〈小説〉
『資産課税第三部門にて。』
【第17話】
「机上調査」
公認会計士・税理士 八ッ尾 順一
「あの・・・田中統括官・・・この相続税の申告・・・どのように処理しましょうか?」
谷垣調査官が尋ねる。
「どのように?」
田中統括官は、机の側に立っている谷垣調査官を見上げた。
谷垣調査官は、右手に相続税の申告書を持っている。
「今・・・この相続税の申告書をチェックしていたのですが・・・小さい額ですが何箇所か誤りと思われるところがありまして・・・しかし、わざわざ納税者の自宅まで臨場して調べる必要もないのですが・・・」
谷垣調査官は、歯切れの悪い言い方をする。
「そうか・・・相続税の課税ベースの拡大で相続税の申告ケースが増加しているから・・・局からも効率的な税務調査を行えとの指示があるしな・・・」
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。