山本守之の
法人税 “一刀両断”
【第66回】
「2つの国民負担を考える」
税理士 山本 守之
1 法人に対する減税の継続
法人に対する減税を続けた結果、大企業が保有する内部留保は、2018年度で463兆円になってしまいました。令和2年度税制改正大綱では、政府与党は次世代通信規格「5G」の通信網を整備する税制支援策で投資額の15%を法人税から税額控除することにしました。
実は、この税額控除は経済産業省と財務省の両省の税制改正案で9%の税額控除とする調整が行われており、12月9日までは自民税調のインナー間ではこの数値であったようです。
しかし、来年以降に中国製の5G関連機器が国内市場を席巻しかねないという経済安保の観点から12月11日に15%とすることになりました。
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