酒井克彦の
〈深読み◆租税法〉
【第118回】
「節税商品取引を巡る法律問題(その12)」
中央大学法科大学院教授・法学博士
酒井 克彦
《(その1)はこちら》
はじめに
Ⅰ 節税商品取引における「投資者保護」の必要性
1 一般的金融商品取引と投資者保護
2 節税商品取引と投資者保護
小括
《(その2)はこちら》
Ⅱ 節税商品取引を抽出する研究の試み
1 米国訴訟との比較による節税商品過誤訴訟の今後の趨勢
2 米国におけるタックスシェルター・マルプラクティス訴訟の状況
3 我が国の節税商品過誤訴訟の状況
4 節税商品取引を巡る環境の変化
5 タックスシェルター・マルプラクティス訴訟と節税商品過誤訴訟の相違点
《(その3)はこちら》
Ⅲ 節税商品の特殊構造と特有な説明義務の模索の必要性
1 節税商品の特殊構造
(1) 商品の二重構造性
(2) リスクの二重構造性
(3) 商品の新規性
《(その4)はこちら》
2 説明内容の二重構造性
3 説明義務者の専門的知識の欠如の問題(説明義務者の適合性の問題)
4 小括
《(その5)はこちら》
Ⅳ 説明義務者の適格性―説明者の専門的知識の欠如
1 問題点の所在
2 販売者の専門的知識の欠如が問題とされた事例
(1) 米国財務省証券事件(①事件)
(2) 等価交換によるマンション建設勧誘事件(②事件)
3 節税商品販売者の専門的知識の欠如
4 節税商品取引における税理士の役割
《(その6)はこちら》
Ⅴ 消極的説明義務
1 税理士への説明行為の委任
2 消極的説明義務
3 専門的知識の欠如した者及び税理士でない者に係る消極的説明義務
《(その7)はこちら》
Ⅵ 租税法の不知・誤解
1 会計業務専門会社への依頼
(1) 第一審東京地裁平成28年10月12日判決
(2) 控訴審東京高裁平成29年3月22日判決(判例集未登載)
2 「高名な」税理士の助言
《(その8)はこちら》
Ⅶ 最近の節税商品取引と租税リテラシー
1 節税マンション投資
2 税務署・国税局を名乗るメール
3 成人向け租税リテラシー教育の重要性
《(その9)はこちら》
Ⅷ 租税リテラシー教育の意義
1 成人向け租税リテラシー教育
2 リスキリングと成人教育
3 攻めの教育と守りの教育
《(その10)はこちら》
4 金融リテラシー教育との協調
(1) 金融リテラシー
(2) 金融リテラシー教育の充実
(3) 生きる力としての租税リテラシー教育
《(その11)はこちら》
Ⅸ 節税商品取引に係る情報提供の重要性
1 問題関心~税務当局からの情報提供
2 文書回答手続
(1) 予測可能性の確保
(2) 文書回答手続
Ⅸ 節税商品取引に係る情報提供の重要性(承前)
2 文書回答手続(承前)
(3) 文書回答手続と節税商品取引
さて、国税庁の実施する文書回答手続は、具体的に節税商品取引における課税上の取扱いに係るグレーゾーンを排除することに資するのであろうか。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。