〈小説〉
『資産課税第三部門にて。』
【第19話】
「家族信託と贈与税納税義務」
公認会計士・税理士 八ッ尾 順一
「ところで統括官、家族信託って、そんなに流行っているのですか?」
昼食後の雑談中に、谷垣調査官が尋ねる。
「・・・家族信託?」
田中統括官は、怪訝そうな顔をする。
「ええ、納税者からの電話で・・・銀行から家族信託を勧められたので、その課税について質問があったのです・・・そもそも家族信託って何なんですか?」
谷垣調査官は、昨日の電話の内容を思い出す。
「そうだな・・・信託では、「委託者」「受託者」そして「受益者」の三者が登場することになるが、この三者が皆親族の場合、一般的にこれを『家族信託』という。」
田中統括官は、答える。
「全員が親族だから、『家族による家族のための信託(財産管理)』とも言われているね。」
そう言うと田中統括官は、谷垣調査官を見て尋ねた。
「具体的にどのようなケースの信託なの?」
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