄附金の損金不算入規定の適用に関して述べられているが、これはあくまで典型例であって、法人の役員やその関係者等に贈与した場合には定期同額給与等に該当しない役員給与として損金不算入(法法34)、取引先の従業員に贈与した場合には交際費等の損金不算入(措法61の4)、自社制作NFTやコンテンツの販売促進のために贈与した場合には単純損金(法法22③二)該当性などを検討する必要がある。

 

問3 非居住者がNFTを組成して、日本のマーケットプレイスで譲渡した場合(一次流通)

(問)私は、アメリカに居住する非居住者です。今般、デジタルアートを制作し、そのデジタルアートを紐づけたNFTを日本のマーケットプレイスを通じて第三者に有償で譲渡しました。これにより、当該第三者は、当該デジタルアートを閲覧することができるようになります。この場合の所得税の取扱いを教えて下さい。

(答)非居住者の方が、日本のマーケットプレイスでNFTを売却したとしても、原則として、日本の所得税の課税対象となりません。

【関係法令等】
所法161

FAQは、次のとおり解説している。

日本の所得税では、日本に居住する方は、全世界で稼得した所得が課税対象となり、日本に居住していない方(非居住者)は、日本で発生した所得(国内源泉所得)が課税対象となります。

ご質問の取引は、「デジタルアートの閲覧に関する権利」の設定に係る取引に該当し、当該取引から生じた所得は、原則として、国内源泉所得に該当せず、所得税の課税対象となりません。

(注)著作権に係る取引についての源泉所得税の取扱いについては、問10を参照ください。

所得税法161条1項11号は、「国内において業務を行う者から受ける次に掲げる使用料又は対価で当該業務に係るもの」が国内源泉所得に該当することを定めており、同号ロは「著作権(出版権及び著作隣接権その他これに準ずるものを含む。)の使用料又はその譲渡による対価」が上記に含まれることを明らかにしている。

上記について、FAQでは特に触れられていないが、FAQは、「デジタルアートの閲覧に関する権利」は著作物の利用に係る権利ではなく(著作権法63)、上記括弧書の「出版権及び著作隣接権その他これに準ずるもの」にも含まれないと解している可能性がある。

また、NFTは実物絵画などの有体物や不動産などの権利、国内のサーバーに保管されているデータにも紐付けうるため、NFT取引に係る所得の国内源泉所得該当性については、主として、国内にある資産の運用又は保有により生ずる所得や国内にある資産の譲渡により生ずる所得に該当するか(国内にある資産といえるか)、国内においてした行為に伴い取得するものといえるか、という点に関心が向けられる(所法161①二・三・十七、所令281①八、289二・五・六)。

この点について、上記問いは非居住者の有体物ではない「デジタルアートの閲覧に関する権利」の設定に係る取引に該当するためであろうか、踏み込んだ記述はなされていないが、原則として、上記のいずれにも該当しないため、国内源泉所得に該当しないと解している可能性がある。

当該取引から生じた所得は「原則として」国内源泉所得に該当しないと簡潔に述べているにすぎないことからすれば、国税庁内部では詳細な検討が進んでいない(あるいはNFTの課税関係について実務的影響を小さくするため、今回のFAQでは、差し当たり、課税対象外という回答になるような前提事実を設定した)のかもしれないし、あるいは国税庁外部での議論が進展することを待っているのかもしれない。

結局、非居住者や外国法人の課税関係について、NFTにどのような資産や権利が紐付けられているのかなど、個別の事例に応じた検討が必要となる。もちろん、租税条約の適用関係も検討しなければならない。

 

〔凡例〕
通貨・・・通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律
日銀法・・・日本銀行法
信託・・・信託法
所法・・・所得税法
所令・・・所得税法施行令
所基通・・・所得税基本通達
法法・・・法人税法
法令・・・法人税法施行令
消法・・・消費税法
措法・・・租税特別措置法
国税庁FAQ・・・暗号資産に関する税務上の取扱いについて(情報)(令和4年12月22日改訂)
(例)所法9①九・・・所得税法9条1項9号

(了)

