公開日: 2022/10/20 (掲載号:No.491)
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〔会計不正調査報告書を読む〕 【第132回】元気寿司株式会社「特別調査委員会調査報告書(2022年8月29日付)」

筆者: 米澤 勝

〔会計不正調査報告書を読む〕

【第132回】

元気寿司株式会社

「特別調査委員会調査報告書(2022年8月29日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【元気寿司株式会社特別調査委員会の概要】

〔適時開示〕

〔特別調査委員会〕

【委員長】

平尾 覚(弁護士、西村あさひ法律事務所)

【委 員】

藤田 大介(公認会計士、株式会社KPMG FAS)

勝部 純(弁護士、西村あさひ法律事務所)

委員会は、西村あさひ法律事務所及び株式会社KPMG FASを調査の補助者として起用している。

〔調査期間〕

2022年5月27日から同年8月28日まで

〔特別調査委員会の目的〕

(1) 本件事案及び本件追加事案に係る事実関係の調査

(2) 本件事案及び本件追加事案に類似する事案の存否及び事実関係の調査

(3) 2021年に元気寿司が実施した、本件事案に関する社内調査の適切性・十分性に関する調査、その他、元気寿司のガバナンス体制の状況に関する調査

(4) 調査の結果判明した問題が生じた原因の究明と再発防止策の提言

(5) その他、当委員会が必要と認める事項

〔調査結果〕

 

【元気寿司株式会社の概要】

元気寿司株式会社(以下「元気寿司」と略称する)は、1979年7月設立(設立時の社名は元禄商事株式会社)。複数回の商号変更を経て、1990年3月から現商号。国内外での寿司レストランの展開を主たる事業内容とする。売上高44,607百万円、経常利益245百万円、資本金100百万円。従業員数566名(2022年3月期実績)。2012年5月に資本・業務提携に合意した株式会社神明ホールディングスが発行済株式の40.78%を所有する筆頭株主である。本店所在地は栃木県宇都宮市。東京証券取引所スタンダード市場上場。会計監査人は有限責任監査法人トーマツさいたま事務所(以下「監査法人トーマツ」と略称する)。

不適切な支出が発覚した店舗開発部の組織は、調査報告書で、次のように説明されている。

店舗開発部は、新店舗の出店及び既存店舗の退店に関する業務を担当しており、店舗開発課、店舗設計課及び施設管理課が置かれている。

店舗開発課は、店舗の出退店に係る基本方針・計画の立案、市場調査・立地調査を実施した上での新規出店の候補地の選定、物件オーナー・建築業者等との契約等を担当している。店舗設計課は、店舗デザインや店舗レイアウト等の店舗設計企画に関する業務、店舗建築工事の工期管理業務等を担当している。また、施設管理課は、店舗開店準備に関する業務、店舗管理業務等を担当している。

 

【特別調査委員会調査報告書の概要】

1 特別調査委員会設置の経緯

(1) 不適切な支出に係る内部通報

2022年5月10日、元気寿司の常勤監査役である山口高司氏(報告書上の表記は「A氏」。以下「山口常勤監査役」という)は、ヘルプラインの外部通報窓口を務める法律事務所から、新規店舗出店時の工事において不適切な支出がなされた疑いがあること等について通報(本件通報)があった旨の報告を受けた。

具体的には、本件通報においては、店舗開発部長であるB氏の指示により、甲店に関して床上げ工事やパーテーション工事が行われていないにもかかわらず、架空の工事費用が元気寿司から建築業者であるa社に対して支出されている疑いがあること、乙店に関して元気寿司が負担すべきでない解体工事費用が元気寿司からa社に対して支出されている疑いがあること、B氏が、複数の会社の肩書を持つ不動産仲介ブローカーであるa氏と話し合って、入札等を経ずにa社といった建築業者を店舗の建築業者として指定している疑いがあること等が指摘されていた。

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【第132回】

元気寿司株式会社

「特別調査委員会調査報告書(2022年8月29日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【元気寿司株式会社特別調査委員会の概要】

〔適時開示〕

〔特別調査委員会〕

【委員長】

平尾 覚(弁護士、西村あさひ法律事務所)

【委 員】

藤田 大介(公認会計士、株式会社KPMG FAS)

勝部 純(弁護士、西村あさひ法律事務所)

委員会は、西村あさひ法律事務所及び株式会社KPMG FASを調査の補助者として起用している。

〔調査期間〕

2022年5月27日から同年8月28日まで

〔特別調査委員会の目的〕

(1) 本件事案及び本件追加事案に係る事実関係の調査

(2) 本件事案及び本件追加事案に類似する事案の存否及び事実関係の調査

(3) 2021年に元気寿司が実施した、本件事案に関する社内調査の適切性・十分性に関する調査、その他、元気寿司のガバナンス体制の状況に関する調査

(4) 調査の結果判明した問題が生じた原因の究明と再発防止策の提言

(5) その他、当委員会が必要と認める事項

〔調査結果〕

 

【元気寿司株式会社の概要】

元気寿司株式会社(以下「元気寿司」と略称する)は、1979年7月設立(設立時の社名は元禄商事株式会社)。複数回の商号変更を経て、1990年3月から現商号。国内外での寿司レストランの展開を主たる事業内容とする。売上高44,607百万円、経常利益245百万円、資本金100百万円。従業員数566名(2022年3月期実績)。2012年5月に資本・業務提携に合意した株式会社神明ホールディングスが発行済株式の40.78%を所有する筆頭株主である。本店所在地は栃木県宇都宮市。東京証券取引所スタンダード市場上場。会計監査人は有限責任監査法人トーマツさいたま事務所(以下「監査法人トーマツ」と略称する)。

不適切な支出が発覚した店舗開発部の組織は、調査報告書で、次のように説明されている。

店舗開発部は、新店舗の出店及び既存店舗の退店に関する業務を担当しており、店舗開発課、店舗設計課及び施設管理課が置かれている。

店舗開発課は、店舗の出退店に係る基本方針・計画の立案、市場調査・立地調査を実施した上での新規出店の候補地の選定、物件オーナー・建築業者等との契約等を担当している。店舗設計課は、店舗デザインや店舗レイアウト等の店舗設計企画に関する業務、店舗建築工事の工期管理業務等を担当している。また、施設管理課は、店舗開店準備に関する業務、店舗管理業務等を担当している。

 

【特別調査委員会調査報告書の概要】

1 特別調査委員会設置の経緯

(1) 不適切な支出に係る内部通報

2022年5月10日、元気寿司の常勤監査役である山口高司氏(報告書上の表記は「A氏」。以下「山口常勤監査役」という)は、ヘルプラインの外部通報窓口を務める法律事務所から、新規店舗出店時の工事において不適切な支出がなされた疑いがあること等について通報(本件通報)があった旨の報告を受けた。

具体的には、本件通報においては、店舗開発部長であるB氏の指示により、甲店に関して床上げ工事やパーテーション工事が行われていないにもかかわらず、架空の工事費用が元気寿司から建築業者であるa社に対して支出されている疑いがあること、乙店に関して元気寿司が負担すべきでない解体工事費用が元気寿司からa社に対して支出されている疑いがあること、B氏が、複数の会社の肩書を持つ不動産仲介ブローカーであるa氏と話し合って、入札等を経ずにa社といった建築業者を店舗の建築業者として指定している疑いがあること等が指摘されていた。

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連載目次

会計不正調査報告書を読む

第1回~第100回 ※クリックするとご覧いただけます。

第101回~

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

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