公開日: 2013/11/14 (掲載号:No.44)
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税効果会計を学ぶ 【第22回】「連結財務諸表における税効果会計の取扱い⑦」~留保利益などに係る一時差異

筆者: 阿部 光成

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適用指針等を織り込んだ最新版の『税効果会計を学ぶ』が好評連載中です。

 

税効果会計を学ぶ

【第22回】

「連結財務諸表における

税効果会計の取扱い⑦」

~留保利益などに係る一時差異

 

公認会計士 阿部 光成

 

「連結財務諸表における税効果会計に関する実務指針」(会計制度委員会報告第6号。以下「連結税効果実務指針」という)では、留保利益に係る一時差異について規定している。
文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。

 

Ⅰ 留保利益に係る一時差異

1 将来加算一時差異

留保利益は、連結手続上、子会社の資本の親会社持分額及び利益剰余金に含まれる。

一方、留保利益は親会社の個別貸借対照表上の投資簿価には含まれていないため、子会社の資本の親会社持分額と投資の個別貸借対照表上の投資簿価との間に差額が存在する。この差額が将来加算一時差異となり、税効果会計の対象となる(連結税効果実務指針34項)。

2 繰延税金負債の計上

留保利益に係る将来加算一時差異については、次のいずれかの場合に該当すると見込まれるときには、繰延税金負債を計上するとされている(連結税効果実務指針34項)。

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~留保利益などに係る一時差異

 

公認会計士 阿部 光成

 

「連結財務諸表における税効果会計に関する実務指針」(会計制度委員会報告第6号。以下「連結税効果実務指針」という)では、留保利益に係る一時差異について規定している。
文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。

 

Ⅰ 留保利益に係る一時差異

1 将来加算一時差異

留保利益は、連結手続上、子会社の資本の親会社持分額及び利益剰余金に含まれる。

一方、留保利益は親会社の個別貸借対照表上の投資簿価には含まれていないため、子会社の資本の親会社持分額と投資の個別貸借対照表上の投資簿価との間に差額が存在する。この差額が将来加算一時差異となり、税効果会計の対象となる(連結税効果実務指針34項)。

2 繰延税金負債の計上

留保利益に係る将来加算一時差異については、次のいずれかの場合に該当すると見込まれるときには、繰延税金負債を計上するとされている(連結税効果実務指針34項)。

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連載目次

「税効果会計を学ぶ」(全24回)

【参考記事】
「減損会計を学ぶ」(全24回)

【参考記事】
「金融商品会計を学ぶ」(全29回)

筆者紹介

阿部 光成

(あべ・みつまさ)

公認会計士
中央大学商学部卒業。阿部公認会計士事務所。

現在、豊富な知識・情報力を活かし、コンサルティング業のほか各種実務セミナー講師を務める。
企業会計基準委員会会社法対応専門委員会専門委員、日本公認会計士協会連結範囲専門委員会専門委員長、比較情報検討専門委員会専門委員長を歴任。

主な著書に、『新会計基準の実務』(編著、中央経済社)、『企業会計における時価決定の実務』(共著、清文社)、『新しい事業報告・計算書類―経団連ひな型を参考に―〔全訂第2版〕』(編著、商事法務)がある。

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