〔会計不正調査報告書を読む〕
【第71回】
福井コンピュータホールディングス株式会社
「第三者委員会調査報告書(要約版)(平成29年11月1日付)」
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
【第三者委員会の概要】
〔適時開示〕
- 2017(平成29)年9月4日
「株主による臨時株主総会の招集請求に関するお知らせ」 - 同年9月29日
「第三者委員会設置に関するお知らせ」
「株主による臨時株主総会の招集請求内容の議案の一部取り下げ及び変更に関するお知らせ」
〔第三者委員会〕
【委員長】
清水 真(弁護士)
【委 員】
阿南 剛(弁護士)
後藤 高志(弁護士)
濱田 清仁(公認会計士)
〔調査期間〕
2017(平成29)年9月29日から同年11月1日まで
〔調査の目的〕
当社監査役会より、当社グループと株式会社ダイテックとの関連当事者取引(以下「本件取引」という)について、コンプライアンス違反の疑いがあり、コーポレート・ガバナンスの根幹に関する問題であると認識しているため、第三者委員会による調査の実施について勧告があったことから
(1) 本件取引の事実関係の調査
(2) 本件取引に関する内部統制、コンプライアンス、コーポレート・ガバナンス上の問題点の有無の調査
(3) 問題点がある場合における発生原因の究明、再発防止策の検討・提言
(4) その他、第三者委員会が必要と認めた事項
〔適時開示(調査結果)〕
- 2017(平成29)年11月6日
「第三者委員会の調査報告書の受領に関するお知らせ」 - 同年11月17日
「第三者委員会の調査報告書の開示に関するお知らせ」
【福井コンピュータホールディングス株式会社の概要】
福井コンピュータホールディングス株式会社(以下「福井社」と略称する)は、コンピュータソフトウエアの開発及び販売を目的として昭和54(1979)年に設立された福井コンピューター販売株式会社が、平成24(2012)年に持株会社に移行し、商号変更を行ったものである。連結子会社として、福井コンピュータアーキテクト株式会社(以下「アーキテクト社」と略称する)、福井コンピュータ株式会社(以下「コンピュータ社」と略称する)、福井コンピュータスマート株式会社、福井コンピュータシステム株式会社及び福井コンピュータドットコム株式会社の5社を有している。連結売上高9,970百万円、経常利益3,153百万円、従業員数453名(数字はいずれも平成29年3月期)。本店所在地は福井県福井市。東京証券取引所1部上場。
【調査報告書の概要】
1 調査に至る経緯
平成29年9月25日、福井社監査役会は、各取締役に宛てて、株式会社ダイテック(以下「株式会社ダイテックホールディング」及び「株式会社ダイテック」との商号であった時期も含めて、「ダイテック」と略称する(※))との業務提携事業及びそれに関連する取引を対象として調査を実施するための第三者委員会の設置を勧告した。
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