公開日: 2017/10/12 (掲載号:No.239)
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収益認識会計基準(案)を学ぶ 【第8回】「収益の額の算定①」-取引価格に基づく収益の額の算定及び取引価格の算定-

筆者: 阿部 光成

収益認識会計基準(案)を学ぶ

【第8回】

「収益の額の算定①」

-取引価格に基づく収益の額の算定及び取引価格の算定-

 

公認会計士 阿部 光成

 

Ⅰ はじめに

【第2回】において、「収益認識に関する会計基準(案)」(以下「収益認識会計基準(案)」という)における収益認識のためのステップとして、次の5つがあることを解説した。

ステップ1:顧客との契約を識別する。

ステップ2:契約における履行義務を識別する。

ステップ3:取引価格を算定する。

ステップ4:契約における履行義務に取引価格を配分する。

ステップ5:履行義務を充足した時に又は充足するにつれて収益を認識する。

今回は、ステップ3及びステップ4のうち「取引価格に基づく収益の額の算定及び取引価格の算定」を解説する。

「収益認識に関する会計基準の適用指針(案)」(以下「収益認識適用指針(案)」という)では、取引価格の算定に関連する設例が多く作成されているので、実務の適用の際に参考になる。

なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。

 

Ⅱ 取引価格の算定

「取引価格」とは、財又はサービスの顧客への移転と交換に企業が権利を得ると見込む対価の額をいう(収益認識会計基準(案)7項。ただし、第三者のために回収する額を除く。「第三者のために回収する額」については本連載の【第1回】参照)。

取引価格のうち履行義務に配分した額が、履行義務を充足した時に又は充足するにつれて(履行義務の充足。本連載の【第7回】参照)、収益として認識される(収益認識会計基準(案)43項、51項)。

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【第8回】

「収益の額の算定①」

-取引価格に基づく収益の額の算定及び取引価格の算定-

 

公認会計士 阿部 光成

 

Ⅰ はじめに

【第2回】において、「収益認識に関する会計基準(案)」(以下「収益認識会計基準(案)」という)における収益認識のためのステップとして、次の5つがあることを解説した。

ステップ1:顧客との契約を識別する。

ステップ2:契約における履行義務を識別する。

ステップ3:取引価格を算定する。

ステップ4:契約における履行義務に取引価格を配分する。

ステップ5:履行義務を充足した時に又は充足するにつれて収益を認識する。

今回は、ステップ3及びステップ4のうち「取引価格に基づく収益の額の算定及び取引価格の算定」を解説する。

「収益認識に関する会計基準の適用指針(案)」(以下「収益認識適用指針(案)」という)では、取引価格の算定に関連する設例が多く作成されているので、実務の適用の際に参考になる。

なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。

 

Ⅱ 取引価格の算定

「取引価格」とは、財又はサービスの顧客への移転と交換に企業が権利を得ると見込む対価の額をいう(収益認識会計基準(案)7項。ただし、第三者のために回収する額を除く。「第三者のために回収する額」については本連載の【第1回】参照)。

取引価格のうち履行義務に配分した額が、履行義務を充足した時に又は充足するにつれて(履行義務の充足。本連載の【第7回】参照)、収益として認識される(収益認識会計基準(案)43項、51項)。

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連載目次

収益認識会計基準(案)を学ぶ
(全15回)

【参考記事】
「金融商品会計を学ぶ」(全29回)

【参考記事】
「減損会計を学ぶ」(全24回)

【参考記事】
「税効果会計を学ぶ」(全24回)

筆者紹介

阿部 光成

(あべ・みつまさ)

公認会計士
中央大学商学部卒業。阿部公認会計士事務所。

現在、豊富な知識・情報力を活かし、コンサルティング業のほか各種実務セミナー講師を務める。
企業会計基準委員会会社法対応専門委員会専門委員、日本公認会計士協会連結範囲専門委員会専門委員長、比較情報検討専門委員会専門委員長を歴任。

主な著書に、『新会計基準の実務』(編著、中央経済社)、『企業会計における時価決定の実務』(共著、清文社)、『新しい事業報告・計算書類―経団連ひな型を参考に―〔全訂第2版〕』(編著、商事法務)がある。

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