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-No.44-
「NISA拡充は消費型所得税への移行であって優遇税制ではない」
中央大学法科大学院教授
東京財団上席研究員
森信 茂樹
来年度税制改正の大きな論点の1つは、NISA(少額投資非課税制度)の取り扱いだ。
現行のNISAには、①非課税期間(5年)の恒久化、②口座開設期間(平成35年まで)の恒久化、③スイッチングの柔軟化・容認という3つの課題がある。
6月に閣議決定された「骨太方針2016」では、「3.(3)ストックを活用した消費・投資喚起」の項で、「老後の生活等に備えた自助による資産形成を支援するためにも、NISAの利便性を向上させるとともに、平成35年までの投資可能期間を恒久化することを検討する。」とされており、上記②についての議論が始まる。
一方、昨日(8月31日)に公表された金融庁の税制改正要望は、「年間投資上限額60万円、非課税期間20年の「積立NISA」の創設(現行NISAと選択制)を恒久措置として導入」することを目玉とし、その上で現行NISAについては、投資可能期間(現行:平成35年まで)の恒久化に加え、非課税期間(現行:5年間)終了時の対応を要望している(下記参照)。
NISAの拡充・恒久化に対する財務省・税制当局の壁は厚い。念頭にあるのは、税収減であろう。
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