法人税の損金経理要件をめぐる事例解説
【事例73】
「建設工事受注に関するコンサルタント料の損金性と
重加算税賦課の適否」
拓殖大学商学部教授
税理士 安部 和彦
【Q】
私は、近畿地方のある県庁所在地に本社を置き、主としてマンション建設工事を行っている株式会社X(資本金30億円・3月決算法人)において、総務部長を務めております。
バブル崩壊後の失われた30年の間に、わが国の地価は右肩下がりで低迷をし続け、日銀のゼロ金利政策により異例の低金利となった個人向け住宅ローンにもかかわらず、わが社の主戦場である近畿地方の都市部に建設されたマンションの販売は長らく低調でした。しかし、アベノミクスの成果が出始めた平成の末期から不動産市場の状況が好転し、ようやく近畿地方においてもマンションが売れるようになりました。
コロナ禍とロシアのウクライナ侵攻後はインフレにより資材価格が高騰して、マンション価格が急激に上昇し始め、タワーマンションはもちろんのこと、ファミリー向けの中低層のマンションも新築であれば1億円に届きそうな値が付くようになり、果たしてこのような高値のマンションが庶民に売れるのかと大いに懸念しておりました。しかし、幸いにして共働きのパワーカップルや外国人投資家(主として中国人)にマンションをご購入いただいており、わが社の業績もここ数年は堅調となっております。
さて、そのような中、先日来、国税局の調査を受けており、ある項目につき調査官との厳しいやり取りが続いております。それは、わが社が受注したマンション建設工事に関連し、それに多大な功績のあった個人のコンサルタントに報酬を支払ったところ、それが実体のない業務に対する支払いだとして、調査官は当該コンサルタント報酬のマンション工事原価への算入を否認するのみならず、重加算税の賦課対象になると主張しています。
実在するコンサルタントへの実態のある業務への支払いであるにもかかわらず、その損金性を否認するのみならず、重加算税をも賦課するというのは、課税庁の横暴以外の何物でもないと考えますが、調査官にどのように反論すればよいでしょうか、教えてください。
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