公開日: 2017/07/27 (掲載号:No.228)
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山本守之の法人税“一刀両断” 【第37回】「収益認識通達と商慣行のズレ」

筆者: 山本 守之

山本守之

法人税 “一刀両断”

【第37回】

「収益認識通達と商慣行のズレ」

 

税理士 山本 守之

 

◆建設業の収益の計上時期

【事 例】

A社は建設業を営んでおり、甲氏から建物の新築を1億2,000万円で請け負いました。

A社では工事代金を、通常は着手金(40%)、中間金(30%)、引渡時残金(30%)を収受することになっていますので、甲氏にもこのように支払うように説明しましたが、甲氏は建物の引渡しを受けた後、これを銀行に担保提供し、融資を受けた金額から支払うことにしたいと申し入れてきました。

そこで、工事代金を次のように支払うことで話合いがつきました。

着手時 1月20日 代金支払額0円
中間時 6月末日 代金支払額0円
引渡時 9月末日 請負代金支払:1億2,000万円

なお、着手金、中間金は支払われませんが、利子相当額として毎月末日に利率年1%で支払ってくれます。

この場合に、A社の収益計上はどのようになるでしょうか。

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山本守之

法人税 “一刀両断”

【第37回】

「収益認識通達と商慣行のズレ」

 

税理士 山本 守之

 

◆建設業の収益の計上時期

【事 例】

A社は建設業を営んでおり、甲氏から建物の新築を1億2,000万円で請け負いました。

A社では工事代金を、通常は着手金(40%)、中間金(30%)、引渡時残金(30%)を収受することになっていますので、甲氏にもこのように支払うように説明しましたが、甲氏は建物の引渡しを受けた後、これを銀行に担保提供し、融資を受けた金額から支払うことにしたいと申し入れてきました。

そこで、工事代金を次のように支払うことで話合いがつきました。

着手時 1月20日 代金支払額0円
中間時 6月末日 代金支払額0円
引渡時 9月末日 請負代金支払:1億2,000万円

なお、着手金、中間金は支払われませんが、利子相当額として毎月末日に利率年1%で支払ってくれます。

この場合に、A社の収益計上はどのようになるでしょうか。

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連載目次

山本守之の法人税“一刀両断”

筆者紹介

山本 守之

(やまもと・もりゆき)

税理士。現在、日本税務会計学会顧問、租税訴訟学会副会長(研究・提言担当)、税務会計研究学会理事、日本租税理論学会理事を務め、全国各地において講演活動を行うとともに、千葉商科大学大学院(政策研究科、博士課程)でプロジェクト・アドバイザー(専門分野の高度な学術研究、高度な実務経験を持つ有識者)として租税政策論の教鞭をとっている。研究のためOECD、EU、海外諸国の財務省、国税庁等を約30年にわたり歴訪。2020年11月29日、逝去。

【著書】
・『時事税談-人間の感性から税をみつめる』(清文社)
・『役員給与税制の問題点-規定・判例・執行面からの検討』(中央経済社)
・『検証 税法上の不確定概念 (新版)』(中央経済社)
・『裁決事例(全部取消)による役員給与・寄附金・交際費・貸倒れ・資本的支出と修繕費』(財経詳報社)
・『法人税申告の実務全書』監修(日本実業出版社)
・『法人税の理論と実務』(中央経済社)
・『体系法人税法』(税務経理協会)
・『税金力-時代とともに「税」を読む』(中央経済社)
・『租税法の基礎理論』(税務経理協会)
他、多数
 

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