減損会計を学ぶ
【第19回】
「割引率①」
~割引計算の考え方~
公認会計士 阿部 光成
減損会計では、使用価値の算定に際して、割引率を用いて将来キャッシュ・フローの現在価値が計算される(「固定資産の減損に係る会計基準」(以下「減損会計基準」という)、二5)。
割引率については、「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号。以下「減損適用指針」という)45項において、4つの方法が示されている。
今回は、割引率に関する論点について解説を行う。
文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。
Ⅰ 割り引くということ
現在、100万円の預金をもっていたとする。
これと、1年後の預金100万円は価値が同じかどうかを考える。
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