〈小説〉
『所得課税第三部門にて。』
【第42話】
「所得金額調整控除」
公認会計士・税理士 八ッ尾 順一
「・・・おかしいな・・・」
浅田調査官は、電卓を叩きながら、頸を傾ける。
机の上には、「令和2年分の所得税の確定申告書B」がある。
「もしかして・・・コンピュータが間違っているのかな・・・」
令和2年の確定申告書はコンピュータで計算されているので、計算ミスはないだろうと思いながらも、浅田調査官は申告書に書かれている数字を何度も検算している。
「・・・何をそんなにムキになって、電卓を叩いているんだ?」
トイレから戻った中尾統括官は、ハンカチで手を拭きながら尋ねる。
「計算が・・・合わないんですよ。」
浅田調査官の顔は、興奮して赤くなっている。
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