ストック・オプション会計を学ぶ
【第4回】
「権利確定日以前の会計処理」
公認会計士 阿部 光成
Ⅰ はじめに
今回は「ストック・オプション等に関する会計基準」(企業会計基準第8号。以下「ストック・オプション会計基準」という)にしたがって、権利確定日以前のストック・オプションの会計処理の概要について解説する。
なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。
Ⅱ 権利確定日以前の会計処理
1 概要
権利確定日以前の会計処理に関する基本は、ストック・オプションの公正な評価額を、対象勤務期間にわたって費用として計上し、対応する金額を、ストック・オプションの権利の行使又は失効が確定するまでの間、貸借対照表の純資産の部に、新株予約権として計上するものである(ストック・オプション会計基準4項)。
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