日本の企業税制
【第8回】
「法人税減税財源としての『自然増収』の考え方」
一般社団法人日本経済団体連合会
常務理事 阿部 泰久
【本稿の構成】
1 はじめに
2 与党税調の動き
3 政府(官邸)の考え
4 想定可能な税収増とは
5 おわりに
1 はじめに
6月13日の経済財政諮問会議における「経済財政運営と改革の基本方針2014(いわゆる骨太方針)」の素案審議に先立って開かれた、安倍総理、菅官房長官、麻生財務大臣、甘利経済担当大臣、野田自民党税調会長の5者会談で、法人税改革について
法人実効税率を国際的に遜色ない水準に引き下げることを目指し、成長志向に重点を置いた法人税改革に着手する。
そのため、数年で法人実効税率を20パーセント台まで引き下げることを目指す。この引下げは、来年度から開始する。
ことが合意され、平成27年度からの法人実効税率引下げが、政府方針として確定した。
しかし、その財源については、
アベノミクスの効果により日本経済がデフレを脱却し構造的に改善しつつあることを含めて、2020年度のPB黒字化目標との整合性を確保するよう、課税ベースの拡大等による恒久財源の確保をすることとし、年末に向けて議論を進め、具体案を得る。
とあるだけで、これから年末の「平成27年度税制改正大綱」取りまとめまで、厳しい議論が続くことになる。
その焦点は、法人税の自然増収を財源としてどう考えるのかである。
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