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山本守之の法人税“一刀両断” 【第14回】「収益・費用の認識基準をどう考えるか」-設計業務の場合-

筆者:山本 守之

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山本守之

法人税 “一刀両断”

【第14回】

「収益・費用の認識基準をどう考えるか」

-設計業務の場合-

 

税理士 山本 守之

 

1 認識基準の考え方

収益の認識基準(いつ売上げに計上するか)については、次の4つの基準がありました。

 対価請求権が確定したとき

 所有権の移転又は役務の提供があったとき

 引渡し又は対価請求権につき債務者が同時履行の抗弁権を失ったとき

 定められた債務履行期等

しかし、「所得税法及び法人税法の整備に関する答申」(税制調査会・昭和38年12月)では、上記4つのうち、「法的基準は所有権の移転又は役務の提供があったとしながらも、具体的な運用は引渡し又は同時履行の抗弁権を失ったときとすることに近くなる」としたのです。

所有権の移転は「売りましょう、買いましょう」という意思表示をしたときですが、品物を引き渡す前に代金を払えというと、相手方は品物を引き渡さない限りは代金を払わないという「同時履行の抗弁権」を主張します。そこで、品物の引渡し時に売上げに計上すべきだという考え方もできます。

このような考え方を前提として法人税基本通達等において個別的な認識基準を定め、さらに、昭和55年に企業の取引実体に即応する改正を行って現在に至っているのです。


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連載目次

山本守之の法人税“一刀両断”

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筆者紹介

  • 山本 守之

    (やまもと・もりゆき)

    税理士。現在、日本税務会計学会顧問、租税訴訟学会副会長(研究・提言担当)、税務会計研究学会理事、日本租税理論学会理事を務め、全国各地において講演活動を行うとともに、千葉商科大学大学院(政策研究科、博士課程)でプロジェクト・アドバイザー(専門分野の高度な学術研究、高度な実務経験を持つ有識者)として租税政策論の教鞭をとっている。研究のためOECD、EU、海外諸国の財務省、国税庁等を約30年にわたり歴訪。

    【著書】
    ・『役員給与税制の問題点-規定・判例・執行面からの検討』(中央経済社)
    ・『検証 税法上の不確定概念 (新版)』(中央経済社)
    ・『裁決事例(全部取消)による役員給与・寄附金・交際費・貸倒れ・資本的支出と修繕費』(財経詳報社)
    ・『法人税申告の実務全書』監修(日本実業出版社)
    ・『法人税の理論と実務』(中央経済社)
    ・『体系法人税法』(税務経理協会)
    ・『税金力-時代とともに「税」を読む』(中央経済社)
    ・『租税法の基礎理論』(税務経理協会)
    他、多数

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