〔会計不正調査報告書を読む〕
【第49回】
サイオステクノロジー株式会社
「社内調査委員会調査報告書(平成28年6月9日付)」
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
【社内調査委員会の概要】
〔適時開示〕
- 2016(平成28)年4月26日
「平成28年12月期第1四半期決算発表延期のお知らせ」 - 2016(平成28)年5月31日
「現時点までの社内調査により判明した事象の概要に関するお知らせ」
〔社内調査委員会〕
【委員長】
常勤監査役 平松 祐樹
【委 員】
社外取締役 福田 敬
社外監査役 古畑 克巳(公認会計士)
社外監査役 長谷川 紘之(弁護士)
他に調査補助者として、西村あさひ法律事務所所属の弁護士8名、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社所属の公認会計士・公認不正検査士ら9名が、調査委員会を構成している。
〔調査期間〕
2016(平成28)年4月26日から6月8日まで
〔調査の目的〕
① 不適切な取引の事実関係の調査及びその影響額の算出
② 当社及び子会社の全取引について本件事象と類似の事象が存在しないかの調査、並びに不適切な取引が発見された場合には当該取引の事実関係の調査及びその影響額の算出
③ 上記①及び②において判明した不適切な取引等の原因分析及び関係者の責任の検討
④ 再発防止策の提言
〔適時開示(調査結果)〕
- 2016(平成28)年6月9日
「社内調査委員会の報告書受領に関するお知らせ」 - 2016(平成28)年6月16日
「平成28年12月期第1四半期決算短信の提出及び過年度の決算短信等の訂正、過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出、並びに、過年度における剰余金の配当及び自己株式の取得に関するお知らせ」 - 2016(平成28)年7月8日
「当社連結子会社の不適切な会計処理等に関する再発防止策等に関するお知らせ」 - 2016(平成28)年7月29日
「(開示事項の経過報告)補助金等の返還額確定に関するお知らせ」
【サイオステクノロジー株式会社の概要】
サイオステクノロジー株式会社(旧社名は株式会社テンアートニ。以下「サイオス」と略称する)は、1997(平成9)年設立。ITシステムの開発/基盤構築/運用サポート事業を展開。連結子会社9社。筆頭株主は株式会社大塚商会(17.95%を所有)。売上高9,362千円、経常損失△127千円。従業員数414名(数字はいずれも訂正前の平成27年12月期)。本店所在地は東京都港区。東京証券取引所二部上場。
不適切な取引が発覚したのは、サイオスの100%出資子会社である株式会社関心空間(旧社名は株式会社SIIIS、以下「SIIIS」と略称する)。同社は、資本金65百万円で、ソーシャルメディアの企画等のWebアプリケーション事業を行っている。
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