日本の企業税制
【第30回】
「法人実効税率引下げと税効果会計の対応」
一般社団法人日本経済団体連合会
経済基盤本部長 小畑 良晴
〇はじめに
平成28年度税制改正に関する改正法案は、国税、地方税ともに、3月29日に可決成立し、同月31日に公布された。
今回の税制改正では、法人税の税率を現行23.9%から平成28年度に23.4%、平成30年度に23.2%とする一方、法人事業税所得割の税率を現行6.0%から3.6%(地方法人特別税を除くと0.7%)に引き下げることにより、法人実効税率(標準税率ベース)の20%台への引下げを達成した。
税率引下げの財源としては、課税ベースの拡大が行われる。法人税においては、生産性向上設備投資促進税制の縮減・廃止、建物附属設備及び構築物について新規取得分から減価償却方法の定額法への一本化、欠損金繰越控除上限の見直し、が行われる。
法人事業税においては、平成27年度税制改正では、平成28年度に外形標準課税(付加価値割、資本割)の割合を8分の4とすることとなっていたところ、さらにその割合を拡大し8分の5とする。この結果、付加価値割の税率は1.2%(平成27年度は0.72%)、資本割の税率は0.5%(平成27年度は0.3%)に引き上げられる。
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