日本の企業税制
【第3回】
「企業の公的負担」
一般社団法人日本経済団体連合会
経済基盤本部長 阿部 泰久
【本稿の構成】
1 はじめに
2 税率か課税ベースか
3 企業の「公的負担」とは何か
4 何が優先課題なのか―中長期展望を
1 はじめに
法人実効税率の引下げが重要な課題となっている。
確かに法人税負担を比較する指標として、実効税率は明快である。
しかし、実効税率は法人の課税所得に課せられる法人所得課税の「表面税率」でしかない。
政策税制による減免だけでなく、企業会計上の当期利益(これは、国によって大きな違いはない)から課税所得を導くまでの「課税ベース」の計算方法が異なれば、実効税率だけを比べても意味はない。
〈法人実効税率の国際比較〉 (財務省資料より)
また、法人の税負担は所得に対する課税だけではない。
固定資産税・都市計画税等の資産課税や、事業所税、不動産取得税、登録免許税など、企業活動に対して課される税金は多種多様である。
さらに「公的負担」全体を見るならば、社会保障負担(日本では社会保険料の事業主負担)は税金以上に重要である。
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