公開日: 2014/09/25 (掲載号:No.87)
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減損会計を学ぶ 【第17回】「減損損失の測定」~正味売却価額と使用価値~

筆者: 阿部 光成

減損会計を学ぶ

【第17回】

「減損損失の測定」

~正味売却価額と使用価値~

 

公認会計士 阿部 光成

 

減損損失の認識の判定は、割引前将来キャッシュ・フローの総額を用いて、それが帳簿価額を下回るかどうかによって行う(「固定資産の減損に係る会計基準」(以下「減損会計基準」という)二2(1))。

減損会計における次のステップとして、減損損失の測定があり、減損損失を認識すべきであると判定された資産又は資産グループについては、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として当期の損失とすることとされている(減損会計基準、二3)。

減損損失の測定のポイントは、回収可能価額の算定、すなわち正味売却価額の算定と使用価値の算定にあると解される。
文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。

 

Ⅰ 回収可能価額

回収可能価額とは、資産又は資産グループの正味売却価額と使用価値のいずれか高い方の金額をいい、正味売却価額及び使用価値について、次のように定義されている(減損会計基準注解注1)。

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【第17回】

「減損損失の測定」

~正味売却価額と使用価値~

 

公認会計士 阿部 光成

 

減損損失の認識の判定は、割引前将来キャッシュ・フローの総額を用いて、それが帳簿価額を下回るかどうかによって行う(「固定資産の減損に係る会計基準」(以下「減損会計基準」という)二2(1))。

減損会計における次のステップとして、減損損失の測定があり、減損損失を認識すべきであると判定された資産又は資産グループについては、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として当期の損失とすることとされている(減損会計基準、二3)。

減損損失の測定のポイントは、回収可能価額の算定、すなわち正味売却価額の算定と使用価値の算定にあると解される。
文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。

 

Ⅰ 回収可能価額

回収可能価額とは、資産又は資産グループの正味売却価額と使用価値のいずれか高い方の金額をいい、正味売却価額及び使用価値について、次のように定義されている(減損会計基準注解注1)。

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連載目次

「減損会計を学ぶ」(全24回)

【参考記事】
「税効果会計を学ぶ」(全24回)

【参考記事】
「金融商品会計を学ぶ」(全29回)

筆者紹介

阿部 光成

(あべ・みつまさ)

公認会計士
中央大学商学部卒業。阿部公認会計士事務所。

現在、豊富な知識・情報力を活かし、コンサルティング業のほか各種実務セミナー講師を務める。
企業会計基準委員会会社法対応専門委員会専門委員、日本公認会計士協会連結範囲専門委員会専門委員長、比較情報検討専門委員会専門委員長を歴任。

主な著書に、『新会計基準の実務』(編著、中央経済社)、『企業会計における時価決定の実務』(共著、清文社)、『新しい事業報告・計算書類―経団連ひな型を参考に―〔全訂第2版〕』(編著、商事法務)がある。

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