この連載の公開日程は、下記の連載目次をご覧ください。

連載目次

暗号資産(トークン)・NFT をめぐる税務

【特別編:第1回】 ★無料公開中★

「暗号資産の分離課税の全体像」-令和8年度税制改正-

1 特別編を設ける理由

2 改正に至る経緯 ―「金商法への移管」が扉を開いた

3 改正の全体マップ

4 3つの柱

5 いつから適用されるのか

【特別編:第2回】

「分離課税ルート ― 適用要件と計算」

1 4つの関門

2 何が「特定暗号資産」か

3 「譲渡」であること

4 経路が課税方式を決める

5 税額はどう計算されるか

6 「箱」の中では通算でき、外へは出せない

7 3年間の繰越控除と連年申告

8 源泉徴収も申告不要制度もない

【特別編:第3回】

「総合課税ルートと経路選択」

1 総合課税ルートは消えない

2 総合課税側でも所得税法本法が改正された

3 経路選択という新しい論点

4 経路選択にあたっての留意点

5 消費税でも位置付けが変わる

6 令和8年度税制改正を振り返って

*  *  *

【第1回】 ★無料公開中★

〔連載に当たって〕

【第2回】

第1章 暗号資産の税務と課税問題

第1節 暗号資産とは

1 暗号資産の定義

2 通貨該当性・強制通用力の有無

【第3回】

3 暗号資産の私法上の性質・位置付け

(1) 総論

(2) 各論

《更なる考察》 「占有=所有」構成

《更なる考察》 私法の議論から得られる示唆

【第4回】

第2節 所得税における暗号資産の税務と課税問題

1 所得税法の暗号資産関連規定

(1) 暗号資産の定義

【第5回】

(2) 暗号資産の贈与・低額譲渡に関する規定

【第6回】

(3) 暗号資産を譲渡した場合の計算に関する規定

ア 棚卸資産と売上原価の計算

イ 暗号資産の譲渡原価の計算

ウ 暗号資産の取得価額

【第7回】

エ 年末時点での1単位当たりの取得価額

(ア) 総平均法と移動平均法

(イ) 評価方法の選定・変更等

【第8回】

(ウ) 相続等により取得した暗号資産の取得価額

【第9回】

(エ) 暗号資産の取得価額がわからない場合と5%通達の問題

NFTに関する税務上の取扱いに係るFAQ詳解

【第10回】

◆本連載の今後の進め方について◆

問1 NFTを組成して第三者に譲渡した場合(一次流通)

1 所得の定義

2 「デジタルアートの閲覧に関する権利」が前提とされたことに伴うリスク

3 NFT取引の着眼点とNFTに係る権利の設定という構成

4 一次流通の場合の所得区分

5 法人税の取扱い

【第11回】

問2 NFTを組成して知人に贈与した場合(一次流通)

1 贈与した個人の取扱い

2 贈与した法人の取扱い

問3 非居住者がNFTを組成して、日本のマーケットプレイスで譲渡した場合(一次流通)

【第12回】

問4 購入したNFTを第三者に転売した場合(二次流通)

1 二次流通の場合の所得区分

2 譲渡所得金額の計算

3 「デジタルアートの閲覧に関する権利」という前提

4 法人税の取扱い

【第13回】

問5 第三者の不正アクセスにより購入したNFTが消失した場合

問6 役務提供の対価として取引先が発行するトークンを取得した場合

【第14回】

問7 商品の購入の際に購入先が発行するトークンを取得した場合

【第15回】

問8 ブロックチェーンゲームの報酬としてゲーム内通貨を取得した場合

【第16回】

問9 NFTを贈与又は相続により取得した場合

【第17回】

問10 NFT取引に係る源泉所得税の取扱い

【第18回】

問11 NFT取引に係る消費税の取扱い①(デジタルアートの制作者)

【第19回】

問12 NFT取引に係る消費税の取扱い②(デジタルアートに係るNFTの転売者)

【第20回】

問13 財産債務調書への記載の要否

問14 財産債務調書へのNFTの価額の記載方法

問15 国外財産調書への記載の要否

【第21回】

2 暗号資産取引と所得区分(所得の種類)

(1) 暗号資産取引と所得区分の概要

【第22回】

(2) 譲渡所得該当性を否定する国税庁の根拠

【第23回】

(3) 国会における議論①:譲渡所得該当性を否定する根拠

【第24回】

(4) 国会における議論②:資産ではあるが、譲渡所得の基因となる資産ではない?

