相続税の実務問答
【第114回】
「贈与税が課税されていない相続時精算課税贈与の相続税の課税価格への加算」
税理士 梶野 研二
[問]
私は、平成16年4月に父から、非上場会社であるA社の株式の贈与を受けました。その評価額は、3,000万円と高額であったため、贈与税の申告に当たり相続時精算課税を選択しました。その父が、令和7年3月に亡くなりましたので、父から相続により取得した財産の価額に、相続時精算課税を適用したA社の株式の贈与時の価額3,000万円を課税価格に加算して相続税の申告をするつもりです。
ところで、父は、A社に多額の貸付けをしていましたが、平成20年5月にA社に対して、この貸付金について債務免除をしました。A社の債務免除益には法人税が課されています。また、その債務免除により私が有しているA社の株式の価額が2,000万円増加しましたが、その増加額について父から贈与があったものとみなされることを最近知りました。贈与税の申告をする必要があるかどうか、税務署に確認したところ、贈与税の申告期限から6年が経過しているので、申告をすることはできないといわれました。
相続時精算課税を選択した平成16年分以降の父からの贈与財産の価額については、相続税の課税価格に加算しなければならないのですが、贈与税が課されていない平成20年のA社の株式の増加益についても加算すべきでしょうか。
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