連結会計を学ぶ
【第10回】
「投資と資本の相殺消去・非支配株主持分」
公認会計士 阿部 光成
Ⅰ はじめに
連結貸借対照表は、親会社及び子会社の個別貸借対照表における資産、負債及び純資産の金額を基礎とし、子会社の資産及び負債の評価、連結会社相互間の投資と資本及び債権と債務の相殺消去等の処理を行って作成する(「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号。以下「連結会計基準」という)18項)。
今回は、投資と資本の相殺消去及び非支配株主持分について解説する。
なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。
Ⅱ 投資と資本の相殺消去
資本連結とは、親会社の子会社に対する投資とこれに対応する子会社の資本を相殺消去し、消去差額が生じた場合には当該差額をのれん又は負ののれんとして計上するとともに、子会社の資本のうち親会社に帰属しない部分を非支配株主持分に振り替える一連の処理をいう(連結会計基準59項)。
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