酒井克彦の
〈深読み◆租税法〉
【第98回】
「節税義務が争点とされた事例(その1)」
中央大学法科大学院教授・法学博士
酒井 克彦
税理士が職務上の注意義務を怠り同族会社の留保金額に対する特別の法人税の申告を失念したとの債務不履行による損害賠償責任が争点とされた事例として、神戸地裁平成5年11月24日判決(判時1509号114頁)がある(※)。
(※) この事例を扱った論稿として、酒井克彦・税務弘報52巻14号90頁(2004)も参照。
今回は、この事例を検討することとしよう。
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