相続税の実務問答
【第91回】
「第一次相続と第二次相続の相続人が1人となった場合の第二次相続の小規模宅地等の特例の適用」
税理士 梶野 研二
[問]
令和4年2月に父が亡くなりました(第一次相続)。父の相続人は、母と私の2名でした。主な父の遺産は、両親と私が居住していたA建物とその敷地でした。相続税の申告期限までに遺産分割ができませんでしたので、法定相続分に従って相続税の課税価格を計算して申告及び納税を済ませました。
その後も父の遺産について母と私の間で遺産分割協議ができないまま、令和5年9月に母が亡くなってしまいました(第二次相続)。
母が亡くなってしまったため、父の相続人及び父の相続人であった母の相続人は、私1人となってしまい、他に父及び母の相続人はいません。また、父も母も遺言を残していませんでしたので包括受遺者もいません。
第二次相続の相続税の申告は、A建物とその敷地の2分の1及び母の固有財産を私が相続により取得した財産として計算することとします。私は引き続きA建物に居住していますが、その敷地について小規模宅地等の特例を適用することができるでしょうか。
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