日本の企業税制
【第2回】
「地方法人課税の見直し」
一般社団法人日本経済団体連合会
経済基盤本部長 阿部 泰久
【本稿の構成】
1 はじめに
2 総務省「地方法人課税のあり方等に関する検討会」報告書
3 地方法人特別税
4 法人住民税の一部の交付税財源化
5 法人実効税率引下げと地方法人課税
1 はじめに
わが国の法人実効税率が高いのは、法人事業税、法人住民税のためであり、法人実効税率の引下げには、地方法人課税の見直しが不可欠である。また、地方税全体の中で法人所得課税のウエイトが高いことにより、景気変動による税収の不安定さとともに偏在性の問題が指摘されている。
平成26年度税制改正では、税制抜本改革までの暫定措置とされている地方法人特別税の扱いとともに、法人住民税の一部を国税に移した上で地方交付税財源とすることが大きな課題となった。
2 総務省「地方法人課税のあり方等に関する検討会」報告書
総務省地方財政審議会の下に置かれていた地方法人課税のあり方等に関する検討会(座長:神野直彦東京大学名誉教授)は、11月6日に報告書を公表したが、その中では、今後の地方法人課税のあり方として以下の諸点が示されている。
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