公開日: 2020/11/26 (掲載号:No.396)
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フロー・チャートを使って学ぶ会計実務 【第53回】「製品保証引当金」

筆者: 西田 友洋

【STEP3】無償修理等に応じた場合の会計処理

無償修理等に応じた際には、以下のとおり、製品保証引当金の取り崩しが必要である。

また、製品保証引当金の金額と実際に要した費用を比較し、次の決算時の見積りにあたって、より合理的に見積りが行えるように分析を行うことが望まれる。

(1) 「実際に要した費用=製品保証引当金の計上額」の場合

(※1) ここでは、修理等において外部の業者等に支払いが行われたと仮定し、現金及び預金勘定を使用している。

(2) 「実際に要した費用>製品保証引当金の計上額」の場合

(※2) 実態に応じて勘定科目を決定する。

(※3) 実際に要した費用と製品保証引当金計上額との差額。製品保証引当金繰入額と同じ区分(売上原価又は販売費及び一般管理費)に計上する。

(3) 「実際に要した費用<製品保証引当金の計上額」の場合

(※4) 実際に要した費用と製品保証引当金計上額との差額。製品保証引当金戻入益は、製品保証引当金繰入額と相殺して表示する。

*  *  *

以上、3のステップをまとめたフロー・チャートを再掲する。
※画像をクリックすると、別ウィンドウでPDFが開きます。

(了)

この連載の公開日程は、下記の連載目次をご覧ください。

フロー・チャートを使って学ぶ会計実務

【第53回】

「製品保証引当金」

 

RSM清和監査法人
公認会計士 西田 友洋

 

【はじめに】

家電量販店で電化製品を販売した場合に、当該製品が故障した時に一定期間内であれば無償修理等に応じる無償保証契約を締結するケースがある。このような場合に、当該契約の履行に要する(無償修理等の)支出に備え、製品・商品の販売時に製品保証引当金を計上する。今回は、製品保証引当金について解説する。

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連載目次

フロー・チャートを使って学ぶ会計実務

第1回~第30回

筆者紹介

西田 友洋

(にしだ・ともひろ)

史彩監査法人 パートナー
公認会計士

2007年10月に準大手監査法人に入所。2019年8月にRSM清和監査法人に入所。2022年2月に史彩監査法人に入所。
主に法定監査、上場準備会社向けの監査を中心に様々な業種の会計監査業務に従事する。また、会社買収に当たっての財務デューデリジェンス、IPOを目指す会社への内部統制コンサル及び短期調査、収益認識コンサル実績もある。
他に、決算留意事項セミナーや収益認識セミナー等の講師実績もある。

【日本公認会計士協会委員】
監査・保証基準委員会 委員(現任)
監査・保証基準委員会 起草委員会 起草委員(現任)
中小事務所等施策調査会 「監査専門委員会」専門委員(現任)
品質管理基準委員会 起草委員会 起草委員
中小事務所等施策調査会 「SME・SMP対応専門委員会」専門委員
監査基準委員会「監査基準委員会作業部会」部会員

【書籍】
「図解と設例で学ぶ これならわかる連結会計」(共著/日本実業出版社)等

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