【第25回】

(5) 国会における議論③:譲渡所得を肯定する学説と外貨の取扱い

【第26回】

(6) 国税庁の見解に対する疑問

ア 「①清算課税説」

【第27回】

イ 「②支払手段性」

【第28回】

ウ 「③暗号資産の譲渡益の性質」と「④結論」

【第29回】

《更なる考察》邦貨と外貨の交換(両替)と所得税法33条の「譲渡」

【第30回】

3 所得税における暗号資産の信用取引

【第31回】

4 その他雑所得と必要経費

(1) 必要経費の問題

【第32回】

(2) 業務に係る雑所得とその他雑所得の区分とその判断基準

【第33回】

5 マイニング所得と雑所得

(1) マイニングとは

(2) 事案の概要

(3) 基礎事実(請求人による仮想通貨のマイニングについて)

(4) 当事者の主張と争点

(5) 審判所の判断

ア 審判所の判断枠組み

イ 結論と理由

【第34回】

6 異なる種類の暗号資産同士の交換は課税イベントか

【第35回】

7 暗号資産同士の交換時に課税しないという改正要望

【第36回】

8 暗号資産の所得は誰に帰属するか

【第37回】

9 暗号資産の節税コンサルティングの被害と損害賠償

(1) 事案の概要

(2) 事実関係

(3) 裁判所の判断

(4) 類似事案における重加算税の賦課

【第38回】

10 暗号資産に係る所得を分離課税にしてほしいという改正要望

【第39回】

11 詐欺・盗難等による暗号資産の損失①(譲渡原価等と現金類似の取扱い)

【第40回】

12 詐欺・盗難等による暗号資産の損失②(雑所得の基因となる資産の損失)

【第41回】

13 詐欺・盗難等による暗号資産の損失③(雑損控除)

【第42回】

14 秘密鍵を紛失した場合

【第43回】

15 暗号資産交換業者から暗号資産に代えて金銭の補償を受けた場合

(1) 国税庁の見解

(2) 損害賠償金の課税関係

【第44回】

(3) 補償金の非課税所得該当性

(4) タックスアンサーの回答の検討

【第45回】

16 暗号資産の損失と立証責任

(1) 事案の概要

(2) 基礎事実

(3) 争点

(4) 争点についての当事者の主張

【第46回】

(5) 審判所の判断

(6) コメント

【第47回】

17 ビットコインETFと分離課税(その1):概要

(1) SECによるビットコインETFの承認

(2) ETFとは

(3) ビットコインETFの特徴

【第48回】

18 ビットコインETFと分離課税(その2):問題意識①

【第49回】

19 ビットコインETFと分離課税(その3):問題意識②

【第50回】

20 ビットコインETFと分離課税(その4):本信託の概要

(1) 本信託と本件持分

(2) 本信託の設立

(3) 本信託の投資目的等

(4) 本信託とビットコイン等

(5) その他

【第51回】

21 ビットコインETFと分離課税(その5):本信託のスキーム図と主な関係者

(1) スキーム図

(2) 主な関係者

ア スポンサー(Sponsor)

イ 受託者(Trustee)

ウ 管理者(Administrator)

エ 名義書換代理人(Transfer Agent)

オ ビットコインカストディアン(Bitcoin Custodian)

カ キャッシュカストディアン(Cash Custodian)

キ 指定参加者(Authorized Participant)

ク 持分所有者(Shareholder)

ケ その他の関係者

【第52回】

22 ビットコインETFと分離課税(その6):本信託の仕組み

(1) 設定と償還(指定参加者による買注文と売注文)

ア バスケット単位による設定と償還

イ 発行プロセス

ウ 償還プロセス

(2) 資金の使途

(3) ハードフォークによって生ずる付随的権利等の取扱い

(4) 持分所有者に対する分配

(5) 本信託の終了

【第53回】

(6) 受益権と本件持分

ア 概要

イ 本件持分の発行方式等

ウ 本件持分の譲渡方式等

(7) 米国連邦所得税の課税関係

ア スポンサーの意図

イ 信託課税

ウ 米国持分所有者に対する課税

(8) 非米国持分所有者への課税

(9) 米国における情報申告とバックアップ源泉徴収

【第54回】

23 ビットコインETFと分離課税(その7):本件分離課税特例「株式等」及び「上場株式等」

(1) 本件分離課税特例における「株式等」及び「上場株式等」の意義

(2) 「投資信託の受益権」該当性

ア 特定資産の意義と「投信法上の投資信託」該当性①

【第55回】

イ 特定資産の意義と「投信法上の投資信託」該当性②

ウ 「外国投資信託」該当性

【第56回】

エ 外国信託が投信法上の投資信託に類するものといえるかどうかは種々の事情を総合勘案すべきという見解

(3) 「特定受益証券発行信託の受益権」該当性

【第57回】

(4) 「法人課税信託」該当性

ア 「受益権を表示する証券を発行する旨の定めのある信託」該当性

(ア) 受益権を表示する「紙片」を発行する旨の定めがない信託は含まれないとする見解

【第58回】

(イ) 特定受益証券発行信託とそれ以外の受益証券発行信託で異なる課税方式を採用した趣旨

【第59回】

イ 紙片を発行せずに振替式を利用する定めのある外国信託も含まれるとする見解①(規定の趣旨との関係)

