公開日: 2026/04/30 (掲載号:No.667)
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〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第95回】「租税条約上の居住者該当性が争われた事例(東地令5.5.30)(その2)」

筆者: 柿本 雅一

〈一角塾〉

図解で読み解く国際租税判例

【第95回】

「租税条約上の居住者該当性が争われた事例
(東地令5.5.30)(その2)」

 

税理士 柿本 雅一

 

《(その1)はこちら

1 事案の概要

2 争点

3 当事者の主張と裁判所の判断

(1) 居住者該当性について

(2) 恒久的施設帰属所得該当性について

 

4 検討

(1) 租税条約における居住者の定義

OECDモデル条約第4条(居住者)は以下のように規定している。

この条約の適用上、「一方の締約国の居住者」とは、当該一方の締約国の法令の下において、住所、居所、事業の管理の場所その他これらに類する基準により当該一方の締約国において租税を課されるべきものとされる者をいう。ただし、一方の締約国の居住者には、当該一方の締約国内に源泉のある所得又は当該一方の締約国に存在する財産のみについて当該一方の締約国において課税される者を含まない。

租税条約における「者」は個人のみならず法人も含まれる。日本の法人税法は法人の居住地の判断基準として本店所在地主義を採用しているため、OECDモデル条約の当該条項を留保しており(※1)、その代わりとして、日本の多くの租税条約では、「住所、居所、本店又は主たる事務所の所在地等の基準により当該一方の締約国において課税を課されるべきもの」を居住者としているものが多い。

(※1) コメンタリー4条パラグラフ28

この点、OECDモデル条約及び日本の租税条約で言う「課税を受けるべきものとされる(liable to tax)」は何を意味するかが問題となる。

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「租税条約上の居住者該当性が争われた事例
(東地令5.5.30)(その2)」

 

税理士 柿本 雅一

 

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1 事案の概要

2 争点

3 当事者の主張と裁判所の判断

(1) 居住者該当性について

(2) 恒久的施設帰属所得該当性について

 

4 検討

(1) 租税条約における居住者の定義

OECDモデル条約第4条(居住者)は以下のように規定している。

この条約の適用上、「一方の締約国の居住者」とは、当該一方の締約国の法令の下において、住所、居所、事業の管理の場所その他これらに類する基準により当該一方の締約国において租税を課されるべきものとされる者をいう。ただし、一方の締約国の居住者には、当該一方の締約国内に源泉のある所得又は当該一方の締約国に存在する財産のみについて当該一方の締約国において課税される者を含まない。

租税条約における「者」は個人のみならず法人も含まれる。日本の法人税法は法人の居住地の判断基準として本店所在地主義を採用しているため、OECDモデル条約の当該条項を留保しており(※1)、その代わりとして、日本の多くの租税条約では、「住所、居所、本店又は主たる事務所の所在地等の基準により当該一方の締約国において課税を課されるべきもの」を居住者としているものが多い。

(※1) コメンタリー4条パラグラフ28

この点、OECDモデル条約及び日本の租税条約で言う「課税を受けるべきものとされる(liable to tax)」は何を意味するかが問題となる。

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連載目次

〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例

◆最新テーマ

▷外国法人の事業分割に伴う株式の交付が配当所得に該当するとした事件(審裁令元.8.1)〔井上眞一〕

◆これまでに取り上げたテーマ

筆者紹介

柿本 雅一

(かきもと・まさかず)

税理士、行政書士、MBA、LLM

大学院で経営学修士号(MBA、管理会計専攻)及び法学修士号(LLM、税法専攻)を取得した後、2001年プライスウォターハウスクーパース税務事務所(現PwC税理士法人)に入所。日本企業及び外資系企業の税務コンプライアンス業務のみならず、国際税務コンサルティング、M&A・組織再編・連結納税に係る税務コンサルティングに幅広く従事。

特に2007年以降は、主として、上場会社などによる大型M&A案件に関与し、DDや買収ストラクチャリング等を多数経験し、リーマンショック後は事業再生案件を多数関与し、再生計画の作成や金融機関との交渉等を経験。

2014年に独立後、中小企業の国際展開、資金調達、工場管理サポートを行い、会計・税務の領域を超えてCFO業務も行っている。

国際税務、組織再編、連結納税に係る書籍の執筆やセミナー、税理士会での講師経験も多数有り。

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