〈一角塾〉
図解で読み解く国際租税判例

【第97回】
「国際興業事件(混合配当に関する事案)-プロラタ計算違法判決-(地判平29.12.6、高判令元.5.29、最判令3.3.11)(その2)」
~法人税法23条1項1号・23条の2第1項・24条1項3号・61条の2第1項・61条の2第17項、法人税法施行令23条1項3号・119条の9第1項~
公認会計士・税理士 西川 浩史
《(その1)はこちら》
1 はじめに
2 事案の概要
(1) 納税者(A社、原告、被控訴人、被上告人)の処理
(2) 課税庁(被告、控訴人、上告人)の処分
(3) 納税者の処理と課税庁の処分の比較
3 裁判所の判断
(1) 本件の争点及び高裁と最高裁の判断
(2) 最高裁の判決に基づく処理
4 事案の検討(引用部分は一部要約等しており、下線は筆者追加。以下同様。)
(1) 混合配当に適用されるべき規定は何か(争点1)
高裁は、混合配当については、利益剰余金を原資とする部分には法人税法23条1項1号が適用され、資本剰余金を原資とする部分には法人税法24条1項3号が適用され、例外として、いずれの配当が先に行われたとみるかによって課税関係に差異が生ずるものについては、これを「資本の払戻し」と整理するとした。その理由として、「法人税24条1項3号が資本剰余金及び利益剰余金の双方を原資とする配当一般を規律するものであると解するとすれば、利益剰余金をこれとは別の法的性格を有する資本剰余金として取り扱うことになり、株主拠出部分と法人稼得利益とを峻別する原則に整合しないことになり、許される拡張解釈の限度を超えるおそれがある。」とした。
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