〈小説〉
『所得課税第三部門にて。』
【第15話】
「修正申告と更正等予知前」
公認会計士・税理士 八ッ尾 順一
「統括官、どちらに行かれるのですか?」
浅田調査官は、立ったままカバンに書類を入れている中尾統括官に尋ねる。
「・・・税務調査だよ。」
中尾統括官は、ぶっきらぼうに答える。
「統括官も・・・税務調査をされるんですか?」
浅田調査官は同情的な眼差しを向ける。
「・・・そうだ。統括官も年間2~3件ぐらいの税務調査をしなければならない。中間管理職は大変だ・・・」
中尾統括官は、ため息をつく。
「・・・もっとも、今から調査に行く納税者は、既に修正申告書を提出しているが・・・」
中尾統括官は苦笑する。
「えっ、税務調査が始まっていないのに・・・もう、修正申告書を出したのですか?」
浅田調査官は、呆れた顔をする。
「・・・どんな事案なのですか?」
浅田調査官が尋ねる。
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