【第60回】

ウ 紙片を発行せずに振替式を利用する定めのある外国信託も含まれるとする見解②(社債等振替法に係る振替受益権との関係)

(ア) 信託法と社債等振替法

(イ) 法人税法

【第61回】

エ 「集団投資信託」該当性

(ア) 合同運用信託と紙片を発行する旨の定めがない外国投資信託

(イ) 「信託会社」該当性

【第62回】

(ウ) 「金銭信託で、共同しない多数の委託者の信託財産を合同して運用するもの」及び「信託」等該当性

オ 「信託」該当性

カ 本信託の法人課税信託該当性とその効果

(5) 「株式等で金融商品取引所に上場されているものに類するもの」

(6) 本件分離課税特例(分離課税)の適用の可否

【第63回】

24 ビットコインETFと分離課税(その8):まとめ

【第64回】

25 ビットコインETFと分離課税(その9):国税庁の回答

【第65回】

26 DeFi取引と課税①:DeFiとDEX

(1) DeFiとは

(2) スマートコントラクトとは

(3) DEXとは

【第66回】

(4) Uniswap

【第67回】

27 DeFi取引と課税②:流動性供給開始は課税イベントか

(1) 課税イベントになるという見解

(2) 課税イベントと実現

【第68回】

(3) 暗号資産(トークン)の含み損益の課税イベント

【第69回】

(4) 権利義務の帰属主体の不存在

(5) 課税イベントの候補

【第70回】

28 DeFi取引と課税③:トークンのラップは課税イベントか

(1) ラップとブリッジ

【第71回】

(2) BTCからWBTCへのラップ

(3) ラップは課税イベントか

ア 課税イベントと捉える見解

【第72回】

イ カストディアンがいるケース

ウ カストディアンがいないケース

【第73回】

29 CARF(暗号資産等報告枠組み)と日本版CARF

(1) CARF・日本版CARFの概要①

【第74回】

(2) CARF・日本版CARFの概要②

【第75回】

(3) CARF・日本版CARFの概要③

ア 暗号資産

【第76回】

イ RCASPと報告暗号資産交換業者等

【第77回】

30 暗号資産と税務調査①

(1) 問題意識と方向性

【第78回】

(2) 匿名性・分散性と税務執行上の問題

ア スーパータックスヘイブンとしての暗号資産の特徴

【第79回】

イ 暗号資産の匿名性

【第80回】

ウ 匿名性・分散性の相互関連性

【第81回】

エ 匿名性がもたらす税務執行上の問題

【第82回】

オ 暗号資産の分散性

【第83回】

カ 分散性がもたらす税務執行上の問題

【第84回】

キ CARFの限界

【第85回】

ク CARFとプライベートウォレットアドレスの情報

【第86回】

ケ 日本における状況と国税庁が直面する問題

(ア) 暗号資産利用者の増加への対応

【第87回】

(イ) 税務調査による税務コンプライアンスの確保とCEXへの着目

【第88回】

(ウ) 海外CEX、DEX、プライベートウォレットの利用がもたらす問題

【第89回】

(エ) 海外CEX、DEX、プライベートウォレットと税務調査

【第90回】

31 暗号資産と税務調査②:ブロックチェーン分析

(1) ブロックチェーン分析とは何か

ア ブロックチェーン分析とは

イ パブリックブロックチェーンの「公開性」と「仮名性」

【第91回】

ウ オンランプ・オフランプという現実世界との接点

【第92回】

(2) ブロックチェーン分析の税務調査利用

ア ブロックチェーン分析による追跡・調査選定

【第93回】

イ 実際のブロックチェーン分析ツール

【第94回】

ウ ブロックチェーン分析を用いた暗号資産脱税事件(米国の事例)

