酒井克彦の
〈深読み◆租税法〉
【第81回】
「シャウプ勧告から読み解く租税法解釈(その3)」
中央大学商学部教授・法学博士
酒井 克彦
《(その1)はこちら》
はじめに
Ⅰ シャウプ勧告のインパクト
Ⅱ シャウプ税制の変転
《(その2)はこちら》
Ⅲ シャウプ勧告が租税実体法の解釈に及ぼす影響
1 所得税法にみるシャウプ勧告の影響
2 相続税法にみるシャウプ勧告の影響
Ⅳ シャウプ勧告と今日の租税法
1 シャウプ勧告は解釈論に影響を及ぼさないのか
これまでの連載では、シャウプ勧告が我が国の今日の税制を構築するに当たって極めて強いインパクトを持って迎えられ、それによって大改革が展開されたにも関わらず、その後の度重なる税制改正によって、その本旨とするところに修正が施されてきた点を確認した。
むしろ、今日的には、シャウプ勧告の理念や思想はさることながら、具体的な条文の解釈論を展開するに当たって、同勧告は直接的な参考となるものではないような事例が散見されており、租税法解釈において、シャウプ勧告は必ずしも重要視すべき参考資料としての意義を有していないようにも思われる。
しかしながら、本当にそうであろうか。
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