日本の企業税制
【第151回】
「カリフォルニア州の税制改正に対する懸念」
一般社団法人日本経済団体連合会
経済基盤本部長 魚住 康博
国際課税を巡って昨年、アメリカで報復措置としての899条が議論になったことはまだ記憶に新しい。2025年6月28日にG7がグローバル・ミニマム課税に関する共同声明を公表したことで、米国連邦議会に提出された税制改正法案であるOne Big Beautiful Bill Act(OBBBA)に当初盛り込まれた報復措置が撤回された。
最終的には、147ヶ国・地域で構成されるOECD/G20のBEPS包摂的枠組み(Inclusive Framework)が、今年1月5日、「共存システム(side-by-side system)」を含むデジタル化・グローバル化した経済環境におけるグローバル・ミニマム課税制度の協調的運用に向けた道筋を示すパッケージに包括的に合意したことを公表した。これにより、報復措置の再燃懸念は払拭され、日本や欧州をはじめとするアメリカでビジネスを展開する多国籍企業にとっての予見可能性が確保されたと考えられる。
ところが、最近、カリフォルニア州における税制改正を巡る新たな問題の発生が懸念されている。すでに現地においては、同州の経済界や各国政府を巻き込んだ対応が展開されているほか、ワシントンDCに拠点を置く経済団体も動き出す事態へと発展している。
〇税制改正法案「AB-1790」
具体的には、カリフォルニア州議会に提出された税制改正法案「AB-1790 Corporations Tax Law: water's-edge election: global intangible low-taxed income」が、4月27日の州議会下院歳入税制委員会で可決されたことから、法案の成立可能性が高まっていることが背景にある。
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