(ア) 事案の概要

(イ) ブロックチェーン分析の関与

(ウ) 捜査・立証活動

(エ) 公開情報と情報分析・変換能力

(オ) 総括

【第95回】

エ ブロックチェーン分析を利用した大規模選定

(ア) ブロックチェーン分析の選定利用

(イ) データソリューションズ × リアクターによる効率的大規模選定

【第96回】

(3) 期待と限界

ア ブロックチェーン分析の有効性:期待と限界

イ 国税庁がとるべき対応策

ウ まとめ

【第97回】

32 暗号資産と税務調査③:損益計算の困難性と税務執行上の問題

(1) 暗号資産の損益計算の手順と重要性

ア 概要

イ 損益計算の基本的手順

(2) 暗号資産の損益計算に必要な知識やスキル

【第98回】

(3) 暗号資産の損益計算の困難性

ア 概要

イ 各段階で生じる問題

① 取引所やブロックチェーンからデータを取得等

【第99回】

② データを損益計算ソフトに取込み

③ 確認を要する取引や年末数量不一致の問題を解消

【第100回】  

④ 取引金額・損益計上の有無・タイミング等を判断し、損益を確定

(ア) ブロックチェーンの記録からわかること・わからないこと

(イ) トランザクション別取引タイプと問題点・注意点

(ウ) その他損益計算時の問題点・注意点

【第101回】  10/29公開予定

(4) 問題への対処方法とその困難性

ア 対処方法

【第102回】  11/12公開予定

イ 納税者が直面するギャップ

【第103回】  11/26公開予定

ウ ブロックチェーンエクスプローラーの不完全性

【第104回】  12/10公開予定

エ 国税庁が直面する問題

オ 国税庁がとるべき対応策

【第105回】  12/24公開予定

33 暗号資産と税務調査④:まとめ

・・・  以下、順次公開 ・・・

筆者紹介

泉 絢也

(いずみ・じゅんや)

東洋大学法学部教授
博士(会計学)

2023年3月末まで千葉商科大学商経学部准教授、2023年4月から2025年3月末まで東洋大学法学部准教授の後、2025年4月より東洋大学法学部教授。中央大学ビジネススクール非常勤講師。
(一社)アコード租税総合研究所研究顧問。
早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。博士(会計学・中央大学)。
Twitter:@taxlaw17
ブログ:https://note.com/cryptotax/

【著書】
・泉絢也『暗号資産の税金はこう変わる-分離課税の仕組みと実務』(清文社2026)(単著)
・泉絢也『逐条解説 法人税法第22条の2 収益認識会計基準に対応する法令・通達の論点整理』(清文社2023)(単著)
・泉絢也=藤本剛平『事例でわかる! NFT・暗号資産の税務』(中央経済社2022)(共著)
・泉絢也『パブリックコメントと租税法』(日本評論社2020)(単著)
・酒井克彦編『30年分申告・31年度改正対応 キャッチアップ仮想通貨の最新税務』(ぎょうせい2019)(共著)
・松嶋 隆弘=渡邊涼介編著『仮想通貨はこう変わる!!暗号資産の法律・税務・会計』(ぎょうせい2019)(共著)

【論文】
・「仮想通貨(暗号通貨、暗号資産)の譲渡による所得の譲渡所得該当性-アメリカ連邦所得税におけるキャピタルゲイン及び為替差損益の取扱いを手掛かりとして-」税法学581号3頁以下
・「NFT(ノンファンジブルトークン)の譲渡による所得は 譲渡所得か?もしそうであれば非課税所得か?」千葉商大論叢59巻3号143頁など
・「法人税法における暗号資産税制の問題点(1)・(2完)-期末時価評価課税の改正提言-」千葉商大論叢60巻1号73頁、千葉商大紀要60巻1号61頁
など多数

 

関連書籍

申告所得税取扱いの手引

公益財団法人 納税協会連合会 編集部 編

演習所得税法

公益社団法人 全国経理教育協会 編

所得税実務問答集

太田真規 編

金融・投資商品の税務Q&A

PwC税理士法人 税理士 箱田晶子 著 税理士 高木 宏 著 税理士 西川真由美 著

生産性向上のための建設業バックオフィスDX

一般財団法人 建設産業経理研究機構 編

事例で学ぶ暗号資産・NFT・メタバースの会計税務Q&A70選

税理士 延平昌弥 著 税理士 山田誠一朗 著 税理士 髙橋健悟 著 税理士 藤原琢也 著 税理士 田村光裕 著 税理士 山中朋文 著

CSVの “超” 活用術

税理士・中小企業診断士 上野一也 著

税理士との対話で導く 会社業務の電子化と電子帳簿保存法

税理士 上西左大信 監修 公認会計士・税理士 田淵正信 編著 公認会計士 藤田立雄 共著 税理士 山野展弘 共著 公認会計士・税理士 大谷泰史 共著 公認会計士・税理士 圓尾紀憲 共著 公認会計士・税理士 久保 亮 共著

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