収益認識会計基準(案)を学ぶ
【第9回】
「収益の額の算定②」
-履行義務への取引価格の配分-
公認会計士 阿部 光成
Ⅰ はじめに
【第2回】において、「収益認識に関する会計基準(案)」(以下「収益認識会計基準(案)」という)における収益認識のためのステップとして、次の5つがあることを解説した。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:契約における履行義務に取引価格を配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時に又は充足するにつれて収益を認識する。
「収益認識に関する会計基準の適用指針(案)」(以下「収益認識適用指針(案)」という)では、取引価格の算定に関連する設例が多く作成されているので、実務の適用の際に参考になる。
なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。
Ⅱ 取引価格の配分
1 基本的な考え方
契約において約束した別個の財又はサービスのそれぞれの独立販売価格の比率に基づいて、それぞれの履行義務に取引価格を配分する(収益認識会計基準(案)14項(4)、62項、63項。ただし、67項から70項の定めを適用する場合を除く)。
次のことに注意する(収益認識会計基準(案)64項)。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。