日本の企業税制
【第54回】
「所有者不明土地問題の解消に向けた施策」
一般社団法人日本経済団体連合会
経済基盤本部長 小畑 良晴
〇深刻化する所有者不明土地問題
近年、いわゆる所有者不明土地が増加している。この背景には、人口減少・高齢化の進展に伴う土地利用ニーズの低下や地方から都市への人口移動があると指摘されているところである。
実際、平成28年度地籍調査における所有者不明土地(不動産登記簿上で所有者の所在が確認できない土地)の割合は約20%にも及んでいる(もっとも探索の結果、最終的に所有者の所在が不明な土地の割合は0.41%)。
こうしたことから、平成29年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2017」では、次のように指摘されていた。
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