〈小説〉
『資産課税第三部門にて。』
【第12話】
「国際税務専門官」
公認会計士・税理士 八ッ尾 順一
「統括官、今度の人事異動で、資産課税第二部門の渡辺さんが、国際税務専門官に配属されましたね。」
昼休みに、谷垣調査官は田中統括官と雑談をしている。
「第二部門の渡辺君か・・・彼は英語が良くできたからな。」
田中統括官の言葉に谷垣調査官はうなずいた。
「ええ、TOEICの点数が優に800点を超えていると聞いています。」 谷垣調査官は羨ましそうに言う。
「君も英語を勉強したらどうだい? すでに僕の学生時代から・・・もう30年以上も前の話だけど・・・『英語とコンピュータをマスターしなければ、社会に出ても活躍できない』と言われていたよ。」
田中統括官は、学生時代を懐かしそうに思い浮かべる。
「渡辺君は、何年か前に、和光市にある税務大学校の国際科に行っているはずだ。そこでの研修は、国際課税の分野における、より高度な専門的知識を習得させるとともに、調査等に活用できる応用能力の向上を図ることを目的としている。・・・もっとも、研修期間は5ヶ月と短いけどね。」
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